一狩り行こうぜ
大量の武器を抱えみんなが待つ広間に足を運ぶ
「おー来たかー。ててててかなんだそれは?」
「狩りに行くにあたって武器を作ってきたのでお好きなのを1つ選んで受け取って下さい」
「じゃじゃじゃ俺は槍だな。おっずずずずいぶんと軽いが大丈夫か?」
「強度、切れ味共にカチューシャさんのお墨付きなんで大丈夫かと。ささ、皆さんも受け取って下さい!」
自警団のみんなもそれぞれ好きな物に手に取る
「ででで、肉を狩るって言うがどこに行くんだ?」
「パール街とシェリレーヌ侯爵領の境界線辺にオークの集落があると言うんでそこに行こうかと」
「オーク肉か、確かにめちゃくちゃ旨いがそこの集落大分デカくなって騎士団やシェリレーヌ侯爵の野郎共もほったらかしにしてるって聞いたがオデ達だけで大丈夫か?しかも商会のぼんぼんの来るのか?あああ、あぶねぇぞ?」
「彼は戦闘はさせないつもりです。危なくなっても彼の作った閃光球があるんで問題ないかと」
「ままままぁそう言うならいいけどよ。自分の身は自分で守れよ?」
はい、と無表情で頷くキッツ君
「あと集落まで大分距離があるので馬で向かおうと思うんですけど、乗馬やったことない人もいると思うんでこれからピッパちゃんに乗馬の指導をしてもらおうかと思います。いいかな?」
分かりましたと頷くピッパちゃん。
すると彼女の鬼?指導を知っているザキオさん達が「あ!忘れものした!」等を言って蜘蛛の子を散らす様に逃げていった。
残ったのはそれを知らないもと奴隷の人達。
「なんかみんないなくなっちゃいましたね。。。また1から教えてあげようかと思ったのに。。。残った人達は初めてですよね?1からじっくり教えてあげます!」
ご愁傷さまです。さて自分はトイレにでも。。。
と逃げようとしたが首根っこを捕まれ
「···シュンさんどこに行くんですか?最近のシュンさんは女性にだらしないので乗馬の練習ついでに、その性根を叩き直してあげますよ?(ニッコリ)」
ひぃ!助けて!
三十分後
今までの乗馬の練習とはうって変わって親切丁寧な指導で初めて馬に跨がった人達は思い通り馬操れるようになった。
1人を除いては。。。
「ピ、ピッパちゃん。。。もう終わりでいいんじゃ、ないかな?」
「駄目です!全然腰が使えていません!腰を使ってグッと馬を動かすんです!女性にはすぐ腰使うくせに、全然出来てません!」
「女性に腰なんか使ったことないからっ!」
「うるさい!言う事聞く!」
「。。。はい」
と言った具合で自分一人抜き打ち指導させられた。た、助けて。。。
ピッパちゃんの鬼指導が終わるのを見計らってザキオさん達が戻ってきた。
「ぷっ。シュンずいぶんお疲れだな?だだだ大丈夫か?ぷっ。」
ザキオさんが笑いながらやってくる。
ち、ちくしょう!覚えとけー!
準備も整いオークの集落を目指し2時間位したら集落が見えてくる
「お、見えてきたな?大分大きくなってるな。100はいるんじゃねぇか。でででどうする?」
とザキオさんが作戦内容を聞いてくる
「えーと最初に自分とキッツ君で閃光球をばら撒いて来て目を潰します。その後ボウガン持ってるピッパちゃん達が遠距離から攻撃。多分そうしてる間にオーク達が出てくると思うんで近距離武器を持った人達が2人一組で撃退。オークキングがいた場合はザキオさん、カチューシャさんお願いします!」
皆が頷く。
「では行ってきます!」
とキッツ君を後に乗せて、ピッパちゃんに言われた通り腰を使い馬を走らせる
腰!腰っ!
と馬の上で動きに合せて腰を使うと馬がグングンと今までにないくらいスピードを上げていく!
