磯野ー!競馬やろうぜ!は無理だけど
「ギロチンに処す」
わりぃ俺死んだ。
前のタイトル回収完了
いやいや、おかしいでしょ。
確かにシェリレーヌ侯爵の件とか派手にやりましたよ?ビールもサークル宰相だけにしか持っていかなかったけども、それでギロチンって
「ちょっと刑が重すぎやしませんか?」
「わしより先にサークルの所にあんな旨いもんもっていったんじゃから当然じゃろて。めちゃ自慢されたし?わし国王ぞ?」
サークル宰相の方を見るとものすごい勢いで首を振りそっぽを向く。
あんたかー!
恨みがましい目で宰相を見ていると再び国王が口を開く
「しかしノーザン帝国を打ち負かした功績などを考えるとこのままそなたをギロチンにかけるのは忍びない。そこでチャンスをやろう」
ニヤリと笑いながらこちらを見る
「チャンスとは?」
「いやな、今この国は貴族間の争いが跡を絶たなくてな、そのせいで庶民の生活を圧迫しているのだ。そこでカジノやトランプなど奇抜な事を思いつくそなたにこの現状を変える案を考えてみよ。出来れば、処分は取り消そう」
「はぁ」と気の抜けた返事をする。多分最初からこれが目的だったんでしょ?けど無理難題押し付けたらきっと自分が逃げ隠れするって思ったからこんなしょっぴく様な真似して連れて来たんだろう。
正解っ!絶対居留守使ってました!貴族間のいざこざなんぞ関わりたくもない!シェリレーヌ侯爵の一件でうんざりです。
しかし、早くこの手枷も外して欲しいしさっさと何か考えてお家に帰ってビール飲みたい
貴族間の争い。庶民の収入の向上、新しい産業、カジノやトランプに変わる新たな娯楽
色々と思考を巡らせ、前世にあってこの世界にない、自分が大好きだったアレを思いつく
「それでは『競馬』を開催してみてはいかがでしょうか?」
「なんじゃその『ケイバ』とはっ!?」
ワクワクを隠さず目を輝かせて聞いてくる国王。
「競馬とは決まった走路を人が跨った馬に走らせどの馬が最初にゴールするか競わせる競技です」
ほうほう、と頷く
「貴族の方々は馬を購入して頂き、所有している馬が勝った場合、賞金や爵位や領土の授与する様にして競わせれば多少なりとも争いが減るんじゃないでしょうか?」
「人同士で争うのではなく馬で競わせるのか!」
なるほどその手があったか!と感銘を受ける国王
「庶民の生活の方は?」
表情を変えず聞いてくるサークル宰相
「それはレースで競わせる馬は王国主催のセリに出た馬限定にします。そしてそのセリ出る馬は庶民から募集をかけます。そうすれば奪われたり踏み倒されたりされなくてすみます。」
「なるほど、国を仲介することによって公平に管理されるわけか。」
王国の叡智と呼ばれるサークル宰相も納得の表情をする
「賞金の額を多くすればその分貴族がセリで出す金額も増えると思います」
「それもそうじゃな。なら賞金は金額1万枚じゃ!(10億円)」
「よろしいかと。あと領土方はシェリレーヌが治めていた土地があるのでそこの何割かを与えればよいかと思います」
サークル宰相も頷き提案する
「けどそれだけだと国の負担も増えますし、参加するのは貴族と馬をセリ出す限られた庶民だけになってしまいます。そこで他の人達にはレース前にどの馬が勝つかを予想してもらい『馬券』を購入してもらいます。見事的中した人は外れた人のお金を総取りするわけです。そしてそのうちの何割かを賞金に当てれば国の負担も減ると思います」
「なんじゃその面白そうな催しは!今すぐに御触書をだし国民皆に伝えよ!」
「は!かしこまりました。シュン男爵、何故そなたはこの様な妙案を思いつく?まるで別の世界で既にあったかのような完成された企画ではないか」
流石王国の叡智。鋭い指摘をする。
「まぁそれは追々お話するとして、これから開催する競馬についてもう少し深く決めていきましょう」
それをやんわりと交わしつつサークル宰相と共に準備に取り掛かる事にした。
磯野ー競馬やろうぜは無理だけど相手が国王ならそれがまかり通る。
しかもパール街にはかなりの数の馬を有しているから成功次第では値も何倍も跳ね上がるだろう。
何より大好きだった競馬がもう一度この世界で見れる!
今からワクワクが止まらないシュンであった




