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廃神~ぼくのループものクトゥルフ高校生活も遂に100周目突入~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中


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31話 ニャルラトホテプ。


 31話 ニャルラトホテプ。


 take36


 ――『砦とニャルラトホテプ』


『やあ、ボクを呼んだのは君かな?』


『ああ、そうだ。輝くトラペゾヘドロンを使って、俺が、あんたを召喚した』


『あれほど見つけにくい場所に隠しておいたトラペを、よく見つけだせたね。で、ボクに何の用かな?』


『この世で唯一封印されていないアウターゴッド、ニャルラトホテプ。神の力を自由に使えるあんたにしか頼めない事がある』


『邪神の中の邪神であるボクにしか頼めない事? そいつはまた、随分なカタストロフじゃないか。で、この偉大なる神の一柱、闇に潜みし無貌の神、這い寄る混沌ニャルラトホテプにしか頼めない大事とは一体なに事かな? ジャムのフタでも開かなくなったのかい?』


『ヨグ=ソトースをボコボコにして、しばらく召喚できないようにしたい。協力してくれ』


『ほーう。………………これまた、随分と愉快な寝言を謳う人間だねぇ』


『だろ。少なくとも、ジャムのフタを開けるよりは、やりがいがあるはずだ』


『そうだね。けれども、しかし、ヨグのオッサンは、人間がどうこうできる相手じゃないって点が大問題だ。骨を折って苦労を儲けるのはバカがやること。なんせ、あのオッサンは、このボクでさえ、ガチタイマンだと百パー勝てない、神の中の神だから――』


『だからこそ、この交渉には意味がある。これは俺発信の依頼だが、実質的な勝ち星がつくのはあんただ。俺がヨグをフルボッコにすれば、俺の所有者であるあんたは、事実上、ヨグ以上の神となる』


『それは、確かに魅力的な話だね。……ちなみに、なんで、君は、あのオッサンに一発かましたがっているのかな?』


『鬱陶しいから』


『あはははははっ。言うねぇ。いいねぇ。最高の理由だねぇ。OK。協力してあげよう』


『助かる。心の底から感謝するぜ』


『ただし、言っておくけれど、ボクは人に優しい神様って訳じゃない。むしろ逆。ボクにとって、最大の肴は、人間の破滅と絶望。人間の命は、ボクにとって、ただのオモチャ。そんなボクの力を借りようとすれば、その対価は膨大。……あのオッサンをシバきまわして泣かすのは大賛成だけれど、それが協力の対価になるわけじゃない。ご理解OK?』


『わかっている。とっくに覚悟はできている。俺があんたに払う対価は、俺の全てだ』


『ほぅほーう』


『俺は、銀の鍵という究極の神器を持っている。銀の鍵は時空を超越できる神器で――』


『説明はいらない。オッサンから銀の鍵を盗んで、時空ヶ丘学園のあちこちに隠しておいたのは、何を隠そう、このボク様さんだから』


『ぇ……そ、そうだったのか……勝手に使ったのは、もしかしてマズかったか?』


『オッサンに嫌がらせしたかっただけだから、使われようがどうしようが、どうでもいい』


『そ、そうか。……じゃあ、話を続けるが、俺は、これまでに、銀の鍵を25本使って、この命を磨いてきた。現時点で、すでに俺の力は、S級GOOクラスだが、未だピークを迎えてはいない。鍵はまだ70本以上残っている。俺はまだまだ強くなり、いつか、アウターゴッドクラスまで上り詰めるだろう。俺の存在は、必ず、あんたの役に立つはずだ』


『封印されていないアウターゴッドクラスの手下かぁ……確かに、いろいろと役に立つかもねぇ』


『……ヨグを叩き潰したあかつきには、あんたに、正式な絶対の忠誠を誓うと約束する。アリア・ギアス(魂の盟約)を望むなら、喜んで血判を押そう』


『はっはっは。覚悟だけは一丁前みたいだねぇ。うーん、そうだなぁ……まあ、ちょうど、オッサンの所のウムルみたいな、変わった下僕が欲しかった所だし……うん、いいよ。その対価で手伝ってあげる』


『決まりだな』


『ただ、人間のままではオッサンの相手にはならないし、その【人の肉体】は、【実質経過時間の90年ちょっと】で壊れてしまう。人間の寿命ってホント少なすぎだよね。……だから、もし、協力するとしたら、君にはウムルみたいに、人から【異形】へと進化転生してもらう。それでもいいかい?』 


『まさに、それを頼みたかった。ウムル=ラトの伝説は俺も知っている。死の間際で、認知の領域外に辿り着き、結果、人間を超越し最上級GOOまで上り詰めた逸脱者』


『物知りだねぇ。たくさん勉強したって事かな?』


『ウムルの逸話を知ったからこそ、俺はあんたに頼ろうと思ったんだ。人間をやめ、異形になれば、俺の【存在値(命の総量)】が爆発的に上昇する。その状態で、極限まで強化した携帯ドラゴンを使えば、俺はヨグをも殺しうるアウターゴッドになれるはずだ』


『ちなみに、【外なる神の領域】にまで至った超高次魂魄は、世界を運営するシステムの一部を強制させられる。このボクだって、自由にやっているように見えて、世界運営のために、地味に働いているんだ。君は、己がそういう存在になってしまう事を了承できるのかい?』


『まったく問題ない』


『あと、人間をやめるってことは、心を失うってことだよ? 簡単にいえば、愛情とか友情とか、そういう低次生命固有の【アリア・ギアス(芸術的な不具合)】がなくなってしまう。心をなくすのは、どうやら、人間にとっては相当キツいらしいんだけど、それも了承できるかい?』


『ヨグに一発かませるのなら……構わない』


『了解。ニャルラトホテプの名にかけて、君に協力すると誓うよ。ふふ……神殺しを果たす為に神を目指す人間か。こいつは随分とワクワクする育成バラエティじゃないか。……ああ、なんだか、とっても、たーのしーなー』


『ニャル。ヨグを潰す準備をするために、いくつか聞きたい事があるんだが』


『聞きたい事ねぇ……不愉快な質問でさえなければ、答えてあげなくもないよ』


『俺は、時空ヶ丘学園を隅から隅まで探索しまくって、銀の鍵を、全部で100本見つけたんだが……銀の鍵は、これで全部か?』


『うん。この時空に存在する銀の鍵は100本だけだよ』


『そうか。やはり、もうないのか……ギリギリだな……。なあ、ニャル。ヨグの弱点とか知らないか? どんな戦闘スタイルか、とか、些細な事でも知っておきたいんだが』


『そんなもん自分で確かめなよ。協力するとは言ったけど、【おり】をするとは言っていないよ。異形への転生は、最上位神であるボクにしかできない事。だから、対価と引き換えにやってあげる。銀の鍵が100本しかないという事も、君が調べ尽くした結果の確認だから答えてあげた。けど、君は、最高位神の情報を得るためには何もしていない。それなのに、なんで教えて貰えると思ったのか逆に謎なレベル。調子に乗るな、人間。甘えられるのは嫌いだ。ググれ、カス』


『……分かった。自分で戦ってみるなり何なりして、確かめる』


『うんうん、そうそう。そういう一つ一つの覚悟が大切なんだ。さてさて、君は、みごと神となりて神殺しを果たせるかな? ああ、ほんと、ひさしぶりに、たーのしーなー』



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