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どうした久遠!?

語り手視点


四聖獣に拐われた久遠を救うため、四聖獣の本拠地である四重の塔に乗り込んだ剣丞


剣丞は四聖獣の玄武、白虎、青龍を次々と撃破するが体力の限界がきてしまい動けなくなるも最後の四聖獣である朱雀が現れ、剣丞を回復させようとするも剣丞自身がそれを拒否し、剣丞は一人残されてしまうのだった。


一方、四重の塔の四階では


朱雀「うむ、このくらいでよいだろう 」


朱雀が自分と久遠の祝言を挙げるための準備をしていた。


久遠「朱雀よ、待たせたな 」


朱雀「おぉ信長殿! 」


そんな朱雀の前に赤無垢姿の久遠が現れたのだが


久遠「・・・ 」


久遠は別に操られた様子はなかった。


朱雀「さすがは信長殿だ。催眠など使わなくても我の心を理解してくれるわけだな 」


そう。既に朱雀は自分でかけた久遠への催眠術を解いていた。


つまり今の久遠は正気なのだ。


久遠「朱雀、確かにお前の気持ちは理解できる!だが人間を滅ぼすのは間違って… 」


朱雀「間違ってなどおらぬさ、人間という生物は愚かで邪魔なものが存在するとすぐ始末しようとする。この戦国の世はまさにそれだ 」


久遠「くっ… 」


朱雀の言っていることは正論であるため、言い返せない久遠であった。


朱雀「だからあの御方は愚かな人間の手によって始末されたのだ。そんな人間を我が許せるはずがなかろう! 」


四聖獣の長である朱雀があの御方という人物


それが誰なのか久遠は朱雀から話を聞いて知っていた。


朱雀「それより、信長殿が我に頼んでいたことだが… 」


久遠「約束は守ってくれたのだろうな! 」


実は久遠、朱雀との祝言を条件にあることを頼んでいた。


それは剣丞の体を回復させ、朱雀と正々堂々戦わせることだったのだが


朱雀「残念ながら奴自身が我の力を受け付けなくてな、こればかりは我とてどうにもできぬことなのだよ 」


久遠「なっ!? 」


朱雀の言葉に久遠はショックを受けた。


朱雀「だが我は約束を破ったわけではない。約束通り信長殿には我との祝言を挙げてもらうぞ 」


久遠「あぁ… 」


もし剣丞が朱雀の力を受け入れていたのならこんなことにならなかったのかもしれない


久遠「剣丞の戯けめ…(小声) 」


そして、ついに朱雀と久遠の祝言が開始されてしまった。


朱雀「さぁ信長殿よ、我の(さかずき)に入った酒を飲むがよい。それで二人は夫婦となる 」


久遠「あぁ… 」


スッ…


何でこんなことになってしまったのだ!?


と思いながらも久遠が杯の酒を飲もうとしたその時


「待ちやがれ!! 」


祝言会場にある声が響き渡った。


もちろん。その声の主は…


久遠「剣丞! 」


バァンッ!!


ボロボロの姿であったが、そこに剣丞がいた。


朱雀「ほぉ、あれほどの重傷を負いながらもよくここまで来れたものだ。愚かながら天晴れである 」


朱雀がこの場にやって来た剣丞を称賛すると


剣丞「朱雀!お前のような卑怯な奴は俺が必ず倒す! 」


ビシィッ!!


剣丞は朱雀を指さしながら『卑怯な奴』と言った。


朱雀「我が卑怯な奴だと? 」


剣丞「あぁ、久遠がお前なんかと祝言を挙げるわけがない!どうせ催眠術か何かで操ってるんだろう! 」


剣丞はそう思っていた。


久遠「戯け剣丞!我は別に… 」


朱雀「フッ!信長殿に免じて少しは傷を癒す時間を与えようと思ったが、貴様にはそんな時間なんて必要ないようだな! 」


朱雀は自分を卑怯な奴呼ばわりした剣丞に対して激しい怒りに燃えていた。


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