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朱雀が語る愚か

語り手視点


青龍との戦いでボロボロな体でありながらも朱雀のもとへたどり着いた剣丞は朱雀との戦いを開始した。


だが朱雀は強く、おまけに何故か剣丞の魂合共鳴が発動せず、剣丞は朱雀の攻撃を食らってしまうのだった。


剣丞「がはぁっ!? 」


久遠「剣丞!? 」


朱雀の攻撃を食らい倒れる剣丞


閉じ込められた久遠にはどうすることもできなかった。


朱雀「フッ!頼みの綱である魂合共鳴が使えぬ貴様はもはや雑魚のなかの雑魚同然。我が相手をするまでもない、もっとも、魂合共鳴とやらが使えても貴様が我に勝てるわけがないのだからな 」


剣丞を罵倒しまくる朱雀


剣丞「(くそっ!!何で気はまだ残ってるのに魂合共鳴ができないんだ!!) 」


それが今の剣丞にとって最大の謎であった。


朱雀「やはり人間とは愚かなものだ。怒り、妬み(ねたみ)、憎しみ。これらの感情があるから人間は愚かなのだ。だから我は全ての人間を滅ぼすようあの御方に進言したのだ。だが優しいあの御方は決して他人を憎まなかった。そのせいで愚かな人間に殺されてしまったのだ 」


何かを言う朱雀


朱雀「冥土の土産に聞かせてやろう。何故我が人間を憎むのかをな! 」


そして朱雀の回想が始まった。


それはまだ日本が陰陽道が盛んであった平安時代だった頃


ボオォッ!!


人々『おぉっ!!何もないところから火を出した!? 』


ある人物が天皇に陰陽道を披露していた。


その人物こそ


悠久「これが私が作り上げた式神・朱雀の力でございます 」


朱雀があの御方と呼んでいる悠久(ゆうきゅう)という人物であり、容姿が久遠に似ていた。


天皇「おみごと!悠久、面白きものを見せた褒美にそなたには好きなだけ褒美をくれてやるぞ! 」


そう言う天皇であったが


悠久「天皇様、ありがたきことでございますが褒美はいりません。今日はこれにて失礼させてもらいます 」


天皇「そうか、残念じゃのぅ 」


褒美を貰いたくて陰陽道を披露したわけでなかった悠久は自ら褒美を断った。


この悠久の態度は


町人「あれが噂の悠久様だよ 」


町人「天皇様からの褒美を断るだなんて良き人だな 」


町人達からの評判はよかった。


この時代、誰もが貴族に取り入ろうとするなか、悠久はそれを受けず、町人達と共に暮らしていた。


悠久「朱雀、私はこの平和な時代が長く続いてくれると信じている。そのためにもお前や他の三人は私に協力してくれ 」


陰陽師と式神の関係


普通ならば陰陽師は式神を道具扱いするのだが心優しき悠久は式神であっても道具扱いせず仲間として扱っていた。


朱雀「我ら四聖獣、悠久様のために働きますとも 」


悠久「頼むぞ 」


このままいけば確かに悠久が言ったように平和な世界がやってきたであろう。


ところが!!


陰陽師B「あの女、少し調子に乗っ取らぬか 」


悠久を妬む陰陽師達がいた。


陰陽師C「あの女が新たな術を天皇様に披露するせいで我らの術は時代遅れと馬鹿にされておる! 」


陰陽師D「いずれは天皇に取り入り、我らを追放するかもしれぬ 」


陰陽師E「町人にも人望の高い奴ならばやりかねぬな 」


すると


陰陽師A「皆の衆、心配するでない。我に策がある。あやつには消えてもらうとしよう 」


何やら陰陽師達による陰謀が動こうとしていたのだった。


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