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ものぐさな賢者  作者: 黒湖クロコ
賢者編
137/144

47話  ものぐさな賢者

「つまりのう、コンユウは未来で時の神をやっておるオクトに、この時間軸へ手紙を送ってもらったんじゃろうよ」

 そう言ってずずずっとお茶をすするトキワさんをまねるように、私もカップに口をつけた。

 お茶をすすると、まったりとした雰囲気になる。ここは先日、泣いたり、叫んだり、アスタがキレたり、バタバタした場所だ。しかしその時とは大きく異なった時間が流れる。

 あの時私が選んだ道の先が、これだ。 


「生きている時間は違っても同じオクトじゃ。無理やり時間を捻じ曲げて、過去の自分に一時的に神の力を持たせ、受信機代わりとしたんじゃろうよ。だからあの時、気分が悪くなったのじゃ」

「はあ」

 トキワさんとの雑談の中で、先日コンユウが使った時魔法ついて検証をする事になったが、トキワさんの言葉は分からない単語が多い。空気を読んで相槌をうつものの、時属性が過去のものとなっていたこの世界には、時属性に関する基礎知識はほぼないに等しい。私が知っているのは、館長の使っていた時を止める魔法のみ。

 そこから色々派生はできるが、それ以外はさっぱりだ。

 時間を捻じ曲げるとか、どういう状態なのか。

「神はヒトとは違う。特に時の神は、他のモノより、より多くの情報を扱う事となる。ヒトの身でそれを扱おうとすれば、パンクするだけじゃ」

「えっ?パンク?」

「脳みそが鼻から飛び出んでよかったのう」

 トキワさんに言われて、私はとっさに鼻を押さえた。鼻から脳みそって、何そのホラー。というか、未来の私、無茶しすぎだ。鼻から牛乳とかスパゲッティ―が出るのとはわけが違う。気分が悪くなった程度で済んで本当によかった。


「ほほほ。冗談じゃ」

「えっ、冗談?」

「オクトが時の神になってくれんからのう、意地悪したくなったんじゃ。まあ、パンクはするがのう」

 結局するんじゃないか。

 でも一体パンクとはどんな状況になるのか。……怖すぎて、聞くに聞けない。うん。自分では回避不能だし、世の中には知らない方がいい事もあるだろう。今回はきっと聞かないが正解に違いない。

「意地悪って……すぐでなくても、いつかはなるつもりです」

「そうじゃ。オクトが、いつか死ぬ時までは、わらわはずっと時の管理をし続けねばならん。あー、老体に、鞭を打つとは。いまどきの若者は、なっとらんのう」

 そういって、トキワさんはトントンと肩をたたきながら、深くため息をついた。動きは老婆そのものだが、見た目が幼女な為に、違和感しか与えない光景である。

 そんな様子に私は苦笑するしかない。トキワさんの文句ももっともだとは思うし、結構我儘を言っている自覚もあるのだ。それでも、譲れないところだから仕方がない。

「だって、よく考えたら、エストがいる過去はもう決まっているんだから、未来である私がどのタイミングで直しても同じわけだし。それに私が目覚めた時間軸、つまり混融湖がない世界に居るコンユウはもう時間を移動することはできないから、急ぐ必要はないかなと……」

 

 コンユウが書いた手紙は、未来で時の神となった私が送ったもの。今トキワさんも認めたのだし、まず間違いはないだろう。

 そして私が時の神となり目を覚ましたのならば、必然的に混融湖も消えているはずだ。つまりコンユウは私が神となった時間から混融湖が消える前のどこかの時間軸に移動し、その後私の目が覚めるまでそこで待っていたに違いない。

