飲食店の店長だったとき、私はアルバイトの面接でここを見てました。
個人の見解ですゆえ~。
やぽ。
前に話したこともありますが、今日はまたお仕事のお話でも。
私、こう見えても(どう見えて?)前職は飲食店で店長をやってました。
まあ、チェーン店の、いわゆる雇われ店長なんですが。
それでも一応、調理師免許は持ってるし、その店舗の経営を行ったりしてました。
他のお店がどんな感じか分かりませんが、うちの会社は店長にけっこう経営権限を与えていたので、お店の販促とか従業員の管理。売上と利益とコストなどに関しては自分ですべて管理していかないといけないのです。まあ、本社の許可が必要なこともありますが。
今回はそのなかでも一、二を争うぐらい重要なファクター。お店の従業員について。
そのなかでも今回はパートアルバイトの採用・面接について話してみようかなと思うのです。
あ、誤解のないように言っておくと、これは全国に何十万人といる店長のなかのたった1人の経験談であり私見なので、このエッセイの内容をまるまる鵜呑みにしないで、参考程度に見てやってくれると幸いです。
さてまずは、お店の運営にとって一番大事なのはもちろんお客様なんですが、その次に大切なものはなんだと思いますか?
そう。お店で働いてくれている従業員の方々なのです。
一般的にお店の優先順位は、お客様→従業員→お店→社員→店長だと言われてます。
はは、私一番下だってよ。
どうりでブラックになるわけだ、あはははは。
はっ! いかんいかん。
つい社畜時代のブラックな歴史を思い出して……。
気を取り直して。
皆さんもアルバイトをしたことがある方なら、お店に面接を受けに行ったことがあるのではないでしょうか?
私も学生のときに、どちゃくそに緊張しながら行った覚えがあります。
あのとき面接をしていた相手。
店長さんは何を考えてたと思いますか?
自分のどこを見てたと思いますか?
自分の一挙手一投足を見られているような、周りの全員が自分を値踏みしているような、自分の言葉や、吐く吐息まで、何もかもが審査対象のような気がして泣きそうになりながら面接を受けていたのは私です笑
でもね、そんな神みたいな存在だった店長さんもやっぱり人間なのです。
てか、私もそれだったのです笑
落ち着いて検証してみれば、この世の終わりみたいな顔して緊張しなくてもいいんだよってことが分かるかと思うのです。
では、そこでまずは一般的なお話を。
まず、お店側が従業員を募集するタイミングは2つです。
急遽、働き手がいなくなってとにかく採用したい時と、学生さんなんかの卒業のタイミングを見計らってあらかじめ採用しておこうという時です。
前者のときは求人紙とか店頭ポスターなんかに分かりやすく『急募!』とか書いてあったりします。
この場合、面接時にはやたらと出勤の曜日や時間帯を気にされます。
だって、そこに働き手がいないんだから。
この場合、あまり志望動機なんかは考慮されません。
お店としてはその時間帯を埋められる人が採用できればいいので。
最低限のやり取りができる人なら問題なく採用してもらえる可能性が高いのもこちらです。
まあ、お店の質的には微妙なこともありますが……。
後者の場合、お店にある程度人が揃っている状態で採用をかけているので、ふるいにかけられる可能性が高くなります。
この場合はとくに印象に気を付けましょう。
お店に入店したときに従業員の人に面接を受けに来た旨を伝えるときから礼儀正しく、できれば笑顔を忘れずに。
緊張でうまく話せなくても、相手の話をきちんと聞いて理解しようという姿勢を見せれば採用してもらえる可能性は高くなります。
また、この場合は出勤可能曜日や時間帯はそこまで考慮されません。
極端に日数が少ないとか短いとかだとアレですが、ある程度の幅を持たせて履歴書に記入し、口頭で自分の希望や融通を効かせられる時間帯などを伝えましょう。
さて、ここまでは一般的な見方というか対策ですが、ここからは私個人が店長として面接をしていて重要視していたところを挙げていきましょう。
まず始めに言っておくと、志望動機なんてほとんど考慮してなかったっす笑
いや、アルバイトとかパートする理由ってお金を稼ぎたいからでしょ?
