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ミッション2 全貌

俺は今、とても焦ってる。だって、いきなりあんなこと言われたら誰だって動揺するよ!



「ナノについては今日の夜八時に学校のグラウンドに来たら話す。絶対来いよ!」杉尾が今日の朝言った言葉だった。


そして今午後七時、学校まで五十分、速く行かないと・・・でも、杉尾がいきなりあんなこと言うとは・・・


七時五十五分、大貴は夜の静かなグラウンドをうろついてた。

「遅えなあ・・・」そんなことを言ってると誰かが来た。女っぽいのが二人いる。誰だ?それと一人は翼が生えている。もう夢かもしれないと思った。 そのシークレットが近付いてきてはっきり、明確なものになった。

「え?嘘だろ?」大貴はついひざまづいてしまった。二人のうち一人は杉尾だった。右腕が剣になっている。これがナノの力?化け物になるのがナノ?大貴は怖くなった。

「先に来てたんだね。十文字。」杉尾がそう言った。

「その右腕・・・、す、すごいことになってんぞ!」大貴は思わず言った。ここで右腕を無視してたら一生ナノについて教えてくれないと思ったからだった。 「これがナノの力。あなたにもこの力があるのよ。」杉尾を優しく言った。

「全員右腕に剣が生えんのか?だって、朝の時点でなんもなかったじゃんか。」大貴は根掘り葉掘り聞いた。

「ちょっと待って。落ち着いて。今からナノについて話すから。」杉尾は深呼吸して、落ち着いて、ゆっくり、大貴に分かるように話した。 「五百年前、イギリスを中心としたヨーロッパ各国でナノについて発表された・・・まあナノというのは人の闘争心をベースに、現代科学では不可能な人の体を急速な細胞組換えで私の右腕みたいにするの。まあ、いわば人の闘争心を具現化したものね。もちろん、ナノの能力については、人によって千差万別。この私の剣の能力は、[マスターソード]と言って、自分自身の精神と肉体を鍛練することで色々な属性攻撃ができるの。ちなみにこの娘は・・・」

「いいよ、未久。自分で言うから。久しぶり!十文字。」

翼を生やしていたのは杉尾とは小学校からずっと一緒で、大貴と中学ずっと同じクラスだった、小野真未だった。

「小野・・・お前・・・」杉尾より変だった。だって、翼が生えてる。天使の翼みたいなのが・・・

「このナノは、[ウェンディウイング]という風を操るナノ。空も翔べるよ。」真未が驚いている大貴に面白そうに言った。

「ちょっと待て。で、何をするんだ?一般的に。」大貴はこのナノという力にはどんなことがあるのか、不思議で不思議でたまらなかった。

「うーんと・・・どう説明したらいいか・・・」杉尾が困っていると 「私が言っていい?」小野は自信たっぷりにそう言った。正直、小野と杉尾は、性格的にあわないと思っていた。小野は少しおとなしめだが、杉尾はもう超ヤンキーだった。こんな二人が親友っていうのは以外だ。人間って奥が深いなあと思った。

「ナノは一般的に強盗や殺人から人を守ってその犯人を始末すること。しかしそれだけじゃない。ナノの力が珍しいからって、ナノ使いを殺して、細胞を採取してナノ使いになるの。」真未がそこまで言い終わると

「え?ナノってそんな簡単にできるのか?」大貴は思わずそう言うと、 「そう。細胞を採取してナノ使いになるのは簡単じゃない。ナノが発見されて十年後にナノの力を悪用しようとするナノ狩りが現れた。現在ナノ狩りは日本を標的に動いている。だから・・・」杉尾が割り込んで言ってるうちに、誰かが現れた。

「おや、こんな夜中にお喋りですか?親が心配するでちょ?」気持ち悪い赤ちゃん語を使う大きな鎌を持った男がこっちに近付いてきた。

「お前・・・ナノ狩りだな?」杉尾がそう言うと

「そうでちゅよ。俺はポーンの飯草三喜男でちゅ。三人まとめて殺してやるぅ!」

「こいつは雑魚だな・・・よしいい機会だし十文字、お前が行って倒してこい!」杉尾がそう言って大貴の肩をポンと叩いた。

「え?マジで?」大貴が戸惑って言うと

「頑張れ、必ずたおせるよ・・・」杉尾のそんな言葉に弱かった。俺は思わず杉尾の手をとって、

「俺・・・絶対勝つよ・・・」そう言って敵の方を向いた。

「じゃあ・・・いう通りして・・・あいつを殺すという殺意と、怒りを剥き出しにして。そうすると絶対、発動するから!」杉尾に言われた通りに殺意と怒りをあらわにした。 「長々と喋るな!まずは弱そうな男から行くでちゅ!」飯草がそう言って鎌を振り回してきた。

その時大貴は落ち着いて心を殺意と怒りだけにした。その時大貴の姿が急激に変わっていった。髪は真っ黒な綺麗な髪質になり、体は悪魔に近い感じの赤みがかかった茶色になり、目は赤色、そして真っ黒な翼と真っ黒な尻尾がでてきた。

「悪魔の・・・ナノ?私達と違って体全体が変化するなんて・・・すごいナノかも。」杉尾と小野があっけとられていると、大貴はそんなことに全然気付きもせず、飯草に向かっていった。 「ちょっと待つでちゅ!殺すのはやめるでちゅ!」飯草の命ごいしてるにも関わらず

「死ねぇ!化け物!」大貴はただ真っ直ぐに飯草の方に翔んで行って飯草の心臓を突き刺した。

「ぐはぁ・・・」飯草は苦しそうにあえぐ。

「血がグラウンドについたら大変だ。焼き尽す!」大貴は口から灼熱の炎を吹きだした。飯草は跡形もなく焼き尽された。 「やったぜ・・・俺・・・」大貴はそう言うと倒れた。杉尾が膝で抱えて

「無理もないわね・・・初めての発動だから力を使い果たしたのね・・・」杉尾は優しく言った。

「どうする?どこ連れてく?」小野がそう言うと

「十文字の家知らないから私の家にでも連れて帰るわ・・・」杉尾はそう言って大貴をおぶった。

「私も手伝うよ。」小野と杉尾は二人で大貴を運んだ。夜桜が咲き乱れる夜に・・・

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