朱雀を救え!金柑仮面の叫び
語り手視点
朱雀との最終決戦を開始する剣丞
だが何故か魂合共鳴が発動せず、既に体がボロボロであった剣丞は苦戦を強いられてしまう。
そんななか、朱雀は自分の主人であり、最期まで人間を信じながらも殺されてしまった悠久を殺した人間を愚かだと語るなか
朱雀目掛けてレイピアが繰り出された!
そのレイピアを繰り出したのは…
金柑仮面「に…人間は愚かではありません 」
エーリカこと、金柑仮面であった!
剣丞「きんか… 」
と剣丞が金柑仮面と叫ぶ前に
久遠「お前はエーリカ!?何故お前が生きているんだ!? 」
久遠がエーリカと叫んだ瞬間
金柑仮面「わ…私の名前は金柑仮面です!エーリカではありません!! 」
金柑仮面が突っ込んだ。
久遠「?。奴は何を言っておるのだ? 」
剣丞「まぁ、とにかく金柑仮面ってことにしといて!? 」
とりあえずそういうことにしておいて
金柑仮面「人間は愚かですか。私もかつて大六天魔王に仕えていた頃、同じことを思っていましたよ 」
久遠「ほら、やはり奴はエーリ… 」
剣丞「今はとにかくスルーして!? 」
とりあえずスルーしましょう
金柑仮面「でもそうではないと、そこにいる剣丞殿から教わったのです! 」
ビシィッ!!
と、剣丞を指さす金柑仮面
金柑仮面「朱雀、あなたとて本当は理解しているのでしょう。こんなことをしてもあなたが慕っていた悠久殿が喜ぶと思ってるんですか!むしろ、悲しむと思いますよ 」
確かにもし悠久が生きていたのならば人間を愚かだと言う朱雀に対して悲しみを抱いていたであろう。
すると
朱雀「黙れ…。貴様に何がわかる!あの御方はあの世で嘆いているに違いない!自分が人間を信じたばかりに自身が亡くなってしまったのだからな!我だってそうだ!あの時の自分を殺したいほど憎んでいる。何故もっと早く暴れなかったのか、そうすれば悠久様は生きていたはずだ。我は自分自身が憎い! 」
剣丞「(憎い…) 」
ハッ!
この時、剣丞は何故魂合共鳴ができなかったのかようやく理解できた。
それは昔
幼い剣丞「伯父さん!もう一回魂合共鳴を見せて! 」
幼い剣丞は伯父の北郷一刀にそう頼むが
一刀「あ…あれは気分がないと無理なんだ!? 」
と拒否られてしまう
だが、その時の一刀の顔は
ボロッ!!
見事にボロボロであった。
実は前日、朝帰りした一刀は愛紗達に理由を問い詰められた結果、キャバクラに行ってたことが判明し、ボコられた。
そう。魂合共鳴は合体する相手との信頼関係が大事であり、仲が悪くなったり、合体を拒否られると魂合共鳴ができなくなる。
剣丞「(久遠も朱雀の話を聞いて朱雀を救いたいと思っているはず、なのに俺は久遠を拐われた衝撃で朱雀を殺すことしか頭になかった。だったら久遠が合体を拒否するのも仕方ないな) 」
そう思った剣丞は
バキィッ!!
自分で自分の顔を殴った。
久遠「剣丞… 」
朱雀「フッ!とうとう気でも狂ったか 」
だが
剣丞「いや、俺は正気だよ 」
剣丞は朱雀の方を見ると
剣丞「朱雀、お前は憎しみにとらわれている。だからお前は俺が救ってやる! 」
ビシィッ!!
朱雀を指さしながらそう叫ぶ剣丞であった。




