機嫌がいいと逆にこわい人っているよね
今日の帰り道はなんだか気分がいい気がする。身体が軽いと言うか、浮ついてる感じ。
浮ついてる?この俺が?
「ないないない。絶対あるわけないじゃん」
確かに今日は俺らしくもないくらい楽しかったと言えなくもないかもしれないけど……。
「それにしても、今度は部活かぁ。どうしようかな。
俺は兄貴みたいに超人じゃないから兼部はたぶん無理だよな」
帰ったら兄貴に聞いてみてもいいけど、あの人脳筋なとこあるし……。
絶対熱井先生と合わないようで仲良くなるタイプだから。
そうなると、俺の苦手な脳筋的一面もあるってことが確定する。言えないけど。
「決して俺が勝てないタイプだから苦手ってわけじゃないぞ」
「俺が何だ愚弟。なーに家の前でぶつぶつ言ってんだよ」
「 」
「あ?んだよ、そこ邪魔」
いつの間にか家の前まで帰ってきてたようだ。
そして、兄貴と鉢合わせてしまったなんという災難……。
それにしても。何か今日の兄貴機嫌いいかも。
いや、逆にこわいんですけど。
「あに((ギロッ))……お兄ちゃん。今日いいことでもあったの?」
つい聞いてしまったー!どうしよう、普段なら手が出てくる可能性もあるけど……。
「あぁ、今日は彼女とデートだったからな。ほれ、土産やるよ」
「あ、ありがとう。どこ行ってたの?」
「水族館」
水族館……兄貴が水族館……。
まじか、この人行くの。彼女と水族館とか行く系の男だったの。甲斐性あったんだー。
「おい」
「いや、あの、なんでもないです。開けてもいい?」
「開けねーでどうすんだよ(呆れ)」
……兄貴は俺を何だと思ってんだろ。
貰っといてなんだけど、超プリティーなカワウソのモコモコポーチと、チンアナゴのぬいぐるみ。
何この組み合わせ。兄貴どんな顔してこれ買ったの。
「カワウソは彼女からお前にな」
「え!そうなんだ。ありがとう」
「喜んでたっつっとくわ」
兄貴、彼女には甘くない?
いや、俺にお土産買ってくるくらいには、俺にも甘いのか?
まて、もしかして何か要求されたりとかないよな?
まぁ、考えても仕方ないか。
機嫌良さそうだし、部活のこととかやっぱ聞いてみるか。
「お兄ちゃん、あのさ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど……」
「は?なに」
兄貴。可愛い弟が勇気出してるんだから、もうちょっと優しくして!?




