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一狩り行く前の集会場

歓迎会を兼ねてバーベキュー大会を開催しようとしたらお肉がない!

ということでみんなにお肉を狩りに行こうと提案し、今準備の為に領主邸に戻ってきた。


「おかえりなさい。お疲れ様でした。奴隷の方はどうでしたか?」


「お迎えありがとう。元、奴隷ね。1人を除いてはパール街の住民になってくれたよ!」


「どういうことですか?」


状況が分からないピッパちゃんに事の経緯を説明する。


「えっ!?奴隷の皆さんを解放したんですかっ!?」


「う、うん。みんな暗い表情だったから。。。まずかったかな?」


「いえいえっ!そういう意味じゃないです!私はとても良いと思います!···私シュンさんのそういう所好きだなぁ。(ボソッ)」


と笑顔で賛成してくれた。

それをみてあらあらうふふと笑うミルフィアさん。


良かった〜。奴隷なんか解放したら危ないじゃないですかっ!とか言われないかと少し不安ではあったが。。。いや、ピッパちゃんはそういう事言う子じゃないか。


「···それで後の方は誰ですか?」


とピッパちゃんに言われたので振り返ると、先程の試験でザキオさんと名勝負をしたカチューシャさんが自分の後ろで控える様に立っていた


うおっ!いつからいたのっ!?


「初めてまして。元ヴィフォルテ騎士爵の次女でカチューシャと言います。奴隷だった私をシュン男爵に解放して頂き、これからは主であるシュン男爵のお側でこの身を捧げる覚悟にございます。」


「···この身を。」


さっきとはうって変わってピッパちゃんが蔑む様な視線をこちらに向けてくる。


「ちょっ!?カチューシャさん!誤解を生むような発言しないで下さい!ち、違うんだ!彼女はものすごく強くてこの街の自警団とし働く事になったんだ!決してあーんな事やこーんな事をしてもらう訳では無いからっ!」


「主がお望みでしたらあーんな事やこーんな事もさせて頂く覚悟はございます。」


駄目だこの女騎士。早く何とかしないと。


ピッパちゃんはそれを聞き「ふ~ん」とか「へー」と言いながら青筋をたて笑う。



「そ、そうだ!ミルフィアさんお肉が欲しいんだけど、どこかに狩り場とかないかなっ?」


と露骨に話を逸らす


「狩り場というわけではないんですけど〜パール街とシェリレーヌ侯爵領の境目辺に〜オークの集落があります〜。ただ〜···」


「ただ?」


「その集落なんですけど〜大分大きくなりまして50以上はいると思います〜。そしてそれだけの規模になりますと〜オークキングもいるかもです〜」


「オークキングってそんなに危険なの?」


「はい〜オークキングだと〜王国騎士団が200人規模で討伐に当たる感じです〜」


200人か。かなり危険だな。他に別のものでも狩ろうかなと考えていると


「お任せ下さい。オークだろうがオークキングだろうが主に指一本触れさせません。それにオークもいえば女騎士。女騎士といえばオークと相場は決まってます。」


とカチューシャさんがオーク狩りに意欲を示す。

いや、それ多分間違っていますから。オークといえば女騎士にあーんな事やこーんな事をして「くっ!殺せっ!」ってなるやつだから!


カチューシャさんとても良い人だとは思うんだけど、どこか考え方がズレてるんだよなぁ。早く何とかしないと!と女騎士への再教育を考えていると


「···私も行きますからね?」

とピッパちゃんがお怒り冷めやらぬまま、オーク狩りについて来ると言い出した。

「えっ!?ピッパちゃんも行くの!?駄目だよ!危険過ぎる!」


「···別にいいじゃないですか?ノーザン帝国の時だって私戦いましたし、シュンさんはカチューシャさんに守ってもらうんでしょ?あーなんかイライラしてきたなぁー」


と激おこプンプン丸である。


「でも。。。」


と渋っていると


「もーいいじゃないですかっ!ジャンヌもいるし!ねぇージャンヌも一緒に来てくれるよねー!」


と窓を開け庭に居るジャンヌに話しかけるとヒヒーンと返事をする。


「まぁ、ジャンヌがいるなら大丈夫か。。。けど絶対無理はしないでね?」


と念を押すと、

「はいはい分かりました。シュンさんと違って自分の身は自分で守りますー。ふんだっ」

と不機嫌そうに返事をする。思春期の女の子は難しい。。。


「ザキオさんやカチューシャさんはともかく〜40人そこそこでオークキングがいるかもしれない集落に行くのは危な過ぎます〜。せめて装備だけでもしっかり〜準備しないと行かせられないです〜」


ふっふっふ。そんなこともあろうかと忙しい時間の合間に色んなものを作っておいたのだ!みんな忘れているかも知れないが自分のクラフトレベルは99!素材があって構造さえ分かればどんなものだって作れてしまうのだよっ!


