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1話

投稿するやつ間違ってました。申し訳ありません!

 次の日、やけに寝覚めが良かった。


 そりゃそうだろう………NA☆NI☆SE☆俺は昨日、メリィちゃんとデートをしたからなぁぁぁ!!!


 ひーはぁぁ!!今の俺は超☆絶テンションMAXだぁぁ!!今なら琥竜の雄叫びも1人でクリアできそうな予感がする!人数制限で無理だけど!


 と、1度テンションを上げてから徐々にクールダウンさせていく。ふぅ……少し落ち着いた。


 起きて直ぐに着替えもしないで、パソコンを開いてスティックヒューマン・オンラインを開くなんとも不健康な生活サイクル。だがそれがいい。


 ゴールデンウィークの課題とか後々残すの面倒だから、初日と前日で終わらせたし、今の俺は実に晴れ晴れとしている。


 そう……俺は今、人生の勝ち組なのではないか?部活も入ってないから態々学校に行く必要も無い。中学の時は入ってたけど。課題もやったから、課題に追われる必要性もない!地獄みたけど。そしてさらに、昨日可愛い可愛いメリィちゃんとのデート………。


 ………会いたいなぁ……。なんか会ってから恋煩いが物凄く加速してしてるような気がするのん。声が聞きたい。手を握りたい、抱きしめたい………。


 千葉にいるメリィちゃんに思いを馳せていると、ベッドに置いてあるスマホが電話が来たことを知らせる。


 そこに書いてあった名前は……メリィーーーー


「もしもし」


 やはり俺の脳が完全に認識する前にスマホ取ってるんだけど俺の腕。一体どういうことだってばよ。


「もしもし、おはようみぃくん。起きてた?」


「うん、さっき起きたところ。どうしたの?」


「みぃくん、その……今から棒人ゲーできる?」


「できる……ってかもう開いてる」


 既に俺のパソコンはスティックヒューマン・オンラインのタイトル画面を映し出している。あとはもう俺がEnterキーをポチッと押すだけでログインできる。


「良かった!じゃあちょっと話したいことあるから、またゲームのボイチャでね」


「あ、うん」


 テュルン、と通話が切れた音が聞こえて、スマホをスリープモードに。ふむ……一体何なのだろうか。態々ゲームの方でしないと行けない理由でもあるのか?


「……ま、いっか」


 メリィちゃんがしたがってるなら俺はするまでだ。悲しいかな。惚れた弱みってやつですねうん。


 しゅぱんと俺のキャラの特に特徴のない棒人間がいつものプレイヤーホームに現れる。すると、しばらくしたらメリィちゃんのキャラが現れた。


「あーあー……もしもーし?みぃくん、聞こえる?」


「うん、しっかりと聞こえてーーーーーん?」


 あれ……なんかいつもと聞こえ方違う……?気のせい?


「みぃくん?どうしたの?」


 ……いや、全っ然気の所為じゃないです。こう………なんて言うのかな……あれだ。


 なんか、いつもより声がエロい。なまめかしい!


 耳がゾクゾクするんだけど!?なにこれ!?いつもと違う感覚で声出そう!


「……メリィちゃん、マイク変えた?」


「……えへへ。嬉しいなぁ、気づいてくれるんだ」


 うおおお!?なにこれなにこれ!?すっごい背筋ゾクゾクするんですけど!?あ、なんか新しい道開けそう………。


「……えっと、みぃくん、何か気になることなーい?」


「うおえ?………えーっと……なんか声が右側の方から聞こえてくるような………」


 いつもだったら両耳から聞こえるはずなのだが、今のメリィちゃんの声は大部分は右から聞こえてくる気がする。


 そう、まるですぐそこで囁かれているような………ーーーーっ!


「ま、まさか……!」


「えへへ……昨日の帰りに、バイノーラルマイクってのを買ってきたんだ」


「なっ………なにぃぃぃ!!」


 バイノーラルマイク。又の名をダミーヘッドホンマイク。


 ASMRやバイノーラル録音等に使われる、まるで相手がその場にいるような臨場感を持たせるというあの伝説の………!?


「えへへ………みぃくん♡」


「~~~~っっっっ!?!!」


 耳元で囁かれ、耳がゾワァァ!!と鳥肌が立った。


 アカン………これはマジでアカン!?陥落させられる!!これ以上陥落させられちゃうよぉ!


 何故だ!?何故画面越しにいると言うのに……こんなにもすぐ横にいる感覚に陥るのだ!?


 バイノーラルマイク……恐るべし。


「ぐ……ぐぬぬ……め、メリィちゃん……どうしてそれ買ったの……?」


「……その、恥ずかしいんだけど……みぃくんと解散した後に、寂しくなっちゃって……このマイク買ったら、みぃくんがすぐ側にいるように感じられるかなって……」


「…………………………天使」


 天使や……天使がいる……。


「実際に会えなくても……これで寂しさを紛らわせたくて、ちょっと奮発しちゃった」


「………メリィちゃん」


 俺はゆっくりと椅子から立ち上がる。


「?どうしたの?みぃくん」


「俺もバイノーラルマイク買ってくるぅぅぅ!!!」


「えええええ!?」


 俺は財布を持って、早着替えの職人さんもびっくりするようなスピードで着替えて家を飛び出た。


 ……なるほど?安いやつでも7000円以上のやつしかないのな………待ってなメリィちゃん!俺も今!買いに行きます!


 その後、無事バイノーラルマイクを購入。二人して囁きあい、なにやら物凄く悶々となって、余計に会いたくなったため、逆効果であった。


 そして、流れの勢いで明日、またオフ会デートをやることに決まった。



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― 新着の感想 ―
[良い点] いちゃいちゃしやがって~ こんやろーーー
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