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11話

「今日はありがとう、みぃくん」


 夕方。俺は神奈川に帰るために、メリィちゃんは千葉県に帰るために少し早い解散をしていた。


「こっちこそありがとう。久々に楽しかった」


 あの後、ゲーセンに行ったり、アニ〇イトに行ったりと、普通に遊び倒した。


 二人で遊んでいると、体感時間も早く感じてしまい、まだまだちょっと遊び足りない感じだった。


「私も……楽しかった……また会いたいね、みぃくん」


「うん………また」


 別れの時間が近づいてくる。胸には少しの寂しさが出てくる。ネットで何時でも会えるというのに、リアルであってから余計にその感情が如実に出てくる。


「ね、みぃくん……ツーショット、撮らない?出会えました記念で」


「うん、と、撮ろう!」


 アキバの駅をバックにスマホを構える。


「お、俺……自撮りしたことないからわからんけど……」


「わ、私も分からない……とりあえず斜めにスマホ構えればいいんじゃない?」


 二人でわちゃわちゃして、内カメにして何とか画面内に収まる。


「ぬっ……自撮りってこんなムズいのか……世のJK達はどうやってあんな大人数で写真撮ってるの?」


「何?みぃくん。喧嘩なら買おうか?私もJKだけど」


 ギュッと掴まれている腕の皮膚が摘まれる。痛い。でも、むーっと頬を膨らませているメリィちゃんも可愛いです。


「お、収まった……けど、メリィちゃん、もうちょい近く……」


「こ、こう………?」


 お互いの顔が近づき、髪どうしが触れ合い、少しドキッとする。


 ぬ………ぬぅ……緊張で指がぁぁ!指が震えるぅ!!


「もう、反対側掴んであげるから早く撮って!私も恥ずかしいから!」


「ホワァァァァ!!!」


 変な声を出して気合いを入れる。


 カシャッ!の後に撮れた写真を確認すると、二人とも面白いくらい顔が赤くなっていた。


「ふふふ………」


「あはは……」


 それを見てまた二人して笑った。


「……ね、この写真ツイッテーにあげてもいい?顔は隠すから」


「うん、いいよ……あ、後で私にもその写真送ってね」


「うん……それじゃ、またね、メリィちゃん」


「バイバイ、みぃくん」











『メリィちゃんとオフ会デート!アキバの街を散策!』写真付き。


 いいよ5.069 リツイーテ7.856


 反応を見る↓↓↓


 お、双棒がやっとリアルデートか。雰囲気イケメンと美人だな


 は?リアルでもお前ら付き合うの?末永く爆発しろください


 え、俺昨日アキバいたんだけど!全然気づかなかった!


 俺、それらしき人物見たけど、まさかあれが双棒の2人だったとは………


 @???

 なにそれkwsk


 @???

 いや、なんか美男美女カップルがアキバの街歩いてたから、周りの視線の嫉妬が凄かったよ。俺含め。


 @???

 お前もで草wwwまぁ俺は彼女いるから関係ねぇけどwww


 @???

 おい、その涙拭けよ


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