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プロローグ
ありとあらゆるファンタジーを詰め込んでカオス状態のお話です。つたない文章ではありますが、温かい目で読んで頂ければ、幸いです。
――夢を見た。
建物も、植物も無い。
ただただ荒野が広がるだけの世界。砂嵐の音だけがこの世界のBGM。
その世界の登場人物は俺と……もう一人。
何も無い更地に独り、天を見上げている人間。
背中に純白な翼を生やした、まるで天使のような女性だった。
〝流れにまかせて、生きてはいけない〟
そう、女性は言う。
女性のこちらを見る瞳は、哀れむような、切ないような、厳しいような。
――流れって?
問うても……答えは返ってこない。
〝これは助言ではなく、警告〟
――警告?
〝流れに流されて、生きてはいけない、あなたの流れは……世界を――〟
砂嵐が酷くなり、視界が真っ白になる――