と押し入れからある物を取り出しみんなに庭に出てもらう。


「シュンさん、それはなんですか?」


「これは『ボウガン』!ここに弓矢をセットして、ピッパちゃんあそこの木に狙いを定めて、この引き金を引いてみてくれるかな?」


「?分かりました」


と、ピッパちゃんが言われた通り木をめがけ引き金を引くと、シュッと空気を割く音と共に矢は木をめがけ飛んでいき、その木を貫通し地面に刺さる


「「「え?」」」


「って感じで力がない人でも簡単に威力を発揮することが出来るんだ!」


みんなの反応と結果を見て、ボウガンの威力に満足する。

「これなら馬に跨りながらでも打てると思います!』

「流石、主!これは今の戦を常識を変えるかも知れない道具ですね!」

とカチューシャさんが絶讃してくれた。

そうそう、こういうのを待っていたんですよ!これが異世界ものの醍醐味でしょー!と鼻高々誇っていると


「こういうもの作ったら〜早めに言ってもらわないと〜国王陛下に怒られてしまいますよ〜」


と叱られた。しゅん···シュンだけに。


「ごめんなさい。ちなみにまだ結構作ったのあるんだけど···」


「もう~!今度はなんですか〜?」


と、ちょっとオコなミルフィアが聞いてくる


「いや、ここからは多分真新しいものでは無いんだけど、自分なりに強化してみました。」


と言って槍やら剣やら斧やらを倉庫から次々と取り出す


「···いつの間にこんなに作ったんですか〜」


と半ば諦め気味に聞いてくる


「作ってたら楽しくなっちゃって。。。カチューシャさん、これ試しに使ってみてもらえますか?」


と言って自分の中で一番の自信作というか、日本男子のロマンを渡す


「これは剣ですか?しかし随分と軽く少し細いですね。しかも刃が片方しかないのですか?」


「それは『日本刀』。さっきの木で試し斬りしてもらえますか?」

とワクワクしながらカチューシャさんにお願いする。

「分かりましたが、これではせっかくの主の剣が折れてしまうかも知れません。。。」


「いいから、早く早くっ!」


と躊躇いながらカチューシャさんは折れない様に軽く木に向って日本刀を振る


すると大木は一刀両断されドスーンと倒れる


「あ、主!これは凄いです。軽く振っただけなのに、大木が何の抵抗も無く斬れてしまいました!」


「うんうん!それカチューシャさんにあげるね。あとこれ鞘。これに入れとかないと危ないから使って。」

と鞘を渡す。


カチューシャは日本刀を鞘にカチャとしまい

「ありがとうございます!我が家の家宝に毎日拝ませて頂きます!」


「いやいや、家宝なんかにしないでどんどん使って!折れたらまた新しいの作るから!」


「分かりました。肌見放さず持ち歩きます!主から初めて頂いた家宝、もちろん折ったりなんかはしません」

と言って抱きかかえた。

まぁいっか。




さて準備は整ったかな?そろそろ武器を持ちみんなの所に向かおうとすると今まで黙って見ていたキッツ君が


「シュン男爵。もし良かったらこれも使って見てください」


と無表情で1つの球を渡してくる。


「これは?」


「あっちに投げて見てください」



人と喋るのが苦手なのか、説明せずに自分に投げるように促してきた。


な、何が起こるの?と半信半疑に言われた方向に球を投げる


その球は地面に着地した瞬間に昼だというのに物凄い閃光をあげる


め、目がっーーーー!←言いたかっただけ


「という感じでオークの目をくらます事が出来ると思います。」


「そういう事は先に言ってよ!目がっー!」


すいません。と無表情で言うキッツ君。

てか科学がほぼ存在しないこの世界で光を放つものを作るとかどういう構造なんだろう。考えるだけでオラワクワクしてきたぞっ!今度教えてもらおう。



「もう~シュンさんだけじゃなく〜キッツ君も次々から次々へと。キッツ君〜これから国王陛下に報告書作るから〜手伝って貰えますか〜」


「いえ、閃光球がどれくらいの効果があるか確認したいので僕も行きます」


と珍しく自分の意志を口にする


「はぁ~分かりました〜。けど皆さん無理だけはしないで帰って来てくださいね〜」


ヤレヤレと言うミルフィアに元気良く、はいっ!と返事をしみんなが待つ自警団のもとに向かった

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