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賭場場にて

ブリッジさんから貰った地図を頼りに目的地に向かうと普通の建物にたどり着く。


一見すると何も書かれていないので、この中で何が行われているのか分からないが店の入口にはガタイの良い男が二人仁王立ちしていた。


「すいません。マイネル商会のブリッジさんから紹介状を頂いてきたのですが」


と言って紹介状を渡すと無言で受け取り数分後無言で中に通される。


店の中は薄暗く、タバコの煙で充満していて、いかにもな雰囲気を醸し出していた


どの様なギャンブルをやっているのかとみると、サイコロを使い、奇数か偶数かを当てるいわゆる『半丁博打』が行われていた。


うわ、こんな原始的なギャンブルが行われているのか。そりゃトランプも流行るわな。と、この世界の娯楽のレベルの低さを痛感し自分も席に座り参加してみる。


サイコロを振る親がギロっと睨みサイコロをコッブに投げれ入れた後地面に叩きつけ、さぁ張った張ったと言うので挨拶がわりに金貨10枚(およそ100万円)を丁(偶数)に賭ける


結構な高額掛けに会場はざわ···ざわ···する。


「あんちゃん、どこの金持ちだ?」


横の常連客と思われるおじさんが声をかけてくる。


「いやぁ、しがない冒険者ですよ。この前クエストの依頼主が羽振り良くてがっつり稼げたので、今日は勝負です。」


すると横に立ってミルフィアさんが自分の肩に手を置く


ちなみにミルフィアさんは妖精を使役することができるのだが妖精にお願いしてイカサマなどないか調べて貰いあった場合は、肩に手を置く、咳払いをする、鼻をすする等の合図を送ってもらう様に打ち合わせしていたのだが、早速仕掛けてきた。


コッブを上げるて親が「3.4の半」と言って自分の金貨10枚は回収されてしまった。


悔しい!悔しい!だがそれでいい!


実際はイカサマされているし目的は勝ちではないので悔しくもなんともないのだが悟られないように悔しがってみせる。


そして親が再びサイコロを振り始まったので再び丁に金貨2枚を賭けてみる


するとミルフィアさんは咳払いをする。

えっ!?またイカサマしてるのっ!?見境ないなぁと思いながらサイコロをみると2.4の丁だった。


あ、当たるんだ。すると自分の元に金貨3枚と銀貨8枚が渡される。ちなみに銀貨は金貨の1/10の価値なので、勝った場合は親元に勝ち金の10%を支払わなければいけないシステムのようだ。


まぁ半丁賭博は二択なわけで当たった場合に2倍渡していたら回収率は100%。長い目でみたら客も店も勝ち負けなしになってしまうのでお店側が儲かる様に少しだけ場所代いただきますよー。といったシステムなんだろうけど、そもそもイカサマしているので場所代もクソもない。


その後2回ほど勝ちが続いて最初の負け分がだいたい取り戻せたかなぁって時に、負けが続き始める。


ちなみに毎回イカサマを仕掛けてきて、ミルフィアさんが鼻をすすったりクシャミをしたりと大変そうだったので目線でもういいよと訴えた


小一時間程賭けを続けて最終回収支は−金貨30枚程で終えて、舌打ちをし、わざと悔しがりながら店を出る


その後他の2店舗も回って見たのだが全て同じことをやっていてイカサマも常時行われていた。


「こりゃ駄目だ。想像以上にぼったくりだし、何より面白くない」


夜になったので宿屋に行き今日の感想を口にする


「私もタバコの匂いがキツくて。。。ちなみにイカサマなんですけど床の下に人がいてサイコロの出目を変えている原始的なものでしたね。」


「なるほど。本当につまらない事やってるね。今日はもう疲れました。明日はお金を借りる所まで行くつもりなんでよろしくお願いします」


「分かりました。タバコの臭いが染み付いてしまったのでお風呂入ってきますねー」


と言って部屋を出ていった。


ミルフィアさんが居なくなり部屋に1人になって緊張の糸が切れたのか疲れが一気に押し寄せてきた。


前回訪れた王都の時とは違い本当に疲れた。

ピッパちゃんとのデート楽しかったなぁ。。。あのキスは何だったのかなぁとぼんやりと考えていると、現状に一つ気付いた事があった


ミルフィアさんと宿屋に宿泊。部屋は一つ。


そして、今、ミルフィアさんは、お風呂に、入っている


どどどど、どうしよう!こういう時どうしたらいいの!?義務教育受けたのに教えて貰ったことないよ!


とパニックなりベッドの上でゴロゴロしているとお風呂からミルフィアさんが帰ってきた


「いいお湯でした~。。。。ていうか、ベッドの上で何してるんですか〜」


「いや、寝る前の運動、かな?」


と頭の整理が追いつかず意味の分からない言ってしまう


「変なシュンさん〜。ちょっとその運動止めて貰えますか〜?」


と言って自分のベッドに近づいてくるミルフィアさん。お風呂上がりで良い匂いがする


「これからする事はピッパちゃんにはナイショ、ですよ~」


ベッドに乗り自分の上に跨ってくる。


え?え?どういう事?

ピッパちゃんにナイショって何を?そういう事?そういう事なの!?ついこの前ファーストキスしたのに、今度は別の人とそんな事するの!?


「み、ミルフィアさん!ごめんなさい!僕はピッパちゃんがっ」


と言うと彼女は大人の女性の様な微笑を浮かべた後、身体をひっくり返され、グリグリグリグリ〜と肩を圧してくる。


「え?痛っ!痛い痛い痛いっ!」


「私〜実は〜マッサージ得意なんですよ〜」


と言ってツボどころか急所を的確にグリグリと圧してくる。


「ちょ、待って!痛いっ!痛いからっ!止めて!お願いだから!」


「嫌です〜♪」


と言って楽しそうに指圧し続けるミルフィアさん


「死んじゃう!死んじゃうから!ら、らめぇー!」

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