 ただ神となった私の目が覚めるのは相当先なので、この微調整の為に何度も世界をわたり歩いたのだろう。

 どちらにしろ、コンユウは終着地点へ行ってしまったのだから、こちらもしばらくは放置でもいいはず。

「というか、最近の私は頑張りすぎたんだと思います」

 私の性格は引きこもりヒャッホーだったはずなのに、何でこんなに苦労しているんだろう。これはしばらく休んでいいはずだ。前世の偉い坊さんも、あわてな~いとか、一休み、一休みとか言っていた気がする。うん。頑張りすぎってよくないと思う。

「だから私が死ぬ直前、もしくは神になってもいいかなと思った時に、神になればいいかと」

 私がオクトとしての人生を全うしてから、第二の人生に挑戦したって罰は当たらないだろう。それにもしかしたら、神になるまでの間に、もっといい方法も見つかるかもしれない。

 となれば、なんとかなる目途も立ったのだし、焦る必要なんてないのだ。ものぐさが張り切ってもなにもいい事なんてないというコンユウの言葉はまさに的を射ていた。

「横着じゃのう」

 呆れたように見てくるトキワさんを私はあえて無視する。横着といわれようが、これが今の私ができるベストな選択なのだ。

「まあでも、あまり言うと、あの魔族に世界を滅ぼされかねんからのう」

「ははは」

 ですよねー。

 現在私の帰りを待っているアスタを思い浮かべると笑いが引きつる。というのも今のアスタなら、神だろうなんだろうと、喧嘩を売りに行きそうだからだ。しかも絶対、相手が何だろうと勝ちに行くに違いない。

 なのでアスタが生きている限り、私は世界のためにもアスタから離れない方がいい気がする。……自分自身離れる気はないのでいいのだけれど。でももしも私が違う選択をしていたらどうなっていたのか。世界を滅ぼしかねない混ぜモノだったはずなのに、ある意味世界を救う勇者的立場にいることに笑うしかない。


「オクトはあの男に甘すぎるんじゃ」

「そんなことはないかと」

「いや。オクトがもう少しちゃんと躾ておけば、もう少しマシだったはずじゃ」

「何、その無理ゲー」

 アスタを躾る?

 無理無理無理。そんな面倒な事できるはずもないし、やる気もない。大体、アスタは90代で、私は10代。どう考えても、あべこべすぎる。

 というか年下にそんな面倒な事を頼んではいけないと思う。世の中の大人はもっと頑張るべきだ。

「とりあえず躾けられないなら、あの男より長生きするが良い。わらわにとっては、大迷惑じゃがな」

「すみません。でも、そのつもりです」

 アスタを残して死ぬとか、色々怖すぎる。まあ正確には死ぬ直前に神を継ぐ予定なので、私は長い眠りにつくだけなのだけど。いや、長い眠りにつくだけだからこそ、起きた時に世界が滅んでましたとか怖すぎる。

「オクトが神になろうと思うまでは待つつもりじゃが、途中で時の神ではなく、樹の神の後継者になりましたとかは嫌じゃからな」

「……ハヅキさんもそんなつもりはないかと」

「あの腹黒女ならやりかねん。ここまでわらわに譲らせたのじゃから、絶対じゃぞ」

 ハヅキさんの愛児となってから、私の顔の痣が、蔦のようなものに変わった。そして同時に、私は今までになかった樹属性も持ち合わせるようになっている。カミュ達には、そのうち全部の属性を持ち合わせるんじゃないかと冗談半分で言われた。

 でも風、水、闇、時、樹……すでに私の属性が混沌としてきているので、これ以上ヒトを止めたかのような状況は起こらないでほしい。


「あ、そろそろ帰らないと」

 気がつけばクロの育て親の方から頂いた腕時計は、アスタに帰ると伝えた時間の5分前となっていた。

「なんじゃ。もう行ってしまうのか。あの男は本当にケチじゃのう」

 トキワさんが口を尖らせるが、私は苦笑するしかない。

 私がトキワさんの所へ足繁く通うようになってから、トキワさんはまるで孫を待つ祖母のように、色々茶菓子を用意してくれるようになった。神に今はならないという結論に対して、ブツブツと愚痴をこぼすが、それだけだ。実力行使などほぼない件を見ると、時の運航云々や世界の危機がなんとかというのは建前で、案外独りで待ち続けることが寂しかったのかもしれない。ただアスタはまだトキワさんを信頼していないようで、門限を過ぎると殴り込みにきそう……というか絶対来る。その為ずっと話をしているわけにもいかなかった。

