21.だがそれでいい
長らく更新止めてて申し訳ないです・・・。ちょっと筆者のリアルがごたついてました。すいません。
「てなわけで、まずは作戦会議だ。」
あれから少し経って全力逃走の後に茂みに隠れた俺たちはドレットパイセンの音頭で絶賛作戦会議中であった。
「レート帯はおそらく1000ぐらいだろ。ってことは、対竜種想定で殺るべきか?」
「さすがにそこまでとは言い難いけどなー。だってあれキメラでしょ?」
「いやいや、どうせ何らかの魔法使えそうなんで、対竜種想定の作戦で行きましょう。」
「了解した。じゃあ3秒経ったら行動開始だ。3・・・2・・・1・・・0!!!」
血液魔法ーーー集中分泌、血流操作
紫電魔法ーーー紫電装身
武器魔法ーーー武装召喚、武装放魂
全員が自身に強化魔法を掛け、一瞬で引き伸ばされた視界の中で先ず一発、ドレットパイセンが紫電のブーツで頭に肉薄し、思いっきり前蹴りで蹴りあげた。
そこにルースパイセンが力任せに手に持った投げナイフを5本全て体に刺し、それらを全部柄を蹴ることでさらに奥までパイルバンカーのようにして突き刺す。
2人が作った隙を全力で利用しようと、俺は跳躍し肉薄。手に持った短剣で尻尾を一瞬でめった切りにしつつ、股下をくぐりぬけて勝ちあげられた顎に銃口を突きつけて引き金を引く。
発砲音と貫通音が同時に辺りに鳴り響く。しかし、そんなもの意に介さぬとばかりにルースパイセンが腹を、ドレットパイセンが顔面を蹴りや突きでボゴボコにしていく。
「「うおおおおおおおお!!!!!」」
2人が暴れてる間に俺は投げナイフ2本を太もものホルダーから抜き、全力でキメラの目に向けて投擲。
「どんな生きもんでも眼はよえぇんだよォ!!」
右目に二本同時に刺さったことで痛みに悶えた決めらは大きく後ろに跳躍し、パイセン2人と距離を取った。
「何もさせない!」
「このまま倒すよー!!」
「了解!」
血液魔法ーーー血液操作
紫電魔法ーーー紫電轟閃
武器魔法ーーー刻死武装
首を掻っ切った俺の体から大量の血液が流れ出て深紅の仮面を形作る。目の前にゆっくり浮かんできたそれを掴み取って顔に装着。体から紅蓮のオーラが一瞬で吹き出した。
魔法名を言った瞬間、ドレットパイセンが纏ってる紫電の脚甲が光を増し、一瞬で紫電で形成されたオーラに変化した。
さらにその隣では、ルースパイセンが髪の毛を逆立たせて体から青とも赤ともつかない特殊な色のオーラを吹き出していた。
「GRRRRRRRRRROOOOOOOOOO!!!!!」
キメラが雄叫びを上げたのを合図にして、ドレットパイセンが一瞬で轟く雷鳴のように肉薄。右足で顔を蹴るフェイントを入れて角に足をひっかけ、真上に向かって体をぶん回すように跳躍。
ルースパイセンが右目から赤色、左目から青色のオーラの尾を引きながら踏み込み、キメラの顎の下に潜り込む。
一瞬、世界が止まったかのような間を置いて、ドレットパイセンの落雷のようなかかと落としとルースパイセンの昇龍のようなアッパーカットが同時にキメラの顔に炸裂。双方向から衝撃に挟まれたキメラは顔が一瞬潰れて、数瞬の間でかい隙を晒す。
「このっ!!おらァァァ!」
そしてその隙を見逃すはずもなく。一瞬で跳躍し、手に持った短剣を二本同時にキメラの左目につき立てて再度跳躍。その瞬間に1本短剣を抜きつつキメラの腹下一瞬で入り込んで連続4回突き刺す。最後に指した後に思いっきり下から殴ることによって貫通させてジ・エンド。
「・・・やったな。」
「まだ警戒は怠らないでね。何があるか分からないから。」
「了解っす。」
