真剣さと可愛らしさ
先日、ホームセンターにターボライターを買いに行った。
今ありつけた(ありつかせていただいた)仕事が、山での木々の伐採、別荘の剪定が多いので、何しろ蚊が多く、じっとしている休憩時間にはのんびりとタバコも吸えない。屋外強力蚊取り線香用の、風に強いターボライターが必携である。(だいたいが一人作業で、皆が各地に散らばっており、身体と環境に優しい(かもしれない。普通のタバコにくらべて、息切れがほとんどなくなった)アイ○スを吸っている)
それで、ホームセンターのレジで小さなサボテンを3つ買う女性に、出会ってしまったのだ。
…普通に後ろに並ぶことになっただけだが。
何しろ「小さなサボテンを買う」というだけで、健気に見えるのだ。
自分も、何かと癒やしを求める毎日である。
動画などは疲れるために見ることも稀だが、とにかく少量の酒、タバコと優しい音楽でほっとするのが日常である。
そんな中、レジで何かと時間がかかりながらいそいそと3つの小サボテンを買う女性を見て、「ああ、俺の百均でたまたま購入したサボテン(というか観葉植物)は、これとは似ても似つかないな」と思いながらも何だかほっこりしてしまった。
何なら抱きたかった。
…申し訳ない。言語的(精神的)強姦である。
とにかくまあ、雑草記のつづきである。
わが家のポットに生えたエノコログサは、主人植物をさしおいて大きく育ち、見事に3つの猫じゃらしをフサフサと実らせた。
一本から3つ。
しかも、そのどれもがポットからはみ出しており(直径9センチの土壌しかない)、そこからどんなに種を落としてもフサフサが増えることはない。
…そう思っていたのだ。
なんなら「バカめ」とまで感じていた。雑草が調子に乗りおって。
ーーしかし。それから数週間がたち、驚くべき出来事が起こったのだ。
「あれ!? 草の、猫をじゃらす先端の部分の向きが変わってる?」
結構なショックを受けた。
どんな知恵が植物にあるのかは知らない。だが、どういう力が働いたのか、その猫じゃらしはある日とつぜん太陽に向かって伸びるのをやめ、くるりと向きを変えて頭をポットの上に持ってきたのである。
…嘘ではない。
僕はもう43のいいオッサンであり、どんな嘘も必ず時間とともに露見していくのを見聞きし、経験もしている。
こんな雑草話を、ごまかしてまで盛り上げようとは思わない。
ただ、残念なのはこれから冬の時期に入ることであり、うまく草の種がせまい土壌に落ちたとしても、その萌芽の報告はおそらく来春になることである。
この報告記を楽しみにしておられる諸兄姉には(全くおられないかもしれないが)、まことに申し訳ない所存である。
とくに他に、面白いことがあったら書くからね!
あ、あと新聞に投書が載ったら。
それではまた、何処かでお会いしましょう…!
さよ〜なら〜!!