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カレーなるNAVY ~7日に一度のお楽しみ~  作者: 佐久間五十六


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隊員クラブ

 海上で撃ち漏らした場合は地上配備の、航空自衛隊のPAC-3ミサイルで撃ち落とす。それが今のところの弾道ミサイル防衛の現状だった。

 命中率が、高いとは言え、高速で飛翔するミサイルを打ち落とすのは、ピストルの弾をピストルで撃ち落とす様なものであり、非常に難易度が高いものであった。

 いずれにしても、うららの様な大型艦に、SM -3を登載させなければならない程、日本の海上防衛は、逼迫していた。人員も艦船も、何もかもが明らかに不足していた。

 話が逸れたが、寺倉美奈子三等海曹は、念願の下士官になった。そして、海上自衛官として20年、ようやく山島田も士官になれた。部署は違うが、二人は任務の後、落ち合って隊員クラブで食事をしたりしていた。

 隊員クラブとは、自衛官専用の居酒屋みたいな場所であり、酒が飲める。喫煙はどうなったか分からないが、恐らく禁煙になっているはずだ。

 課業中に三度の飯が支給されるのは、給養員長とて他の隊員と変わらなかった。艦のスケールが大きいだけに、任務も大変かと思っていたが、日がたつに連れて、うみゆきより多い仕事量にも慣れていった。

 少しぐらい仕事量が増えても、うららにはうみゆきの倍の給養員がいる。だから、実質はうみゆきにいた時とほぼ変わらなかった。

 寺倉三等海曹と山島田の会話は、うららとうみゆきの仕事の違いに関するものが、ほとんどだった。そして、大きい艦船で仕事を出来る幸せを噛み締めていた。

 陸上自衛隊や航空自衛隊と違い、海上自衛隊は、アメリカ海軍を補完する部隊がほとんどだ。極東地域での軍事プレゼンスを日米で共有するためだ。

 その筆頭が、横須賀に基地を持つ、世界最強クラスのアメリカ海軍第七艦隊の存在である。原子力空母や多数のイージス駆逐艦や、原子力潜水艦も配備されている。一方の海上自衛隊は、イージス艦を数隻保有するのがやっとで、P-3C哨戒機を100機以上持ち、対潜水艦作戦能力に特化しているのは、アメリカの影なるプレッシャーがあったからだと言われている。

 日本人の為の日本人による日本海軍と、アメリカ様の為の日本人による海上自衛隊は、そこに大きな違いがあった。

 ちなみにアメリカ海軍はイギリス海軍と違い、カレーは食べないそうである。主食が、米ではないからだという。

 山島田が、ヘリ空母型護衛艦うららの給養員長になってから、早くも一ヶ月が経とうとしていた。今度はうららの飯が海上自衛隊随一の旨さを誇る飯だと言われる様になった。

 三等海尉に昇任した事によって、山島田は、うみゆきにいた時よりも、料理に関して思いきった事が、出来るようになっていた。

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