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12話

 次の日。自然と意識が覚醒するのに従ってからか目を開けた。手探りでスマホを探し当てて電源を付ける。


 ………6時か。早く目が覚めてしまったな。


「……えへへ…みぃくん……あん、激しいよぉ…うへへ………」


 ………うん、メリィちゃんに対してはちょっと無視しておこう。俺に抱きついているメリィちゃんの腕や足をゆっくりゆっくりと優しく剥がしていく。


 数分かけて拘束を解き、ゆっくりとベッドから立ち上がる。まだ少し眠いので歯磨きをして顔を洗うと、取れた気がする。


 スマホを取ってLI〇Nを開くと、新しい友達欄に殺戮兵器僕達さんの連絡先(今後コラボするので貰った)と運営の使徒(スレイプニール)の皆さん。そして、新しいグループにはスレイプニールの皆さんというのが新しく追加された。


 今日のイベント『祝!スティックヒューマン・オンライン第六弾アップデート記念イベント!』の会場入りは14時からとなっている。15時から開始となっているので、時間はまだまだ少しある………が、だからといって長寝するのはナンセンスである。


 ベッドで幸せそうな顔をして眠っているメリィちゃんの元へ近づき起こす。


「メリィちゃーん?」


「みゅう……えへへ……」


 可愛い………じゃなくて!


 えへへ&天使の笑顔に一瞬「あ、別にこのままでもいいや」と思ったけど、そんな気持ちをガチガチと檻で囲いこんでアルカトラズに送っておく。


 こうなれば、練習していたASMRの出番だな!ダミヘからじゃなくてリアルの耳元囁きをやってやるぜ!


「……メリィちゃん」


「……………」


 お、今一瞬ぶるったね。そしたら…………


「……はむ」


「みゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」








「……私、今年一びっくりしたかも………」


 むー……と布団に潜り込んで顔だけ出している状態で俺を睨むメリィちゃん。うん、可愛い。


「いやーごめんごめん」


「棒読みで謝られても何も感じないよ!」


 バサり!とくるまっていた布団がずり落ちながらもベッドの上で立ち上がるメリィちゃん。


 そしてその後ビシィィ!!とすごい効果音が付きそうな程力強く俺を指さす。


「罰としてみぃくんは今日、ホテル出るまで私の召使いね!」







「ーーーと、言う訳でして」


「…………なるほど、それは災難だった……と言えばいいのか?」


 メリィちゃんに朝ごはん食べに行くよーと行ったら。


「おんぶ」


 としか言わないで、俺に両手を差し出してくるので、おんぶして下まで運んできた。幸いにも朝早いので誰ともすれ違わなかった。


 そして下まで辿り着くと、さすがに朝ごはんを食べている人はちらほら居たので、視線を集めた。


 とりあえず降りてもらって、席を確保してから朝ごはんを。ここはビッフェ形式なので、好きなものが好きなだけ食べれるので嬉しい。


 各々が好きなものを取り、席に戻ることに。すると、ハナミさんに遭遇して一緒に朝ごはんを取る事になった。


 そして、俺がメリィちゃんの言いなりになっている様子を見て、「………君たち、一体何をしているんだい?」との質問があったため、懇切丁寧に説明させて頂きました。流石のハナミさんと顔が引きつっていた。


 しかし………ポニーと違い、朝で完全に髪を下ろしているハナミさんはこれはこれでメリィちゃんとは違った可愛さが……いや、これは可愛いと言うより綺麗だな。うん。


「………みぃくん、次お野菜」


「……メリィさんやメリィさんや。そんなに次々と注文されては俺が食べれなーーーー」


「みぃくんは私が食べさせるからいいの………それに、今私見てなかったもん。ハナミさんに見蕩れてたから、お仕置するの」


「え、見蕩れて……?でも、一番可愛いのはメリィちゃんだからそこは変わらなーーーむぐっ」


 公開キス。まだ朝なので人は少ないがバッチリいる。多くの人がサッ、と目線をそらし、一部の人は舌打ちをした。しかし、ハナミさんは「ほぅ………」といいガン見してきた。


 ………あの、メリィさん。ハナミさんにめちゃくちゃ見られてるんですが。


「………私だけ……ね?見蕩れるのは分かるけど、あんまり見ちゃダメだよ?」


「……うん、ごめんねメリィちゃん」


 ここは素直に謝ろう。


「………なるほど、カリンやシルバが言っていたのはこの事か……すまない、私もコーヒーを取ってこよう」


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