たまに学生さんで社会経験のためとか書いてる子いるけど、うん、まあ確かに経験にはなるけど、私はいやいや、バイト代のためやん? とか思ってしまう嫌な奴でした。
まあ、飲食店なんで、たまに調理師になりたくて! みたいな熱意に溢れた子も来たりしますが、いやそれならウチやないんやない? ちゃんとした専門店なんやない? とか思ってしまうのが私です。そういう子って現実を見て早くに辞めちゃう子も多いしね。
だから、志望動機で私が一番興味を持つ文言をしいて言うなら、
『学生時代に調理師免許取れたらいいなって思ったので来ました。べつに調理師になりたいってわけではないですが、取れたら嬉しいな』
みたいなスタンスのことを書いてる方でした。
こういう子って意外と続けるんですよ。
まあ、めったにいませんが。
で、ウチの会社では面接の際、履歴書の他に面接シートなるものをお店で記入してもらってます。
まあ、書く内容は履歴書の内容をもうちょい深掘りするような内容なんですが、ぶっちゃけあんま書いた内容見てないっす笑
だって、ほとんど履歴書に書いてあるんだもん笑
なので、私はそれを書いてもらいながら質問をします。
「書きながらでいいんで話しましょ」
みたいな感じで。
飲食店って、けっこう同時並行作業が多いんですよ。
マルチタスク脳とかって言われるやつですね。
ホールでは、テーブルを拭きながら周りのお客様に目を配ったり、レジをしながら新規入店のお客様が来てないか気を配ったり。
キッチンなんかでは、この料理を作りながらこの焼き加減をチェックしつつ、食材の在庫を把握しながら次の行動を考えたりとか。
社員とか責任者レベルになると、そこに他の従業員の状態とか売上とかシフトとかのことも入ってくるのですが、それはまたの機会に。
とにかく、何かをしながら別のことを考えるっていう作業が多い世界なので、面接の時からその部分はよく見るようにしてます。
まあ、とはいえ、書くのに夢中でぜんぜん話聞いてないとか、話すときは手が止まっちゃうとか、そういう方を全員不採用にしていたわけではないです。
そんなこと言ったらぜんぜん採用できないですしね。
そのなかで私が採用してこなかった方は、どちらも中途半端になってしまう方でした。
話はそれなりに聞いてて、多少はやり取りできるけど書くのがすごく遅いとか。
それなりに書いてるけど受け答えがその場しのぎとか。
そういう方って仕事に責任を持ちづらい方が多かったりするんですよね。
どっちかしか出来なくてもいいんですよ。
書く方に集中してても、集中力があるってことだし。
手が止まっちゃうのは何かをしながら人と話すのは失礼だと考えてる人だったり、何事にも一生懸命に取り組む人だったりするので。
適材適所なので、そういう人にはそういう人に向いてる仕事をやってもらえばいいだけだし、やっていけば意外と出来るようになっていくものなのです。
一番困るのは、何でも中途半端にしてしまうことなのです。
あれも途中、これも途中。
それもこれも。
手を広げすぎちゃって自分では回収不能になって、結果的に他の従業員に、あまつさえお客様にご迷惑をお掛けしてしまう。
それはお店として一番ダメなやつなのです。
なので、私の場合は面接の時点で、そういう方は申し訳ないのですがお断りしてました。
言葉遣いとか態度とか、その辺は最低限のものがあればあとはこちらで何とかするのです。
雇った以上、育てるのがお店の義務でもあるので。
とはいえ、人間としての根っこを矯正しているだけの時間はないのです。
なので、中途半端にやらない人。
それが、私が面接をする際に一番着目していたところでした。
仕事なのでね。
お金をもらう以上はちゃんとやってもらわないと困るのですよ。
何かあったときは私が責任を取ればいいので、皆には精一杯頑張ってほしい。
頑張れば時給も上げるしね。
そんな感じで店長を頑張っておりました。
まあ、もう辞めたけど笑
いま同じことをやれと言われても絶対やりたくないけど笑
もし、アルバイトとかパートとかの面接を受けようかなって方がいたら、面接してる店長さんはべつにすごい神様とかでもない、こんな普通のヤツなんだって思って、あまり気負わないで臨んでいただけたらなと思います。
合わない時はなかなか合わなかったりもしますが、大丈夫。きっとあなたに合うお店があるはずですよ。
もしもどこにも引き取り手がいなかったら私のところに来なさい。
この開運の壺を買えばね。幸運が舞い込むんですよ。
今ならなんと! お値打ち価格30万円! これは安い!
今ならこの幸運のペンダントもお付けします!
さあ、今すぐフリーダイヤル!
……と、まあ、こんなふざけたヤツでも店長やってたんで、そんなに緊張しないでやってみてくだせえ。
じゃ、今日はこの辺で。
あでゅ~。