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奴隷解放宣言!

か、身体が痛い。。。

ブリッジさんとムフフな話をしていたらピッパちゃんの逆鱗に触れて、鬼指導のもと乗馬の練習をさせられた。よってめちゃくちゃ筋肉痛である。もう内股なんかさっきからプルプル震えている。


けどムフフな奴隷欲しかったなぁ。

最近はミルフィアさんですら塩対応なんで甘やかされたいのよ!僕は褒められて伸びるタイプなんです!


そんな事を考えてながら日々を過ごしていると、ピッパちゃんの逆鱗に触れる事になった張本人のブリッジさんが馬車五台程引き連れてきた。


「シュンはーん!お約束通りひとまず20人ほど奴隷連れてきたでー。」


「···ありがとうございます」


「なんで不機嫌なん?」


「···あのあとピッパちゃんにみっちり乗馬の指導されましてね、3日は身体痛かったんですよ。」


「あーあったなそんな事。そんな事よりも20人なんで金貨200。それとこれは奴隷の契約書。これがある限り言う事何でも聞きますさかい大事に保管しときや」


そんな事って。。。と金貨を渡し奴隷の契約書を受け取る


この世界の奴隷は右手の甲に魔術刻印が押され、契約書の所有者の言う事に従わなければ魔術が発動し激痛が走る様になっているらしい。物騒だなぁ。


すると馬車からゾロゾロと奴隷達が姿を表す。

馬車から降りてきた奴隷達は皆俯き、その表情は悲壮感が漂い、余り食事も貰えなかったのか少し痩せこけて見える。その面影が出会った時のピッパちゃんに似ている


悲しいなぁ。。。この世界でもこんな人達がいるなんて。。。

「少し痩せてはおるけど、シュンはんが防衛力が欲しいゆうてたから、腕に覚えがある奴厳選してきたで」


と奴隷に慣れているのかブリッジさんが当たり前の様に説明してきた。


「分かりました。ミルフィアさん、自警団のみんな呼んできて貰えますか?」


分かりました〜と言ってミルフィアさんがザキオさん達を呼びに行く

数分後ザキオさん達が訪れた。


「シュン!どどど奴隷買ったんだってな!」


「はい、何でもそこそこ腕に覚えがある人達らしいのでザキオさんに自警団の採用出来るか試験してもらいたいんですけどいいですか?」


「ベベベ別にいいけどよ?オデは不器用だから模擬戦って形になるけど、いいか?」


「構いません。さて皆さんにはこれからこの街を守る為の自警団のテストを受けて貰いたいですけど良いですか?」


と言ったが全員反応がない。そうか、奴隷契約してるから意見も言えないのか。なんか凄く悲しい。。。


···こんなもの自分の街では必要ない!

と火魔法を使ってブリッジさんから渡された契約書を燃やす

すると奴隷達の右手の甲にある魔術刻印が光を放ち消えていく。


「な!なにしてはるんですか!」


「いや、この街の住民にはこんなものいらないので。さてこれで皆さんは自由の身です。故郷に帰るも良しだし、家族のもとに帰るも良しだし自由にしてもらって構いません。でももし、やる事がないとか行く宛がなければ住居も用意出来てますし、この街で生活してみませんか?」


突然奴隷から解放され戸惑うみんな。


「もちろん生活するために仕事はしてもらいますが、その仕事は自由です。」


「故郷に家族がいるんだが連れて来てもいいか?」


「大歓迎です!」


「実は俺膝を壊してて自警団とか出来なさそうなんだが」


「なるほど、でしたら職人さんになるのはどうですか?1から教えていきますよ。」


「故郷の母が病を患ってるだけど本当に帰っていいのか」


「残念ではありますがお母さんの看病頑張って下さいね」


「釣りが趣味なんだけどやってもいいか?」


「休みの日ならもちろん構いません!よければ自分にも釣り教えて下さい。」


おおっ!と歓声が上がりさっきまで纏っていた悲壮感が少し和らぐ


「お人好しにも程があるで」


「これでいいんです。これで」

1人は故郷に帰り、1人は職人さんに達のもとに行ってもらった

「まぁシュンはんがいいんやったらかまへんけど。」



ブラック企業に勤めていた時の記憶が蘇る。あんな状態で仕事したって良いことはない。辛ければ辛い程その場から逃げ出すって選択肢がなくなるのだ。それが奴隷契約なんてものがあったらなおさらだ。そんなものこの街には必要ない!みんな楽しく生活してもらいたいんだ!

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