2分間、ピクリともしないキメラを眺めた後に安堵しつつ俺達は強化魔法を解除。一息ついて素材を取ろうと俺がキメラに近づいた瞬間。
「・・・・!??」
尋常じゃない殺気と共に一瞬で肉薄してきた『そいつ』によって俺の体は一瞬でダンジョンの石の壁に叩きつけられる。
「ごぇぁっ!??!」
骨・・・何本かいったなこれ。
「ははっ、こんなことあるんだねー。」
ルースパイセンが弱々しくそう呟き、武器を召喚する。展開された魔法陣から武器が出てくるよりも早く、ルースパイセンの体がでかい『斧』の峰によって紙切れのように吹き飛ばされて柱に激突した。
「てんめぇ!よくもっ・・!?」
大上段から豪腕によって振り下ろされた斧がダンジョンの床にヒビを入れ、衝撃でドレットパイセンが吹き飛ばされる。
俺を跳ね飛ばし、ルースパイセンを柱に叩きつけたモンスターは静かにドレットパイセンをそのでかい『牛頭』で見下ろして、直後右足がブレたら既にドレッドパイセンが壁に激突した。
「はぁ・・・はぁ・・。」
埋まっていた壁からようやく脱出できた俺は、荒く息をしながらそのモンスターを、俺の元いた世界では
「ミノ・・・タウロス・・・。」
そう呼ばれていたそいつを殺気を込めて睨む。と同時に、腰のホルスターに手をかけ、引き抜こうとした次の瞬間。ミノタウロスの右腕がブレたのが見えたと同時に左に跳躍。ろくに照準も合わせずに見切り発車で6発分の回数。つまり6回連続引き金を引き、右目にぶち当てたのを確認する間もなく真上に跳ぶ。
直後に足の下を薙いでいった斧に一瞥もくれずにリロードし発砲。眉間に弾丸を当てることに成功したが、なんの衝撃も与えずに地面に落ちた。
「ははっ。固すぎんだろ・・・!」
多少なりとも怯むと思っていた俺はどうしようもない隙をさらしたまま地面へと落下。迫り来る左の剛腕を尻目に、視界がスローになって意識の知覚速度が遅くなり、走馬灯が目に写りかけたその瞬間
紫電魔法ーーー紫雷閃弾
武器魔法ーーー剣武連星
ドレットパイセンが純粋な紫電でできた特大の弾丸を発射してミノタウロスにぶち当て、パンチを中断させた。直後、隙をさらしたその体にルースパイセンが五芒星の剣戟を叩き込んで即離脱。
「いつつつ・・・。」
「ふぅー・・・。」
額から冷や汗を流しながら身構えた2人と、だらりと猫背になって腕を垂らした俺はもう一度ミノタウロスを睥睨する。
投げナイフは壁に激突した時に折れた、短剣はキメラの体に刺さったまま。・・・だからどうした?まだ抵抗できる。まだ戦える。まだこいつを殺す手段は残っている。覚悟を決めろ、目を開け。銃を握って照準を合わせろ。
「来るぞ!散開!!」
銃口を向けられたことによって激怒したミノタウロスは瞬時に突進の構えを取り、一瞬で詰めてくる。
ドレットパイセンとルースパイセンが同時に左右に散開した。が、俺は上に飛ばず、突進してくるミノタウロスに向けてただ銃の照準を合わせるだけ。
「キト!」
声が聞こえた、避ける?否。防ぐ?否。流す?否。
「キト君!」
名前を呼ばれた、声が届いた、もう避けれない、防げない、受けれない。
目が乾く。頭が痛い。だがそれでいい。
この一瞬に呼応しろ。雄叫びを上げて金を引け。今だ、ここだ、放て!!
「こ!こ!だああああああ!!!!!」
猛然と迫り来る突進に向け、金を引かれた小銃からは、確かに弾丸が放たれた。
対竜種想定作戦
・・・単純に、持ちうる限りの火力と手数で相手に攻撃の隙を与えず、ゴリ押しして倒す作戦 (ドレット・ルースのみ)
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