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カレーなるNAVY ~7日に一度のお楽しみ~  作者: 佐久間五十六


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ベテランの味

 余談ではあるが、自衛隊にとって、曹ランクの隊員は、幹部自衛官よりも貴重な存在として、重宝されている。

 防大エリートで、充足率100%の幹部クラスよりも、下からの叩き上げのベテランが多い方が、部隊を運用する上で、何かと都合が良い。

 それに、軍隊というのは、自ずと士官よりも下士官が有能であれば有能である程強い。

 それは、軍隊の構成を考えれば当然の結果だった。とは、言うものの軍隊という組織において、自分より年下のエリートに指示される事が、分かりきっている、下士官に望んでなる人間はいない。

 会社員で言うなれば出世と自衛隊の昇進は、同じである。出世争いから脱落した会社員は、窓際で定年まで平社員なんて人間も少なくない。

 自衛隊の下士官もそれと似たようなものであった。

 下士官から上を目指して確実に階段をかけ上がれるコースは、少年工科学校(陸海空で名前は違う)出の者位で、大抵の人間は防大を受験し、幹部を目指す者が多い。

 この学校は、中学校を卒業したばかりのガキんちょを入学段階から、国防精神を注入させられる。言ってみれば、防大の高校バージョンと言っても過言ではない。一般的に自衛隊生徒と言われる身分の者と、同等である。

 山島田は、工科学校も、防大も出ていない、ドンピシャのノンキャリであった。だが、現場の部隊を指揮するのは、ノンキャリ叩き上げの下士官である。曹長以下かつ三等海曹以上のランクの、人間達である。

 エリートとは言え、防大出上がりの士官や高卒入隊組の人間は、若く何も知らない。ノンキャリ叩き上げ下士官に教えをこうというのが、自衛隊の伝統である。

 自衛隊という所は、飯の数(自衛隊に入隊して何年立つか)よりも、星の数(階級)がものを言う。

 日本に日本があるのは、自衛隊がいるからである。決してアメリカ軍に感謝なとしてはいけない。アメリカ軍は、あくまで太平洋の、東アジアの抑止力として、横須賀に海軍基地をおき、第7艦隊を置いてるに過ぎない。

 同盟というのは、仲良しこよしのお友達ごっこではない。日本の自衛隊はアメリカ軍と共に行動するように仕組まれており、全てはアメリカの世界戦略の一貫に過ぎない。

 話がそれたが、山島田はそういう特別な組織で働いている。それを忘れないで欲しい。

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