婚約破棄 2
それはさておき、
「それは王家の、国王陛下のご意向なのですか?」
ここが重要だ。さっきも言ったが、この婚姻は私たちの意思を
重要視していない。それに、、、
「そうだ!父上には話は通してある!」
「我が家にそのような通達は、来ていないのですが?」
私がもらった覚えもないし、実家からもそんな話が来たとは聞いていない。
「っそんなもの必要ないだろう! たかが子爵風情が粋がるなよ!」
粋がるも何も常識ではないだろうか? それに、通達などないと来ている。
もしかして、この話は王子の独断という事か?
「では、実際に陛下にお伺いを立ててもよろしいでしょうか」
「っな! なぜ、そんなことをする」
「何故も何も、この婚姻は陛下がお決めになったことですから
私にその決定が通達されていない以上、確認は必要なことではありませんか?」
「…いいだろう。 では、近日中に王家より使いを出す。
それまで待機していろ!」
待機、ね。
「了解しました。 自宅にて待機しております。」
……
……………
………………………?
「失礼ですが、お話は以上でしょうか?」
「…ああ」
「では、周りの目もありますし、私は失礼してもよろしいですか?」
「ああ! さっさと消えろ!」
「…それでは、失礼いたします。」
さて、まずは執事を呼びに行かなければね
「…………ふふ」
「ライト」
「いかがなさいましたか? クロムお嬢様」
まさか、この関係が再び変わるなんて思いもしなかった。
「帰りますよ」
「よろしいのですか?」
「ええ、了承は得ています」
希望など万に一つもありませんでしたが、チャンスというのは誰にでも来るものね。
「承知いたしました。 いま迎えを呼びます」
「それとライト、もう敬語を使う必要はありませんよ」
もう、私たちの関係を執拗に隔てるものは、無くなったのだから。
「…それはどのような理由で、でしょうか?」
ふふ、久しぶりに見たわね、あなたの困った顔。
「先ほど王子との婚約を解消いたしましたので」
「………詳しくは、車内でお聞きしてもよろしいですか?」
「もちろんです。 あと、敬語は必要ありません」
「…了解です」
まだ固いけれど、それは追々直しましょうか
「迎えが来たようです。 行きましょうクロムお嬢さま」
また戻ってる。
「敬語!」
「今は、周りに人が多くいらっしゃいますので」
私は構わないのに
「しょうがないですね」
「それに、お互い様ではないですか?」
うふふ
「私はいいのよ」
「そうでございますか、、、」
「馬車を待たせています。 行きましょう」
「ええ、帰りましょう」
お父様に話すことが、たくさん出来たわね。 楽しみだわ。
何とか連日投稿できました。 毎日投稿で5000字とか投稿している作者さんの凄さを
身に染みて感じます。
次の更新は、1日以上開いてしまうと思います。 それまで待っていてくれると幸いです。
PS,
評価してくれた方、ありがとうございます。
恥ずかしながら、思わずガッツポーズしてしまいました。 とても嬉しかったです。
以上、あとがき終わり。