アルマリンセール開会宣言
競り開始まで1時間をきり続々と貴族が会場に集まり始めた
「わぁ。とっても華やかですねー。」
ピッパちゃんが感想を漏らす
会場はガーデニングを施し、貴族の派手な衣装や晴天も相まってピッパちゃんが言う通りとても華やかに仕上がったと思う。
バーベキューのスタンドも置いて大量のオーク肉やビール、そして鳥からなどを用意しレッツパーリィ出来る様にした。
ちなみにこのセリに関しても細部まで関わらせてもらった。貴族の集まりに相応しい場に仕上がったと思う
「おお!シュン!お前も馬を買いにきたのか?」
元パール街の領主で異世界で右も左も分からない状態の時からお世話になっているサクシード子爵が声をかけてきた。
「いやいや買いませんよ。そもそも企画立案した人間が参加して勝ってしまったら何されるかわかったもんじゃない」
「それもそうか。しかしその口ぶりだと勝つ馬が分かっているようだな?どれがいい馬か教えてくれないか?それともそこにいるジャンヌがセリにでるのか?それなら私が買うぞ!」
ジャンヌを見ながらそんな事を口走るサクシードさん
「だーかーら!今回は自分は傍観者です!それに自分の目で見て選んでこそ勝った時の喜びも大きいんです!そもそも競馬は走ってみないとわかりませんって。あとジャンヌは売りません!そんな事を言ったらピッパちゃん怒りますよ?」
ムスッとした表情でピッパちゃんがサクシードを見る
「悪かった、悪かった冗談だ。ではそろそろ馬選びをするとしよう。」
わっはっはと笑いながら後にするサクシードさん。大分お酒も入っているのか結構テンションが高い
会場を見渡すと他の貴族も大分ビールを飲みこれから行われるセリの会話に花を咲かせている。
「おお!これが噂のビールかっ!初めて飲むが本当に旨いな!ちなみに今回の競馬、そなたはどう見る?」
「賞金は破格の金貨10000ですが安く馬を買うに越したことはないでしょう。お互い穏便に行きましょう」
「そうですな。しかしあのシェリレーヌ侯爵の治めていた土地は中々に魅力的だ」
「分かりますが、値を吊り上げて庶民如きに儲けさせるのも癪ですし、金貨50ほどでお互い収めましょう」
「「「それもそうだ!」」」
お酒も入り大声で笑う貴族達。そんな考えだから庶民は生活に苦しんでいるんですよ?
「あの様な者たちがいるからこの国はなかなか豊かにならんのだ」
心の声に同調するかのごとく王国の叡智サークル宰相が声をかけてきた
「ご機嫌よう。全くその通りです。まぁあんな事言ってられるのも今のうちだと思いますけどね?」
「自信ありげだな?ちなみに私も馬を買うつもりなのだが、そなたのオススメの馬を教えてくれないか?」
「はぁー。サークル宰相もですか。サクシードさんにも言いましたけど自分が始めた事なんで当分は関わらないですよ」
「それもそうか。では後ほど」
サクシードさんもサークル宰相もしたたかだよなー。あの人達本気で勝ちにきてるよ。まぁそれのほうが盛り上がっていいんですけどね。
そんな事を考えていると開始の時間が迫りピッパちゃんとジャンヌと共に運営場所に戻った後、軽く打ち合わせをし司会席に着く
うぅ、やっぱりこういうのは何回やっても緊張する。
軽く咳払いをし気持ちを引き締め
「大変多くの貴族の方々お集まり頂きありがとうございます!これより記念すべき第一回アルマリンカップに出走する馬のセリを開始致します。開会宣言を国王陛下宜しくお願い致します」
と言うと、国王陛下が壇上に姿を表し貴族が全て跪き、その様子を見て馬を出す為に来た平民も慌てて跪く。
「これよりアルマリンカップ出走予定馬のセリ、アルマリンセールを開催する!」
ははぁー、と一同ひれ伏す
「ちなみに前より告知していたように優勝者には賞金、金貨10000枚、シェリレーヌ侯爵領の一部、そして薔薇勲章を授与する!」
その一言に会場はざわつく
「薔薇勲章!?あのサークル宰相が国に疫病が蔓延した際、特効薬を作り授与されたあの薔薇勲章だと!?」
「まだ薔薇勲章を授与されたのは二人しかいないはず」
「そうだ。現騎士団長が1人で百人の敵兵を足止めした時に授与されて以来だ!」
「出世街道まっしぐらじゃないか!」
「皆もこの国最速の馬を懸命に選ぶと良い!」
わっ!と会場が湧く
流石はこの国で一番偉い人。圧倒的なカリスマと人の心を掴むのが上手い。
何よりこの盛り上がり。
自分のなかで成功への確信からそれ以上の期待がこみ上げくるのを感じていた
日本最大級の馬のセリも本当に華やかで、芸能人や著名人などもいて、特設会場には外車の展示されていたり豪華なお食事を振る舞われたりしてます。1日でうん十億ものお金が動くものすごい場所です。




