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初めての演奏会!

お腹も膨れて演奏の時間まで少しあるし街に買い出しでも行くか。エルラさんが銀貨一枚で三泊出来るって言ってた訳だし残り9枚。前の世界では100000近くはあるってことだよなぁ。クラフトで使えそうな素材とかあったら買っときたいし


そんな事を考えながら街を散策することに


しかしこの街の住民はみんなあまり元気がない。

街はそこそこ発展してるし、浮浪者みたいな人がいるわけじゃないんだけど、なんかみんなの目に悲壮感が漂ってる。


いや、今来たばかりの自分には何かできるわけでもない。とりあえず生活に必要なものや革や鉄を買う。


銀貨二枚ほど使ったがそこそこのものを揃えた。

そんなこんなで良い時間だ。宿屋に戻るとしよう


食堂には十人くらいの人がいる。やはり少し元気がない

「お、シュン!帰ってきたね、それじゃ頼むよ!」


エルラさんが声をかけてくれる。そう、別に人はそんなに根が悪い人ばかりではない。疲れてたり、辛いこととかあると負の感情がでてしまったりするけれど打ち解ければこうやって気さくに声をかけてくれたりするんだ。


そんな事を考えながらギターを用意する


「おおお、おい、なんだここここの兄ちゃんは?これから何をはじめるんだ?」


「黙ってなザキオ!シュンはこれから歌ってくれるんだ、黙って聞いてな!きっとあんたも気にいるよ!」


エルラが変な喋り方をする常連客のザキオに声をかける


うわぁみんなこっちを見てる。しかもなんか好奇心というより学校で自己紹介をするときのような、なんか人を見定めてる様なそんな目。


正直別に前世でも人前で演奏なんかしたこと無い自分はかなり緊張する。


「大丈夫だよ、少なくとも私はあんたのウタ好きだからね」 

あぁエルラさん結婚してー!

「ありがとうございます!では聞いて下さい」


前回の少女のときのような歌よりも食事中に合うちょっぴりシックな曲にしよう。


みんなが落ち着く様な、そんな空間になることを意識して20分程ゆっくりと演奏する。前世のBARとまでは行かないにしても、みんなの会話を邪魔しないようなそんな曲を演奏する


「・・・ありがとうございました。」


ど、どうだったんだろう。この世界では音楽って無いって聞いてたけど本当にこれで良かったのだろうか 


さっきまで喋っていた客も会話をやめ、じっとこっちを見ている。物珍しいものを見た様なそんな目


「ななななんだ、それは?」


常連客のザキオが声をかけてくる


「えっと・・・これは音楽というものでして・・・そしてこれはギター・・・」


「おおおオンガク?ぎぎきギター?よよ良くわからねぇが凄くいいな!エルラのクソ不味い飯が美味く感じたぞ!」


「俺も俺も!オンガク?凄く良いな!」

「そのギター?ってやつ俺にも使えるかな?俺もやってみてぇ!」

常連客が一斉に声をかけてくる


「クソ不味いとはなんだい!けど良いだろ!音楽!私はこのシュンの音楽が大好きだよ!」


ヤバイ、泣きそう。。。

なんか正直この世界にきて孤独で寂しかったけど一気に友達ができたようなそんな感覚


「ありがとうございます!僕はシュンです!これから宜しくお願いします!」


心から出たその言葉に少し驚きつつ、彼らとのコミュニケーションを心から楽しむこととしよう!

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