赤方偏移
思い出は
セピアに変色を続けながら
赤みがかったノスタルジィを
いつまでも産み出していく
紅く
茶色く
色づいた
君の頬の温度を測れば
白く
朱く
暖かく
血が通っているのがよくわかって
触れてみようと思っても
それは一枚の写真のように
切り取られた時間の中
いつまでもいつまでも
続き続けるループのよう
限りなく
終わりなく
遠く
近く
過ぎていくスピードは
追いかけようとする想いを超えて
君の色はどこまでも
朱色を超えて染まっていく
逃げるから
赤くなる
恋をするのはいつだって
追いかける時だと相場が決まってる
ありがとうございました。