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月と太陽

作者: 紅月蒼夜

「ねぇ、大婆様(おおばばさま)…どうして月と太陽は別々にいるの?」


大婆様に私は昔そう聞いたことがある。

その時 大婆様は こう答えたのです。


「月と太陽は昔は寄り添っていたのよ?とても仲が良くて2つで1つだったの。でも…」


でも…と続けた言葉に私は悲しくなってしまったのです。だって………


「月はね、ある時気付いてしまったの。太陽の輝きで月の存在が霞んでしまっていると。だから、月は太陽から逃げてしまったのよ…自分が輝ける星しか居ない暗い所に。」


月は どんな想いで居たのだろうと考えたら、何故か切なくなってしまったのです。


その時、普段は厳しい大婆様が優しい声でこう続けたのです。


勿論(もちろん)太陽は月を追いかけたわ。ずっと寄り添っていた大切な(つがい)なのだから…でも、月は自分の輝きを隠す太陽から逃げ続けているの。朝と夜を繰り返しながら今も ずっと、ね…」


--朝と夜が()るのは月と太陽が追いかけ、逃げ続けているからなのよ--


普段は口数が少ない私が大婆様に こう言ったのを今も覚えています。


何時(いつ)か月と太陽がお互いに輝き合える時が来ると良いね。誰だって一人ぼっちは嫌だもん」と……。



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― 新着の感想 ―
[一言]  大婆様の温かさが感じられる良い作品だと思います。  --なんていうか……とても切ないですね。
2013/11/04 11:19 退会済み
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[一言] 紅月蒼夜 様 とてもほっこりとするお話でした(*^^*) ☆蘭菊
2013/11/01 19:55 退会済み
管理
[良い点]  非常によい、ストーリーだと思います。 [気になる点]  不自然に台詞(せりふ)の間で、改行がされているので、読みにくいです。 [一言]  ダッシュ(―)は、一本よりも、二本のほうがよいと…
2013/11/01 19:35 退会済み
管理
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