天よ地よ
おお太陽よ
お前はなんと逞しいのだ
過去に囚われることなく
未来を夢見ることもない
ただ昇り、ただ沈む
僕がお前を見たのは
これで何度目だろう?
はじめて目にした朝は?
愚痴ひとつ零さず
憂いの声も溜息もない
喜びの歌も歓声もない
ただ輝きつづけるお前
おお太陽よ
お前はなんと尊いのだ
己を燃やし犠牲にして
凍える翼を温めてきた
光を求める者には温もりを
闇を求める者には安らぎを
与え続けてきた
そして僕の心に明暗を
そうだ大地よ
お前もまたそうだ
何千億の踵を
支えてきたのか
それに比べて
天と地の間にいる僕は
なんと弱いのだろう
一日立つことも出来ない
だけど僕は知っている
お前たちにさえ
歩めぬ道を
歩まねばならぬと
喜びと悲しみの大波に
喘ぎ、嘆き、また笑い
幸だ不幸だと
騒ぎながら
どうか見守っておくれ
不撓不屈の太陽よ
不変不動の大地よ
お前たちさえ歩めぬ道で
花を咲かせて見せるから