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カレーなるNAVY ~7日に一度のお楽しみ~  作者: 佐久間五十六


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オーナーシェフデビュー戦

 山島田正宗3等海尉と山島田美奈子3等海曹は、3月31日付けで海軍を一身上の都合で除隊となった。自らの意思による依願退職という形だった。除隊にはなったが、予備役(予備軍人)としての登録は済んでいた。

 4月1日からは、また新たな人生をスタートさせる二人であった。正宗は、ル・ジャポネ・フィアゼの新オーナーシェフとして、美奈子はそれを支える妻として、4人の子供の育児にあたる。新体制でスタートするのは、新社会人だけとは限らない。

 日本海軍では、うみゆき艦長の森滝竜彦1佐が、1階級昇進で、海将補となり第1護衛隊群の護衛隊司令になり、航海長だった2等海佐の角杉誠がうみゆきの新艦長になった。

 日本では、3月31日と4月1日は特別な日である。とりわけ公務員や軍隊では年度末と年始にあたる日だからである。春は何かと忙しいのである。

 海軍に残った若杉海曹長は、ついにあこがれの給養員長になった。正宗の残したレシピを参考に献立を作りフライパンと格闘を続ける事になる。

 その頃、正宗は部下が100人もいる事に驚きながらも、その頂点に立つオーナーシェフとして、フライパンと包丁を握りしめていた。1日の来客数が高級レストランにも関わらず200人以上は来るというから、その看板の重さが伝わってくる。

 正宗は、海軍の給養員とレストランのシェフとの違いをこう語っている。

 「海軍は工程表(メニュー)に沿って大量の料理を作るが、レストランのシェフは、注文を受けてから、調理を開始する。どちらも大変なんだが、数種類の料理を大量に作る海軍と、注文されたものを何千通りもあるメニューから抽出して調理をしなければならないレストランシェフの方が料理人泣かせであり、自分にとっては未知の領域である。」

 正宗は軍隊の給養員とレストランのシェフとでは、住む世界が違うという事を言いたかったのだろう。就任したポストに悪戦苦闘しながらも、自らのボジションを楽しんでいる様だった。

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