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カレーなるNAVY ~7日に一度のお楽しみ~  作者: 佐久間五十六


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山島田家夕食会開演

 「皆、忙しい所よく集まってくれた。今回で10回目の夕食会だ。多いに楽しんでくれ!」

 この日だけは、ル・ジャポネ・フィアゼは山島田家の貸切状態の日になる。年中無休は事実上無根だ。そもそも何故この日が山島田家の夕食会の日になっているのか?

 それは、正宗と美奈子が海軍を除隊した日が3月31日だったという事に由来する。それに加えて、年度末である事が店を貸し切りにするには色々と、都合が良かった。

 ついでに、何故正宗が料理の第一線から退いたのかも、伝えておこう。副支配人であった大田村が支配人になったのは、正宗が海軍から戻って来た3年目の春の事だった。長い間、空位が続いていた支配人のポストに人がいないのは不自然だと、正宗が支配人へ推薦した。

 それから7年後の2月、大田村が心臓の病で、この世を去った時、正宗は丁度50歳になっていた。体力勝負のこの世界、最早若き日の体力は無いと判断した正宗は、空位になった支配人になることを志願するに至る。

 正宗としては、もう少し第一線で活躍したかった事だろう。それでも、店を経営するという事は、料理を作るより遥かに難しかった。なまじ、有名店舗なだけに、変なプレッシャーも邪魔をした。海軍時代に経験した、あの生きるか死ぬか。そんな心持ちでこの10年黒字経営を続けてきた。

 「ところで、雄大の姿が見えないのだが、どうしたのだろう?」

 「さあね?家で寝てるんじゃないの?」

 美奈子の顔はニヤついていた。

 「元治!お前、雄大の事見なかったか?」

 「父さんが知らないのに、俺が兄貴の事知ってるはずないでしょ?つーか、この会の主催者は父さんでしょ?」

 「あっ!そっか。そういう事か。」

 「村泉、ちょっと来い!」

 村泉とは、新しく(とは言え、5年目)昇格させた副支配人であるが、呼ばれた。

 「コソコソ。」

 何やら耳元で、コソコソ話をしている。

 「今年の山島田家名物の夕食会は、お前達のよく知ってる人物が調理を担当する事になったそうだ。」

 「楽しみね…ウフフ。」

 「ああ。」

 「早く食べたい。」

 「デザートが楽しみなのよね。」

 正宗は料理を運ばせた。

 「鴨肉のローストミルフィーユ風」

 「烏骨鶏のパリパリブラック北京ダック風」

 …「フルーツポンチ~杏仁の香りと共に~」

 約一時間半をかけて6~7品を食した。正宗は終始笑顔で食事を楽しんでいた。そこへ、本日の料理を担当したある男が姿を見せて、皆をざわつかさせた。

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