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スパルタ指導!

国王陛下がパドックの最後に放った一言によって、馬券購入締め切り1時間前から6番が飛ぶように売れた。


販売金額も予想より遥かに買われ集計には大分時間がかかったが2日後に倍率が発表された


ちなみにそれに合わせて馬の名前も公表されたのだが、色々と分かりやすい様に全ての馬の冠名はその馬主である貴族の名前を使う事になった。



1番ティリアンブルー

2番マニクールヴィル

3番カサブランカゴールド

4番ハミングウィーク

5番ゴーインドリーム

6番リンターウィズキング

7番サークルオブフラワー

8番レディクルーズ

9番サクシードカメン

10番グラミスメッセージ

11番モアザンブラッド

12番セルフィピース

13番リボンパーク

14番サティーヌプラチナ

15番スティールガード


人気倍率は

1番人気サークルオブフラワー 3倍

2番人気リンターウィズキング 4倍

3番人気ミリオンゴールド  5倍

4番人気サクシードカメン 8倍


と言った具合だ


リンターウィズキングは国王陛下イチオシと言う事でこういう馬名になったと思うのだが、国王陛下がワシの夢と言った瞬間から一気に馬券が買われ、8番人気から2番人気にのし上がった。


サークルオブフラワーは牝馬(メス馬)と言う事で名前にフラワーを使いとても可愛らしく華やかなものになった。購買金額も1番だったし、何よりサークル宰相の馬なのでかなり抜けた1番人気となった。ちなみにピッパちゃんオススメ!


ミリオンゴールドはたてがみが金色で芽生えも派手で購買金額2番だったのでやはり人気を集めた。こちらは自分の推し馬!頼むぜぇ!


サクシードカメンは、、、何で仮面?良く分からんが言いやすい馬名ではある。セーラ戦士とか助けそう。ピッパいわくずっと牝馬のお尻を追いかけ回してるエッチな子らしいので、サクシードさんには申し訳ないが勝手に『スケベ太郎』と名付けさせてもらった。こちらはジャンヌの推し。同じ牡馬(オス馬)と言う事で通ずるものがあるのかも知れない。えっ?ジャンヌもスケベ太郎?いや、スケベ次郎になるのか?



ちなみに馬に跨るジョッキーは各貴族が手配するようになっていて、レース一週間前からピッパちゃんによる超スパルタ指導が始まった。


「馬走らせてる時にそんなに前に体重かけたら危ないです!あなたが4本足で歩いているとき背中に乗ってるものが首に体重掛けてきたらどうなります?前に崩れるでしょう!もっと馬の気持ちになって乗ってください!」


「速くなって怖いからって言って手綱引きすぎない!もっとこう脚を挟みながら自分の体の内側に引く感じです!だーかーら、体起こさない!」


「ゲートに入る時は馬も緊張するですから乗ってる人間がもっとリラックスしないと緊張が伝わります!あーもう!リラックスって言ったけどダラッとすれば良いんじゃなくて常に自然に促すんですって!」


「キャンター中ずっと同じ手前じゃ馬疲れるの分かりませんか!?手綱と脚を上手く使って自然に手前変えるんです!」


「そこの人!何で一生懸命走ってくれた馬に最後愛撫してあげないんですかっ!そんなんじゃいくら上手く乗れても乗る資格ないです!」



ピッパちゃんは騎士団お墨付きの指導者と言う事で皆真剣に言う事を聞いているが、あまりの厳しさに馬から下馬した瞬間息を切らしその場で座り込む姿を見て




流石にもう少し優しい教えた方が、と言った瞬間


あぁん?といった表情で睨まれる。



「これから行われるレースは全速力で走るんです。1つのミスで馬や人の命に関わります。シュンさんはそれでも優しく教えろと言うんですか?」


と言われた。


ぐぅの音も出ないとは正にこの事。


確かに前世の競馬も競馬学校騎手課程というものが存在し、親元を離れ3年間地獄の様な特訓を余儀なくされると聞いた事がある。


それはピッパちゃんが言った通り人馬の命に関わるからだ。もちろん勝つ為の練習でもあるが、あくまで競馬は娯楽で、見に来てる人にそんな残酷なシーンを見せる訳にはいかないのだ。


そんな事を考えながら訓練を見守り、その指導もあってか全てのジョッキーがちゃんとレースを行えるレベルに達したと分かる位の上達した


「皆さん今までお疲れ様でした。厳しかったと思いますが最後まで根を上げずついて来て下さりありがとうございます。皆さん立派なジョッキーになれたと思います!怪我には気を付けて頑張ってください!」


とピッパちゃんが労いの言葉を口にすると感極まって泣き出す人もいた。


スポ根だなぁ。どんだけ厳しい特訓でもついて来た、大の大人が労い言葉で涙する。美しい涙である。


自分の目から見ても彼らは本当に上手になったと思う。それもこれも厳しく指導してくれたピッパちゃんのおかげだ。


心の中で彼女にお辞儀をし、明日のレースを迎えるのだった

乗馬の練習はかなり厳しいです。特に調教をつける騎乗指導はもう今回書いてあるのは実体験に近いです。というかこれでかなりマイルドです。


馬関係者って、個人的な意見ですけど、感情的になりやすい人が多いかなって思います。まぁ熱い世界です

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