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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
1章 迷宮編
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28.突発的な日常回の発生

「3人ともご苦労さま。」


労いの言葉をかけられたのは帰ってきた翌日だった。というのも、俺たち3人は疲れきってギルドに戻ってから速攻寝たからだ。


「まさか未確認がいるとはねー。さすがの僕もちょっと焦っちゃったよ。」


「ああ。実際、振り返ってみればかなりの強敵だった。間違いなくあそこにあの3人がいたから勝てた相手だ。」


「ま、初陣の相手としては過剰戦力っすね。」


「揃いも揃って不満たらたらの目じゃん・・・僕謝ったよねぇ!?」


「「「・・・まあ。」」」


「土下座までしてこの対応はちょっとおかしくない!?」


俺達が目を覚まして1番に連れてこられたこのギルド長室(仮)で、開口一番にブラドさんがやったのがそう、ジャパニーズ土下座だ。この世界でもあの体制は謝る時に使われるらしい。


「だから許したって言ってるじゃないっすか。」


「右に同じ」


「後輩におなじ」


「にしては不満タラタラ・・・」


「そのやり取りはもういいから、それより、早く呼んだ理由教えてあげなさいよぉ。」


「え?これ僕が悪いの?完全にイレギュラーじゃない??」


「はいはい、もういいっすよ。で?要件は?」


「1番新人の子供に話し仕切られて僕の立つ瀬が・・・。

ごめんて。」


4人の冷ややかな視線がブラドさんに突き刺さり、話を進めるのを拒むような態度の彼に続きを促す。


「今日3人をここに呼んだのは他でもない・・・こないだのキメラミノタウロスのことについての調査だ。何せ未確認なもんでね。」


「あいつについての情報を言えばいい・・・と?」


「いくつか質問に答えて貰いたいのと、素材のこちら側での回収ぐらいかな。そんなに時間はかからないよ。」


「素材はどうするっすか?」


「お前の好きにしてくれ。俺たちは要らねえから。」


「了解っす。それじゃ、取り敢えず素材は全部渡すってことでいいっす。角とかコアとかも含めて。ただし、調査する団体に直接譲渡じゃなくて売り払うみたいな感じでいいっすかね?」


「勿論。そこは君の意見を尊重するよ。多分なんの問題もないと思うし。」


「じゃぁ次は質問ねぇ。これは後ろの2人にも答えてもらうわよぉ。」


「「「了解。」」」


バインダー持ってるカーネリアさんも可愛い・・・はっ!?俺はまた何を!?


「見た感じ、レートはどれくらいだった?」


「2000ぐらいっすかね」


「2300」


「2200かなー」


「おっけぇー。じゃ次は、全体的な見た目かなぁ。」


「これは俺らよりキトの方が知ってんじゃねえか?」


「同意だねー」


「えーと、上半身がミノタウロスで、右腕が竜の頭、左腕が獣爪だったっすね。下半身はケンタウロスみたいな感じで、馬じゃなくて牛がくっついてたっす。」


「なるほどねぇー。」


それからもいくつか質問が続き、30分ほどたった頃だろうか。


「じゃぁ最後にぃ、どうやって倒したのか聞かせてもらってもいいかしらぁ?」


「俺が時間稼ぎして」


「俺達が合成魔法でぶっ倒した感じだな。」


「なるほどぉ?じゃぁあ、どう時間稼ぎしたのか教えて貰っていいかしらぁ?」


「えーっと、まずここ・・・じゃないな、前のギルドハウスで戦った時のバフに加えて2~3個新たに強化魔法を使い、持っていた短剣とか全部刺して、ミノタウロスの斧を振り回しつつって感じっすね。」


「それで3分間?」


「よくわかったっすね。誰も3分時間稼ぎしたとか言ってないのに。」


「前に2人の合成魔法を見た事があってねぇ、その時も3分間チャージする必要があるって言ってたから逆 思い出してみただけよぉ。」


「なるほど。話の腰折ってすんませんっした。で、戻しますと。3分間斧振り続けるスタミナとか俺には無いんで、魔力切れで途中で倒れたんすけど・・・。」


『ここからは私が説明するわね。」


急に声色の変わったキトを見て、ブラド以外の面々が驚愕して空いた口を塞げない。


「どうもこんにちは皆さん。キトの二重人格であり、妹のキトと申します。以後お見知り置きを。」


「に、二重人格?」


「あの時の強さってまさか・・・!!?」


「はい、全部私ですね。正確に言うなら、兄が魔力切れで倒れた後にキメラミノタウロスの左腕部分。つまり獣爪部の血を飲んだ時に暴走してしまったので私が出させて頂きました。幸い、兄にはその時の記憶が無いので誰がやったのか察しているとはいえ誰かはわからない状態になっております。」


「なるほどなー。でも、頑張れば君一人で全員倒せたんじゃないのー?」


「それは買いかぶりというものです。いくら私でもあのレベルのモンスター相手にこの体で充分に戦い合うのはできかねません。」


「で、俺達の後ろにいた・・・と。」


「はい。そういうことでいいです。」


「詳しいことはわかったわぁ。今後の参考にさせてもらうわねぇ。」


「「了解です。」」


「じゃ、私は戻りますね。皆さん元気で!」


キトがその場でばったりと倒れ、次の瞬間に跳ね上がるようにして身体を起こし、辺りを見渡す。


「終わりっすかね?キトのやつがなんか言ってたっすか?」


「特に何も言ってなかったわよぉ。それじゃ、ゆっくり休んでね。」


艶やかな唇でそう言葉を吐き、ブラドさんとカーネリアさんが退室。30秒ほど全員が何も喋らない時間が続き、耐えかねたのかは分からないがドレットパイセンが


「街行ってなんか食うか?」


と発言。そして、なんかよくわからないままに俺たち3人+成り行きで着いてきたギルパイセンとベルパイセンの計5人で突発的な王都散策が始まったのだった。


いや何この突然な日常的展開。

結局カーネリアさん達は何がしたかったの?

・・・次同じようなやつが出た時対処しやすくするためと、新人調査。

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