27.極雷魔砲
ちょっと短すぎたので更新します。明日は許して・・・。
「あと、頼んだっす」
「ああ、頼まれた」
きっかり3分時間を稼いで準備を整えさせてくれた後輩には感謝しかない。これで自分の最大火力をぶちかますことが出来る。
「おいルース、後輩からの頼みだ。ぶちかましてやろうぜ。」
隣にいる相棒に啖呵を切って牛野郎を睥睨する。
「ああ、頼まれたからにはやらないとね。」
同じく牛野郎を睨んでいる相棒に尋常じゃない頼もしさを感じつつファイティングポーズ。
魔法陣をその場に展開した相棒と共に牛野郎へと踏み込み、駆け出す。
「BRU」
駆け出しの1歩目は遅く。少しだけ床を削って前へ。
「BMO」
2歩目は加速。足に展開していた魔法陣を体内に取り入れて魔力にし、前へ。
「BRMO」
3歩目は速く。魔法陣が体内に入ったことによって条件が達成され、魔法が発動する。紫電を纏い、前へ。
「MOO!?」
4歩目は疾く。纏った紫電が華美な装飾の無いシンプルな脚甲を形成し、雷が迸る。
「ーーーッ!?」
5歩目は風に。真後ろに展開された電磁砲から射出される。速度を維持し、加速するために踏み込んで、前へ。
「ーーーーー」
6歩目は稲妻に。駆け抜ける紫電の雷光が牛に迫ってその首を、腕を、足を、体を、腱を、顔を、角を、腸を、胃を、心臓を丁寧に一振ずつ切り裂いてバラバラにしていく。
「これが!」
脳みそを断ち、牛の目から光が消えた。同時に言い切る。
「俺たちの力だ!!」
一瞬でおよそ数百回斬り刻まれた牛は刻まれた数と同じ数に分断され、脳という核が硬い頭蓋ごと断たれたことによって絶命した。
紫電・武器合成魔法ーーー極雷魔砲
先達の練り上げられた合体魔法が炸裂した瞬間であった。
「・・・で、到着したらもう倒してありました、と。」
「ま、まあそんな怒らなくても・・・。」
援軍のために駆けつけてくれたギルパイセンとベルパイセンがそんなことを呟きつつ地面にぶっ倒れてる俺たちに視線を向ける。
「なんだよギルベルト。俺たちそんな見つめ合うほどの中だったか?」
「なわけねえだろ気持ちわりい!」
ほらそうやってまたすぐ煽るからこうなる・・・。
「新人の子・・・でいいんだよね?今応急処置するよ。」
ベルパイセンが持っていたカバンから包帯と傷薬を取りだし、俺の傷に薬を浸して包帯を巻いていく。
「どうだ?新人。うちのベルはすげえだろ?」
「どっかのなんもしないでイライラしてるパイセンとは大違いっすね。」
「てんめっこのやろぉ!」
「まあまあー、落ち着きなよギルー。後輩の皮肉なんか笑顔で返してあげなよー。」
「そうだそうだー。」
「そこでお前が賛同してくんのが腹立つなぁ!」
ちょっと煽ったらすぐ怒っちまうんだから。よっぽど堪忍袋の緒が短いようで。
「なんか言ったか?」
「いえ、なにも?」
「それじゃー、そろそろ帰ろっか。」
ルースパイセンがそう言って座ってた場所から立ち上がり、荷物を整理する。
「そうしますかね。」
それに同調して俺も立ち上がり、欠けた短剣と牛野郎の割れた核を回収。3分の2程しか回収できなかったが、まあ充分だろ。
「ほらー、ドレッドも支度してー。」
「お前いるから武器とかいらねえと思ってなんも持ってこなかったよこんちくしょう。ポーションとかはさっき使ったから俺もう今手ぶらだわ。楽でいいなー。」
「ドレットパイセン、冗談抜きに置いてくっすよ?」
「わかったわかったって。そんな怒んなよまったく。」
「それじゃ、そろそろ行きますね。」
空間魔法ーーー集団転移
ベルパイセンの掛け声とともに視界が真っ青になり、浮遊感を感じる。違和感が消えて、少し酔った気持ちのまま目を開けると、そこはギルドの仮の建物としてブラドさんが借りた賃貸(月70000)だった。
「ふーーーー、やっと帰ってこれたあああ。」
取り敢えず寝よう。眠くてたまらねえ。話は・・・それからでいいか。
一目散にベッドに潜った俺は意識を闇の中に落とした。
ダンジョンーー牛野郎のコアが3分の1ほどの大きさとなって落ちている場所に一人の痩せた男が歩み寄る。
「今回も失敗か・・・。まあいい、また実験すればいいだけの事だ。」
投げ捨てたコアを意図的に右足で踏み潰して、男は独り言ち、そのままその場からダンジョンの奥へと歩いていく。そして数秒後、完全に消えた。
要するに2人は何したの?
・・・ドレットが雷になってレールガンで発射され、壁とか天井で跳弾しまくって切り刻んだかんじ。