まじかっ!すげぇ!気持ちいい!ピッパちゃんの言う通りだ!けど、もう少し優しく教えてくれてもいいのになぁ。女の子に腰なんか使った事無いのに。。。
あっという間に閃光球が届く位置まで来る
「キッツ君お願い!」
分かりましたと後ろにいるキッツ君が閃光球を投げその瞬間もの凄い光が辺りを照らす。
ブヒいぃぃぃ!と集落から凄い数の鳴き声が上がり混乱する。
「ボウガン持ってる皆さんお願いします!」
と言うとピッパちゃんを先頭に集落に向かい矢を次々と放つ!
ブヒィ!と鳴き声が鳴り響き集落から逃げ出る様にオーク達が姿を表す。
予定通り!
「では近接武器の皆さんは予定通り2人一組で撃退お願いします!危なくなったら閃光球投げるんで言って下さい!」
おう!と自警団達がオークと対峙する。
するとオークが間合いなど関係なしに、人ではとうてい持てない様な大きな棍棒を自警団に向って振り下ろして来たのを大剣を持った自警団が受け止めた。
はずだったが大木の様な棍棒真っ二つに割れる
「「は?」」
余りの切れ味に戸惑う自警団とオーク。
「ボーッしてんじゃねぇ!そらっ!」
とザキオさんがオークに向って槍を突く
するとオークの胸にスポッと穴が空く
「シュン!なんだこりゃ!何の抵抗も無く突き刺ささったぞ!すげぇもの作ったな!」
「ありがとうございます!この調子でどんどん狩っていきましょう!」
おうっ!と皆が声をあげる
そこからはもうちょっとオークが気の毒になるくらいの惨劇だった
オークは刺し身の様に3枚におろされるか、身体中穴がだらけ。断末魔の様な鳴き声がこだまする。
すると集落から今まで2倍以上大きい体格オークが石柱を肩に乗せ凄い足音と共に姿を表す。
「やはりいたかオークキング。おい、カチューシャ準備はいいか?」
「いつでも」
と二人はそれぞれ武器を構える
オークキングは肩に担いでいた石柱を二人に向って振り下ろす。二人はそれを既の所で躱した石柱がドーンと凄い音を立て地面に叩きつけられ、ガッポリと穴が空く
「すげぇ威力だな!一発でも貰ったらオサラバだ。カチューシャどうする?」
「私が足を攻撃して動きを止めるのでザキオさんはその槍で心の臓を突いて下さい」
「分かった。無知するなよ?」
とザキオさん言うとカチューシャがオークキングと間合いを詰め寄ようとする
しかしオークキングも石柱を横に振り回しなかなか間合いに入ることが出来ずにいた。
「ちっ、少しでも隙があればっ!」
とカチューシャさんが攻めあぐねていると
「任してください!」
とピッパちゃんの放ったボウガンの矢がオークキングの右目に刺さる
「ぶぶひぃ!」
と鳴き声を上げ刺さった矢を引き抜こうとした瞬間
「隙ありっ!」
とカチューシャさんの日本刀が容赦無くオークキング太ももを切り裂く
膝をつき崩れ落ちるオークキングに
「これで終いだ!」
とザキオさんの槍が左の胸に突き刺さり鳴き声と共に絶滅する。
「お疲れ様でした!怪我人なし!完全勝利です!」
と討伐完了を宣言すると自警団のみんなが勝利の雄叫びをあげる!
よし!大量♪大量♪街に帰ってバーベキュー大会だ!
と皆で意気揚々と肉を剥ぎ取り街に帰るのだった
一方
「オークを集落を調査してこいって言われたけどなんだあの集団は?」
「馬乗ってるしパール街の奴らじゃないか?」
「数分でオークの集団壊滅だぞ。やばいな。。。」
「あの見たことの無い武器は何なんだ?オーは肉が硬くて刃物が通らないと聞くが魚の様に切り裂かれてやがる。。」
「あの距離から目を潰すとか尋常じゃねぇ。。。」
とシェリレーヌ侯爵からオークの集落の調査に来ていた者達は殺戮とも言える光景を目の当たりにし、それを伯爵に報告。
その後パール街は馬に狂った戦闘騎馬民族としてアルマリン王国のみならず大陸全土に知れ渡り、数十年間、手を出してくるものはいなかった。とさ