「まあ、それがアスタなので」

「そこが甘いというんじゃ。もっとガツンというが良い」

「ははは。善処します」

 まあ善処しても無理でしたになりそうだけど。

 この件に関してはアスタにもの申すよりも、アスタだから仕方がないと諦めた方が絶対楽である。


「まあよい。今度は、『しほんけーき』なる食べ物を手土産として持ってくるが良い。わらわも、もっと美味しい茶葉用意しておくからのう」

「分かりました」

 そう言って、私はトキワさんがいる部屋からアスタが居る部屋へ転移した。







◆◇◆◇◆◇









「ちっ。時間ぴったりか」

「……アスタ」

 時間通りに帰ってきたのに舌打ちされて、私の顔が引きつる。たぶん時間を過ぎたら、いい理由を得たとばかりにトキワさんを倒しに出かけたに違いない。

 社会人の常識、5分前行動を心がけて本当によかった。

「まあ次の機会でいいか。お帰り、オクト」

「あ、うん。ただいま」

 次の機会に何をするつもりだ。

 私は心の中でツッコミを入れたが、たぶんトキワさんに攻撃魔法をぶつける機会という意味に違いない。胃が痛くなりそうなので、聞く気も起きなかった。

 そういうヤンデレ要素はマジでいらない。


「えっと、アユムは?」

 とりあえず、怖い空気を変えたくて私は気になった事を尋ねた。出かける前はアスタと一緒にいたはずなのにどこへ行ったのだろう。

「クロと城内探検をしに行ったよ」

「そう」

 城に行ったならしばらくは帰ってこないだろう。という事は、しばらくアスタと2人っきりか。そう、2人っきり。……いや、別に2人きりでも関係ないんだけどね。

 妙に2人きりという言葉を意識してしまう自分が痛くて泣ける。私の乙女要素なんて、燃えるゴミに出してしまいたいぐらい無駄なものなのに。

「オクト」

「……アスタ、何してるの?」

「オクトを充電」

 べべべべ別に。アスタに抱きしめられたって、痛くも痒くもないはずだ。

 うん。気にするな。ハグなんて日常茶飯事、地域によってはただの挨拶じゃないか。若干精神力が目減りするが、それだけだ。

 私は必死に頭の中で九九を読み上げ、平常心をこころがける。私がアスタを意識してしまっているのが伝わったら、なんだかもっと厄介な事が起こりそうなので、なんとしても隠す必要があった。


「何でオクトはこんなに可愛いんだろう」

「そう見えるなら、たぶん病気だから、医者に見てもらえ」

「こんな幸せな病気なら別に治らなくてもいいかな」

 ははは。マジで止めて下さい。

 脳内にお花が咲き乱れていそうなアスタの言葉に、私は笑うしかない。

 それでも最後の抵抗として、私は出来る限りのポーカーフェイスに努めた。そうでなければ、底のない落とし穴に落ちてしまうような気がするのだ。


「アスタ」

 私は自分の中でも咲き乱れていきそうな花畑をブチブチと引きぬくのをイメージしながら、アスタの腕から抜け出した。

「何だい?」

 どこまでも甘い表情で私に問いかけるアスタを見ながら深呼吸する。折角2人きりになったのだ。自分の頭の中まで花畑になる前にちゃんとはっきりさせておかなければならない事がある。

 アスタに聞くのは危険だし、面倒だと思ったのだが、これからずっと引っ掛かりがある状態で過ごしていくのはもっと面倒だ。しかもこれから一生一緒にいるのならば、なおさら早めに白黒はっきりつけてしまった方が楽な気がする。


「もしかして……記憶戻ってる?」

「うん。そうだよ」

「えっと。記憶というのは――えっ?」

 今、この方肯定されませんでしたか?

