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三章
快斗は狭い路地へ走り去り十数分、「ん~久々に暴れたな。
疲れたぜ」
比較的白かったYシャツが血の赤でまだらにした快斗が戻ってきた。
すると息を整えた誠が、「おいおい!?あ、あの数全部さばいたのか!?」
「まぁ当たり前だな。
隣町のDQNの集まりクラウンを潰したのは、目の前にいる快斗だぜ?
知らなかったのか?」
同じく息を整えた京哉が誠に説明する。
「はぁ!?いやクラウンって40人はいなかったか!?」
「一夜にして一人で潰したらしい。
ここらの町の七不思議〈クラウン潰しの二刀流〉は快斗だぞ?」
「おいおい。
武器持ちとは言え40人を一日で、ボコるとかどこぞのヤンキー漫画だよ」
京哉と誠がボソボソと喋っていると、「おい誠!47人だぜ」
快斗はニヤリと笑いながらそう言った。
「どっちでも良いわ!
それより早く行こうぜ!
またあいつら集まって来たら面倒だしな」
俺も随分休んだお陰でまともに動くようになった足で、立ち上がりながらそう言うと二人はそれもそうだなと笑いつつ腰をあげ、俺らは歩き始めた。