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泣いてなんかないもんっ!これは、そう!汗だからっ!

「、、、でシュンさんは何をしてるんですか?」


鍋に色んなものを入れグツグツと煮込んでいる自分に対してピッパちゃんが声をかけてくる


「見ればわかるでしょ。スープ作りだよ。。。」


そう、ラーメン作りの真っ最中である。


前回セリで自分の用意したお金ではダルクを競り落とす事が出来ず、ブリッジさんからお金を借りてその担保?として約束したこの世界では新商品となるラーメン作りに没頭していた


前世では良く競馬の帰りに後輩の大月君を連れて色んなラーメンを食べ歩いていた。1日3食ラーメンなんていう日もあるくらいハマった時期もあり、正直前回作ったビールなんかより遥かに舌も肥え知識も豊富だという自負もあった。



しかし!食べるのと作るのがこんなにも違うとは思っても見なかった!←当たり前



ハマった時期にネット色々調べ食材や作る過程は分かっているのだが、いざ作ってみると、これがまぁー難しい!


名店の味には足元にも及ばないドブみたいなスープを大量生産している始末。


作り始めて1週間達、ようやくまともな味にはなり始めたが、なまじ舌だけ肥えていた為中々納得するものが作れていない。


だが試食していたピッパちゃんやミルフィアさんもようやく


「あ、これとても美味しいです!」


なんて言ってくれる様になったのだが、その時立ちはだかったのがキッツ君(師匠)である


もともと彼は小さい身体とは打って変わって大喰らいでペロリと平らげた後無表情で


「さっきのほうが味に深さがあったと思います」


と言い始めた。


自分もまだ納得したものが出来てない自覚はあったので彼が満足行くものを作るまで作り続けようなどと考えたのがきっかけで今に至るというわけだ



そして今回のスープも出来上がり事務メンの3人にラーメンを持っていった


「今回のほうがあっさりして食べやすいです!」

「そうですね~私もこのラーメン好きです〜」


と女性陣にはおおむね好評なのだが


「食べやすくはなりましたが、少し物足りないです。少し手を抜いてませんか?作り直しお願いします」


とキッツ君(師匠)はまた無表情で駄目出ししてくる




く、くそぅ。泣きそうになりながらペロリの完食した皿を片付ける




師匠は事務では完璧IQサイボーグだが、こと食レポに関してはふわっとした駄目出ししかしてこない。

しかしそのふわっとした駄目出しが的を得ているというか、自分も気になっている部分を的確に突いてくるからたちが悪い。



「わかりました師匠。その前に1回サウナで気分転換してきていいでしょうか?」




そう、こんな悔しくて泣きそうな時こそサウナに限る。大人になって泣くときはサウナ。泣いてる事がバレないし、汗と一緒に流れてくれる。サウナイキタイ。。。




「では15分休憩で」


「それじゃワンセットも入れないよっ!せめて30分でお願いします。。。」


「わかりました。では30分で」




と言われ泣きながらその場を後にする。ここはサウナじゃないのでバレバレだね!




そんな寂しい背中を見せサウナに向かおうとすると心配したピッパちゃんが




「そ、そういえば!ダルクの最終追い込み終わりました!まだ少し掛かり気味ですが動き自体は良かったですっ!」


と努めて元気に声をかけてくれた。




そうだよ!ラーメンなんて作ってる場合じゃなかった!もうレースまで1週間切ってるんだよ!




ラーメンに没頭していて忘れていたがダルクのデビュー戦までもう日がない。




だが、実はそれもラーメンに没頭する原因というか




前回晴れてダルクのオーナーになれてからというもの、気が気でなく、事ある毎どころか事ない時でもダルクの様子を見に行ってソワソワしていたのだが




「そんなに落ち着かない状態でダルクと接したら緊張がダルクに伝わっちゃうので、シュンさんは当分ダルクに会うの禁止っ!!」




とピッパ調教師に言われてしまったのである。



実際馬という生き物はとても敏感で、1メートル位にいる人間の脈拍が聞こえるなんて言われていて


「なんでこの人こんなに心臓ドキドキしてるんだろう!僕も怖くなってきた」


と暴れてしまう事もあると言われていて実際ダルクに近づくとお尻を向けて来るようになっていた。





なので、この居ても立ってもいられない逸る気持ちをラーメンにぶつけ始めたのがラーメン作りのきっかけの一つであったのだが




そのラーメン作りも上手く行かず今こうして大の大人が涙を流しているのである。大人ってこんなに辛いだっけ?





「そう、良かった。。。師匠サウナ一時間いいですか?」



「30分です」



ちくしょーーーーー!!!






その後サウナでこれでもかって位汗というなの涙を流しましたとさ。


皆様長らくお待たせしました!本当に申し訳ありません!新エピソードでございます!


え?3ヶ月位書かなかったクセに馬のこと全然書いてないじゃんかって?

い、いやほら!心拍の話とか!

これがね結構結構マジな話なんすよ!

実際馬に聞ける訳ではないので絶対とは言えませんが、超有名調教師の前で馬を扱う時とか、緊張しいの自分は

てめぇでわかる位心拍上がっちゃう時あるんですが、そういう時は必ずって位馬は入れ込みます。そのせいで馬が突っ走ってしまい30メートル位ウサイン・ボルトよりも速く引きずられた事ありますよ!背中とか顔面とか、傷だらけ!超痛かったです。

なので馬を扱うのが上手な人っていうのは、基本平常心を保つのが上手な人だと僕は思います。他にも色々ありますけど。。。


というわけで今回はこの辺で!

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― 新着の感想 ―
待ってましたー!何か、皆に久々に会えたような、不思議な気分。このラーメン会が、まさかあんな伏線になるなんて、、、
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