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勇者と魔王と按摩師と  作者: ひなた
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チーム・モンペ爆誕

~前回のあらすじ~


ケルベロスのナナちゃんにすっかり懐かれたルイス。普通の魔物すらナナちゃんに怯えるのに、全く表情を変えずにひたすらモフモフするルイス。(君は本当に人間かい?)そろそろ魔王様にお会いしに行くよ。


ナナちゃんを飼育小屋に連れて行ったルイス達。もちろん脱走したりしないように、鎖でしっかりと繋げた。ナナちゃんはまだまだ撫でて欲しいようで甘えた声を出している。

「…ナナちゃんて、こんな鳴き方出来たんだね…」

モッソはひきつった笑いを浮かべながらナナちゃんを見る。

「魔王様とやらの要件が済んだら、また来ても良い?」

「…手触りが気に入ったのか?」

ムックは眉間の皺を伸ばすようにしながらルイスに聞いた。

「いや、手触りはごわっごわだけどさ。孤児院で飼ってた犬を思い出してさ。」

「孤児院?」

「そう。私の親、母は私産んでから病気で死んじゃって、父は母の病院に向かっている途中で荷馬車の暴走に巻き込まれて死んじゃったらしくてさ。身寄り無いから孤児院で育ったんだわ。そこで犬飼ってたの。」

懐かしいなぁと笑っていたが、三匹が急に足を止めて動かなくなったのでルイスは首を傾げた。

「どした?」

「「「『どした?』じゃない~~~!!」」」

急に大声を出して泣き出す三匹。見事に声が重なった。そして三匹同時にルイスを抱き締める。

「ぅわっ!?」

「こんな小さいのに苦労してたんだね…」

「そんな重い話をさらっと言いやがって…俺、そういうのダメなんだよ~!!」

「これから、もし何か辛いことがあったら僕達に言うんだな!絶対にルイスを守るんだな!!」

「…え~っと…とりあえず落ち着こうか?」

泣き止まない三匹に途方に暮れ、ルイスはメルちゃんに「何とかして」と視線で訴えたが、メルちゃんもえぐえぐと鳴いていた。お前もか。

「ルイスちゃん、今まで辛かったですねぇ…これからはメルのこと、お姉さんだと思って甘えて良いをですよぉ。」

「いや、多分私メルちゃんよりは年上なんじゃね?」

「「「「は?」」」」

「メルちゃんて、多分だけど人間にしたら20代前半くらいじゃない?私、一応こんなだけど三十路だしな。ついでにいえば、来年からアラフォーとやらだね。」

「「「「はあ!?」」」」

どこからどう見ても10才くらいの子供にしか見えない。呆然とする三匹と一人。

「とりあえず魔王様の所にさっさと行こうか。あんまり待たせてると君らが怒られるんでない?」

「……そうだね…先ずは魔王様にお会いして、色々済ませてから、ルイスのこれからのことを話しよう。」

モッソが気持ちを切り替えるように声をかけた。そう言いながらもルイス以外は皆、自分がルイスを守らなければという思いに溢れていた。チーム・モンペ結成の瞬間である。




やっとルイスの年齢暴露です。そして次回やっと魔王様登場。

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