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よーく考えよーお金は大事だよー

「ゆうべはおたのしみでしたね」


昨日男女が1つの部屋に泊まり、絶頂とも取れる声を上げてしまったので某有名RPGの迷ゼリフを宿屋の主人に言われてしまう。


ていうかあのマッサージ声を出さないのは無理!ミルフィアさん伝承者だったりするの?ツボならぬ秘孔を的確にグリグリグリグリされた。


じゃあ今は?というと驚くほど身体が軽い!前日まで抱えていた疲労が嘘のよう!けど、またやってもらいたいかと言われると悩む所である。だって痛いんだもん


さぁ気を取り直して今日も敵情視察に行きますか!

前回しこたま負けた賭博場に足を運ぶ。今回は顔パスで入れるようだ。

しかし相変わらず雰囲気が悪い。まぁ生粋のギャンブラーならこの薄暗く汚い空気は思考を研ぎ澄ませる上で良いのかも知れないが、そもそもイカサマしてるしね?


「お、昨日のあんちゃん今日も来たんか。ん?あの持ってた豪華そうな剣はどうした?」


「今日はあれを質に入れてきました。昨日の分取り返して買い戻します!」


「···ほどほどにしておけよ」


そう昨日まではそこそこお金がある事を示すために装飾に凝った剣を持っていたのだが、それを置いてきてお金が底をつき始めているのを演出する。

そしてギャンブルやる上で一番行ってはいけないワード『取り返す』も付け加える。取り返そうとしている時は間違いなくギャンブルに没頭している時。一平お兄ちゃんと同類の破産まっしぐらな状態である。


すると裏方の黒服がコソコソと話し始める。多分「あいつはカモだ」とか言われてるんでしょう。


そして賭けが始まったのだが、まぁ勝てない。勝てない。五回に一回当たる程度で予定していた金額はあっという間に底を尽きる。


「くそっ!もう金がない!」


と、わざと悔しい素振りをする。いや、ここまで勝たせてくれないと演出とはいえちょっと悔しい


すると黒服が「もう金がないのか。それならちょっとこっちにこい」と別室に案内される。


別室はテーブル一つ置いてある殺風景な部屋で椅子に座り待っていると、ニコニコ顔の人当たりの良さそうな豪華な服を着た男が入ってきた


「これはこれは。お金が底をついてしまったみたいで申し訳ない!今後はちゃんと教育してお客様に勝たせますんで、もしよければお金お貸します!大丈夫です!負け金額は金貨50枚でしたっけ?この金貨60枚を賭けていただければシャバ代差し引いてもお客様の利益でますよ!」


と言ってテーブルにスッと金貨60枚が置かれる。


キタキタ。金貸し手口が!


わざと悩んだ風に見せ何度も金貨をチラ見する。


「ささっ受け取ってもう一勝負いきましょう!」


「いや、けど、どうしよう。ちなみに契約書とか見せてもらってもいいですか?」


と言うとちょっと面倒くさそうに契約書を渡される。そこに目をやると、結構非情な内容が記載されていた。


「10日で1割?ちょっと高すぎませんか?」


「···ちっ。大丈夫ですって!もちろん勝って10日以内にお返しくだされば利息はタダ!銀貨1枚も頂きませんから!そろそろ決めて頂かないと他のお客様もいらっしゃるんで、お話なかった事にしますよっ!」


と、次第に素顔が見え始め契約を急かされる

ただこちらも伊達に長い間社畜をやっていたわけではない!契約書等は隅々まで目を通り越さないと痛い目見るのは嫌という程味わっていた


「···この『契約が成立した際、自動的にこの契約については他言無用とする制約が課せられる』というのは?」


「はぁー。うるせぇなぁ。こいつ裏まで連れて行け」


すると屈強な男が二人両サイドに立ち担ぎ上げようかしてくる。

やばっ!深入りしすぎた!慌ててポケットの中に入れておいたキッツ君お手製閃光球と煙玉を同時にお見舞いして部屋を出る


「ミルフィアさん!逃げますよ!」


と言ってミルフィアさんの手を取り一心不乱に店内から出る


「うわっ!なにしやがった!追え!なんなら殺しても構わねぇ!」


おいおいっ!や◯ざかよっ!

自分達は打ち合わせで決めておいた王都にあるサクシード邸への裏道を使って逃げ切る


「急に、訪れて、すいません。ハァハァ、サクシード様はいらっしゃいますか?」


息を乱しながら近くにいたメイドに話しかけると数分後サクシードさんが現れる


「今日来るとは聞いていたが、どうした?そんなに息を切らせて。厄介事なら勘弁してくれよ?」


と言うので何も言わず笑って見せた


「はぁー。厄介事か。。。分かった。とりあえず中に入れ。」

と言われ邸宅の中に案内された。

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