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第一回アルマリンカップスタート!

えーと、実況に関してですが、異世界と言う環境で競馬の実況を行うというのはどう考えても無理です(笑)


カメラが何個もあり、常に馬の動きを映し出すモニターも必要で実況を放送するスピーカーも必要です。

そして何よりあの短い時間で目まぐるしく変わる状況を分かりやすい説明するアナウンサーの技術も無くてはなりません。


いくらとって着けた魔法や奇跡が起こっても、つい最近まで馬に跨る文化の無かった世界で初開催の競馬に実況を添えるのは無理でした。


しかし物語を書く上で読み手にレースの状況を説明するには実況以外に考えつきませんでした。


なので多めに見てください。

以上!作者の言い訳でした!



王様が開催を宣言し、馬を所有している貴族や関係者はソワソワしだし、スタンドは割れんばかりの歓声が鳴り響いた。


ゲート前に集まった馬は跨っているジョッキーやピッパちゃん等が必死になだめ何とか落ち着いている状態を維持出来ている。


「ピッパちゃん、ゲート行ける!?」


「はい!大丈夫です!」


と最終確認をし、自分は足早に馬主達がいる来賓席に向かった。



「さぁこれより始まります、記念すべき第一回アルマリンカップ。各馬順調にゲート入りしております。最後に15番スティールガードゲートに促されて、入りました!全馬ゲート入り完了です!」


さっきまで凄い歓声だったのが一転シーンと静まり返り



「スタートしました!」



と言うとゲートがガシャンといい音を立て開かれ各馬一斉に勢い良く飛び出しスタートを切ると、再び割れんばかり歓声が競馬場に鳴り響く!




いや、一斉にじゃない?一頭出てない!?



「おーっと!?一頭まだスタートを切っていません!?ようやく出ました!6番リンターウィズキングが最後方からの競馬になりました!」



6番といえば国王陛下の夢である



うわぁぁぁと悲鳴にも取れる声がスタンドから漏れる




「あああぁぁ俺の夢がぁぁぁぁ!!」

「バカ国王ぉぉぉぉ!」

「おれ、明日からどうやって生活していけばいいんだろう。。。」




2番人気の大出遅れに阿鼻叫喚である。

ちなみに国王陛下の方に目をやると口から半分魂が出て「ワシのゆめェ。。。」等と呟いている


そんな事はほっておいて(いいのか?)レースの方に意識を向けると




「こ、国王陛下の推薦のリンターウィズキングが大きく出遅れる形で始まりましたアルマリンカップ。先頭から見ていきましょう。」




「先頭は10番グラミスメッセージがハナに立ちます。続きまして2番マニクールヴィル、1番ティリアンブルー。4番手外目に大注目一番人気サークルオブフラワーが前目の競馬になります!」



「中団に4番ハミングウィーク11番モアザンドリーム。そして3番人気!金色のたてがみをなびかせ3番カサブランカゴールドが7番手好位追走。その後ろに8番レディクルーズ15番スティールガード13番リボンパークが横並び。」



「後方は12番セルフィピース、4番人気サクシードカメンは大分後ろ目の競馬になりました。続いて5番ゴーインドリーム、14番サティーヌプラチナ。そして大分離れた最後方に6番リンターウィズキングとなりました。」



いやぁなかなかに競馬らしくなった。




正直初開催と言う事で小学生とオリンピック金メダリストのリレーみたく、見るまでも無いようなトンデモ競争になるかな?と不安ではあったが、ピッパちゃんがジョッキーをしっかりと指導したおかげかちゃんとレースになっている。





「よし!俺の買った馬が先頭だ!そのまま!そのまま!」

「いや、あんなに早く走ったら最後まで保たない。その点一番人気サークル宰相の馬はいい位置で落ち着いてるように見えるぞ?」

「どうだろう?あんなに外回してたら距離ロスがキツくないか?そう言う意味では3番人気のカサブランカゴールドが内々走って有利じゃね?」

「サクシードカメン後ろになっちゃった。どうしよう金貨5枚も賭けたのに。。。」





とスタンドにいる観客達は思い思い考察をしている。



一方来賓席の方はもっと大騒ぎするのかな?と思っていたが流石は貴族。内心はどう思っているか分からないが黙って事の生末を見守っている。



しかし相変わらず国王陛下はワシの夢ェ。。。等と呟いている。国のトップがこれでいいんか?






ちなみにこの競馬場は一周約2000メートルのオーソドックスな楕円形のトラックで左回り。海岸の砂を数センチを敷き詰めたダートコースとなっていて、現在レースは約半分を過ぎ向正面の直線を走り終えようとしていた。




「レースもそろそろ終盤!第3コーナーに入りました。ここで一番人気サークルオブフラワーが外を周り3番手、2番手と位置取りをあげております!」




するとさっきまで黙ってじっと座っていた、王国の叡智サークル宰相がガタッと椅子を引き立ち上がり一際大きな声で



「いけぇ!フラワー!」


と叫んだ。それと同時にスタンドから大歓声が鳴り響く!



「さぁ!最後の直線!ここで一番人気サークルオブフラワーが一気に先頭に躍り出ました!」


やはりこの馬で決まるのか!?自分の推しのカサブランカゴールドは!?スケベ太郎(サクシードカメン)は!?国王の夢は、、、ないか。


馬券を握りしめ立ち上がり大声を張り上げた。

競馬は出走するにあたって、まずゲート試験を受けなければなりません。


何度か書きましたが馬はとても繊細な生き物で自分の身体がギリギリ入るようなゲートと言う場所に入れるのは容易な事では無かったりします。(馬によっては最初からすんなり入ります)


ゲートの中に入っても大丈夫だよ?何も怖くないよ?と慎重に時間をかけて教えていきます。

ただ馬はとても賢い生き物なので、ちゃんと理解してもらえればすんなり入るようになります。


馬と鹿と書いて馬鹿なんて言いますが決してそんな事はありません。


ただ自分の飲水の中にうんこ入れちゃったりするのを見ると馬鹿だなぁって思っちゃいますけどね(笑)



あと日本の競馬場は各地に数多く存在し、それぞれ異なる形をしています。

直線が長かったり、コーナーがきつかったり、坂があったり。千葉県の中山競馬場の最後の直線は心臓破りの坂なんて言われていて、底力が試されます。

馬も得手不得手があってその競馬場では負け無し!なんて馬もいます。

そこら辺を予想しながら馬券を買うのも1つの楽しみとなっています。

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