 ……あ、あっさりバラされたーっ?!


「オクトが俺の娘だった事は覚えてるよ」

「い、いつから?」

 トキワさんの前で『俺の娘を泣かせたのは誰だ』といった時から思い出したんだろうなとは、思っていたたけれど。

「んー。オクトにオムライスを作ってもらった時だな。まあ、作った覚えがない追跡魔法陣を見た時から、引っ掛かってはいたんだけどね」

 オムライスって、いつのタイミングですか?

 アスタが好きだったから結構頻繁に作っているので、どのタイミングかさっぱり分からない。

「つ、追跡?」

「そう。それで俺が作ったらしい追跡魔法の先にオクトが居たんだよねー」

 ……いつ?一体、いつの話をしているんですか、アスタさんっ!

「幾度となく起こる奇跡の再会。もう、これは運命としか――」

「いやいやいや。追跡魔法陣を作ったのはアスタだから。運命じゃないから」

 何ロマンチックに終わらせようとしているんですか。一歩間違えれば、ストーカーである。


「というか、記憶が戻ったなら戻ったと言ってくれればいいのに」

 そうと分かったら、すぐにスライディングで土下座する勢いで謝ったのに。

 私がアスタを捨てた事には変わりないかもしれないけれど、でも理由だってちゃんと説明した。

「だってオクトは俺の娘だったのに、俺の前から居なくなってしまっただろう?だとしたら、また同じ状況にも戻ったとしても、繰り返す可能性が高いじゃないか」

 ……ん?

「俺はオクトと家族になれば、ずっと一緒に居られると思ったけど違ったから、別の方法を探していたんだ」

 おっと。

 このヒト、私が娘でいたころから、マジでそう思っていたのか。普通に考えれば、子供というのはいつかは親元を離れて独立するものだ。

 確かに子離れできていないなぁとは思ったけれど、まさか一生閉じ込める気でいたとは。お、恐ろしい。

「それで、もしも結婚の方が効率がいい場合、オクトが娘だったという事を思い出したという情報はマイナスかなと。オクトも、もう大人だって言っていたし――」

「い、いや。まだ私は、子供。子供だからっ!」

 ちょっと待て。

 アスタと一緒に居たいと思っていたけれど、いきなり話が飛躍しすぎだ。しかも、親子が駄目なら夫婦って。結婚は両者の同意が必要だけど、アスタなら無理やり結婚した事にしかねない。


「もう子供じゃないって言ったよね?」

 言いました。確かに言いましたけど。

 アスタと対等になりたいと思っているけれど、その超解釈は勘弁して下さい。

「あ、アスタ。私は子供ではないが、まだ大人でもない」

 決めた。

 面倒なことは後に回そう。きっと未来の私がなんとかしてくれる。とにかく今は、まだ子供でいたい。

「だから――」

「うん。それでもいいよ」

「いや。よくないから」

 私の外見が子供だとか、そう言う事もこの魔族様には通用しないだろうし。あああ。どうしろというのかと内心頭を掻き毟っていると、再び抱きしめられた。

 まるで壊れモノを扱うように優しく、それでいて逃げられない程度に強く。

「オクトがずっと一緒に居てくれるなら、どんな形だっていいから」

 このさみしんぼうめ。

 そういえば、同じ魔族であるコンユウもさみしんぼうな所があったなあっと現実逃避しかけた脳が思い出す。

 ……本当に魔族って面倒な種族だ。さみしいと死んでしまうって兎かよと思うが、そんな可愛らしい生き物ではない。

 まあそれでも、まんまとその可愛くない生き物に絆されてしまったのだから仕方がない。

「うん」

 この感情がなんであれ、私もアスタと一緒に居たいという気持ちは同じだ。


「オクトさん!大変なんだけど……あれ?取り込み中だったかな?まあ、いいか――」

「まあ、いいじゃないだろ、この腹黒王子」

 アスタに抱きしめられていると、突然部屋の中にカミュとライが入ってきた。くっついている為アスタの顔がよく見えないが、声のトーンはかなり低い。イラついている時の声だ。

