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超!エキサイティン!

「シュンはん。。。またエライもん作りましたなぁ」


「でしょ?自信作なんです」


サークル宰相に販売許可を貰った後、カジノの事など色々相談するために業界最大手マイネル商会のブリッジさんの所に行き、自慢のビールを振る舞った。


「これはシェリレーヌどうこうやあらへん。この国すらも変える程のもんやで。。。」


そ、そんなに?まぁレッドブル一本でF1チャンピオンになったりするわけだから、飲食で覇権を取るというのはそういうことなのかも知れない。ただ今は、国がどうこうという問題よりも


「···ところでブリッジさん。ちょっとお願いがあるんですが〜。。。お金貸して貰えませんか?」


「わっはっは!なんや、こんなとんでもない物作っておきながら金ないんかいっ!」


さっきの神妙な面持ちとはうって変わって大きな声で笑うブリッジさん


「笑わないで下さいよー。カジノやビール作りにお金使いすぎたんですよー。お金貸して下さるなら、ビールはマイネル商会専売でもいいですよ?」


と言うと、ぴたっと笑いを止め全身フリーズしたあと、ギギギと首を曲げこちらを見て


「···ホンマ?」


「ホンマです」


「男に二言はあらへんよ!おい!うちに今ある金全部もってきぃ!いくらでも貸しますさかい。あーエライコッチャ!エライコッチャ!」


ものすごい勢いで話を進めてくるブリッジさん。


「今すぐじゃなくても大丈夫です!それにそんなにいりませんから!」


「そうなん?けど今の話はなかったことで、は無しやで?」


「大丈夫ですって。元より普段からお世話になってるブリッジさんにお願いしようと思ってましたから」


「あんがとさん。ほんならこれからも宜しくお願いします」


と言って差し出された右手を気持ちを込めて握る




お金の問題も解決し、遂にカジノのオープン当日を迎えた。


派手な看板に店構え。店内もきらびやかな照明などで豪華にした。


そして肝心のカジノのプレイ台だが、自分の所で作ったトランプを使ったポーカーやブラックジャック。そしてルーレット等を用意して万全である。


そしてどのギャンブルも店とお客様の取り分は完全に50対50に設定した。

それじゃ何で儲けるの?って話なんだが、飲食スペースを設けビールや鳥の唐揚げを宣伝込みで提供することによって利益を得るつもりだ。



ブリッジさんが事前に宣伝してもらったお陰でオープン前に多くの人が店前に集まり開店を待っていた。


「皆様、お待たせしました!これより大人の遊び場、カジノオープンします!」


わっと盛り上がり大勢のお客さんがどんどんと店の中に入っていく。


「わぁー綺麗···」

店内に入った人は皆、溜め息にも感想を漏らす


そして次々とプレイ台に座り、溢れたお客様はビリヤードやダーツで楽しんでもらった。


「よしっ!黒の8!超エキサイティン!」

「これでフルハウス?だよな!やった勝った!近くの賭博場は全然勝てないし面白くないからから、もうカジノしか行かない!超エキサイティン!」

「プレイ台に座れなかったからこのビリヤードってやってみたけど、めちゃくちゃ楽しいな!俺今日はこれだけでもいいや!超エキサイティン!」



と概ね好評である。そして昼頃になるとお腹を空かしたお客が飲食スペースに集まり始めた。

最初は見たことも聞いたこともないビールや鳥の唐揚げは売れなかったが1人のお客が


「なななな、なんじゃこりゃあああああ!旨い!旨すぎるぞ!おいっ!みんなもこのおすすめって書いてあるビールと鳥の唐揚げ食べてみろよ!」


と言うとそれを皮切りにみんな注文し始める


「口の中が弾ける!うまっ!」

「くはぁ染みるぅ!しかも見てみろよこの色!黄金だぞ!

「この鳥の唐揚げ旨すぎない?こんな美味しいものこの世にあるなんて。。。」


そしてギャンブルで熱くなっていた人も感想を聞きつけ席を立ち食べ終わった人がその席に座るといった、目まぐるしく回る店内


「大変申し訳ありません!本日のビールは売り切れました!明日は今日の倍ご用意させて頂きます!あと少なくはありますがマイネル商会の方でビールを販売していますので、そちらもお立ち寄り下さい」


と言うと、えーっ!と言われたが数人は猛ダッシュで出ていった。


と言った具合で売り切れた事以外は大好評のまま1日目を終えた




そして2日目は話を聞きつけた人も集まり1日目以上の大行列を成していた。


3日目はあまりにも多くなりすぎて入場制限を余儀なくされた。申し訳ないので店外で鳥の唐揚げとビールを販売した。



一ヶ月後に2店舗目をオープンしようと思っていたのだが、前倒しで2号店をオープン。


それも満員御礼となり、王都ではカジノそしてビール鳥の唐揚げ旋風が巻き起こった。


「シュンはん!もっとビール回してもらえへんかっ!」


「すいません!こっちも今在庫が切れてパール街からの到着待ちです!」


「もう、忙しくなりすぎやで。。。正直今専売受け入れたの後悔してますもん。。。」


と忙しさのあまり少し痩せたブリッジさんが訪れた


「あ、そういえばお借りしてたお金お返ししますね。」


「あ、おおきに。2週間で返されるとは流石に思わなんだ。あと、冒険者ギルドの酒場もシェリレーヌの所の酒辞めてビールにする言うてたで。良かったな。」


とフラフラしながらブリッジさんが帰っていった。

何かすいません。



近くのシェリレーヌ侯爵が開いている賭博場は全く人が入っている気配ないし、毎日何件もの酒場がビール仕入れさせてもらうよう交渉にくる。


明確にはわからないが多少なりとも打撃を与えられたはず。

確かな手応え感じていると同時に、そろそろシェリレーヌ侯爵から何かしら仕掛けて来るだろうと気を引き締めるのだった

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