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彩りの花  作者: らんシェ
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音楽室の幽霊(後編)

「ふんふふーん♪」

 さて、みんな帰ったな!

 部員のみんなが全員この部屋出て鍵が閉まる音まで鳴ったことを確認。持ってきたチョコレートを食べて、もう少しの辛抱。

 よし、もう大丈夫。

 制服を脱いで鞄から出したワンピースに着替える。上靴と靴下を脱いで、ここが難関。真っ赤なカラコンを鏡を見ながら慎重に入れる。これが何度やっても難しいのです。

「うむむ……入らない……」

 10分くらい格闘してようやく成功。あとは三つ編みを解いてぐしゃぐしゃにして、と。

「かんせーい!」

 下校時間5分前。今日は何人引っかかってくれるかなぁー!

 その前に相手がいるかどうかだけど、1人くらいいるよね!

 曲は、えっと……これにしよう。いっぱい練習した曲だし大丈夫。うまく弾けるよ。

 ピアノの前の椅子に座り、深呼吸。グランドピアノの真っ黒でキラキラした見た目はすごくカッコいいと思うの。鍵盤はまだ重く感じるけど、もっともっと練習しておっきくなったら、きっともっと軽くなって楽しいんだ。



 〜〜♪


 弾き始めると気持ち良くなって、しばらく夢中になる。さて、そろそろ……。あ、誰か来た!

 ドアの方を見るけど、うーん。顔は見えないなぁ。ピアノを弾くのをやめて立ち上がる。

「うふふ……あはははは……」

 ドアに向かって、よろよろ歩く。ああ早く、びっくりする顔をみたいなー!

「あはははは……」

 もう少しと思ったところで、相手側からドアを開けられる。

「何やってんだ」

「……あー。ゆーせんせーだ……ちぇっ」

 なーんだ。先生か。全然驚いてくれてないし。つまんないのー。用務員の先生だから、見回りかな?

「お前か、この頃音楽室に出るって噂の"恋人に振られた悲しみで成仏できなかった、悲しげにピアノを弾く幽霊"ってのは」

 へぇ、しずくが頑張ったおかげでそんなことになってるんだぁ。

「面白いね! やって良かった!」

 それだけみんなを驚かせられたんだね!

「もうやるな。全く、ち……いや、生徒会長から報告があったんだぞ。最近部室の鍵がかかってない。でも合唱部はちゃんと戸締りしてるって言ってるって。同時期に幽霊の噂が立ったから来てみればこれだ」

 だってしずくは鍵持ってないもん。ここじゃなきゃピアノ弾けないし。

「それになんでわざわざこの時間にここで? いつもは上から見て回るからここのことを知らなかったんだ」

 時計を見てハッとする。

「あ! もうおねーちゃん待ち合わせ場所にいるかも! しずく、急いでお着替えしなきゃ! せんせーじゃーね! また明日ー!」

「あ、おい!」

 一緒に帰るって言っても寮までだけどね。早く帰ってご飯とお風呂済ませないと、ママが出てるドラマに間に合わなくなっちゃう!

「上靴忘れてるぞ」

 あれぇ、うっかりうっかり〜。

「ゆーせんせーありがと!」

 ぴょんと背伸びしてほっぺにちゅーしてみるけど……

 むぅ。やっぱりゆーせんせーは面白くない。全然びっくりしてくれない。しずく、こんなに可愛いのに。見つかっちゃったからもう幽霊ごっこは出来ないし。

 うーっ! つまんないつまんない! 次の遊びを考えなきゃ!

と、いうわけで、詳細は星花女子プロジェクト第5弾が動き出してからになりますが、お嫁に出す方のうちの娘の紹介回でしたん。もらい手が見つかればいいなぁ(((;°▽°))

もう1人のうちの子はまだノープラン!

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