「心が狭いとモテないそうですよ」

「俺はオクトにさえモテればいいから問題ない」

 いや。大問題です。

 突然ドアを開けて入ってきたカミュもカミュだけど、アスタはもう少し心を広く持つべきだとは思う。

「それより、オクトさん。そろそろ帰らないと兄上が暴走しそうなんだよ。僕が抜けただけじゃなくて、アスタリスク魔術師までホンニ帝国にきちゃったからね。今は兄上が、賢者様と第二王子が報われない恋に落ちて逃避行を図ったというとんでもない噂を王都で流しているみたいでね」

「はっ?」

 カミュのお兄様と言ったら、あの超迷惑な第一王子様じゃないですか?

 しかも何その、根も葉もない噂は?!相変わらず、面倒なことをしてくれる。

「えっと、何で?」

「うーん。たぶん嫌がらせの一環かな。でも流石に火消しするのに、ここからだとちょっと遠すぎてね――」

「あ、いたいた。オクト、城にオクトに会いたいっていう客が来てるんだけどさ」

 とんでもない話に呆然としていると、カミュの言葉を遮るようにクロが部屋の中に乱入してきた。

 どう考えてもカミュの話の方が危険が大なのでクロの話は後回しにしたいが、客ってなんだろう。私はホンニ帝国に知り合いなんてほとんどいないのだけど。

「どうも他国の賢者が滞在しているって噂になっているみたいでさ」

「あのね、『ふろうふし』をなおしてほしいんだって!」

「はい?」

 不老不死にして欲しいじゃなくて、不老不死を治して欲しい?

 なんだそれ。クロとアユムがもたらしてくれた情報は、面倒なことになりそうな予感しかしない。


「ああ、オクトさんこちらに見えましたか」

「こ、今度はなんですか?」

 さらにカズが部屋に入ってきたが、最初から名指ししているのが怖くてたまらない。

「実はですね、どうやら混ぜモノの子がいると噂がある場所がありまして。暇そうですし、見に行ってもらえませんか?ほら、世の中ギブアンドテイク。タダ飯を食べてばかりだと、心も痛むでしょうし」

 そう言ってにこりと笑うカズさんから漂うオーラは、断れない何かがある。

「勝手に俺のオクトを利用しようとしないでくれないかな?魔王様」

「そんな利用なんてとんでもない。お願いしているだけですよ」

「確かにそうかもしれないけれど、オクトさんは王子の客人。クロを通さずにお願いするのってどうかな?」

 ひぃぃぃ。

 3人でそんな怖い雰囲気を醸し出さないで下さい。お願いですから。

 せっかく色々片付いたと思ったのに、どんどん厄介事が舞い込んできているこの状況。なんだコレ。

 本人を置き去りにして混沌としていく話に、私は半泣きでオロオロしていると、ぽんとライに肩を叩かれた。

「諦めろ」

「あ、やっぱり?」

 ですよねー。

 どう考えても、この状況から抜け出せる気がしない。誰だ、私が賢者だとか噂を流したヒトは。というかどうして私がここにいるという情報が流れているんですか?!しかも不老不死とか、混ぜモノとか、王子との悲恋とか、もう、いやぁぁぁぁ。

  

 異国の空の下、私はものぐさと呼ばれようとも、いつか絶対引きこもろうと決意した。 

これでものぐさな賢者の本編は終了です。ここまでありがとうございました。

少しだけ、その後の物語がありますので、よろしければ引き続きお読み下さい。

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