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商談!難しい!

突然男爵になり街興しの為に馬を買おうと思ったらお金がない!なかなか上手くいかないね!馬だけに。




・・・なにか?




そんな訳で困っていたらサクシードさんがマイネル商会を紹介してくれました。商会だけに。




すいません。もう言いません。





後日ピッパちゃんと二人でマイネル商会を訪ねた。

ちなみにマイネル商会は王都で2番目の規模で主に建築、工務、日用品等を扱っている。ちなみに一番大きいのはコスモ商会で、そちらは飲食店やお酒、食料品の販売、輸出、輸入を行っている。まぁ両方とも業界トップで、イオンとDCMホーマックみたいな感じかな?

業界トップは伊達ではなくとても大きな店構え。少し尻込みしてしまったが、とにかく今の自分にはお金が必要!勇気を出して扉を開く


「いらっしゃいませ。ご要件をお聞かせ下さい」

と受付のお姉さんがSiriみたいに言う。


「すいません、サクシード子爵の紹介で来ました、シュンと言いますけど」


「かしこまりました。会長、シュン男爵がいらっしゃいました。」


受付嬢がそういうと遠くからドタバタと迫って来る音がして

「ようこそお越し下さいました!うちはマイネル商会の会長でブリッジ言います。以後お見知り置きを〜」


関西弁で如何にもナニワの商人!みたいな印象を受けた。しかし流石は大商会の会長。息を切らせて来たわりに上から下まで瞬き一つせず自分を見定めいる。そんなにジロジロ見ないで〜!


「ほんで、シュン男爵様。今回はどんなご要件で?」


「男爵も様もやめてください。シュンでいいです。あのですね、パール街の統治を王様から任されまして、新たな産業としまして馬を飼育しようと思いまして」


「シュンはん!お目が高い!騎士団が馬に乗り街を移動するのを観て、うちも馬やと思てた所ですねん!」


褒めちぎってくれるが片時も自分への値踏みは怠ってはいない。サクシードさんの紹介で凄い人なんだろうけど人の顔色を深く伺ってしまう自分としてはちょっと苦手かも知らない・・・



「で、馬をご購入ってことで?お任せ下さい!大きい馬から小さい馬、50頭までご用意してますさかい!」



「いや、あの大変言いづらいのですが・・・馬は欲しいけどお金が無いといいますか。」



「あ、なるほど、せやったらシュンはんのトランプっちゅうもんをうちの専売ってことで契約してもらえれば銭の工面もしますけど?」




流石は商人、情報が早い。もうトランプの話を聞いているのか。けどトランプはうち独自で生産販売したい。


「いや、トランプはちょっと・・・代わりと言ってはなんですが馬車なんてどうでしょうか?」


「バシャ?・・・それはどういったもので?」


「今から作るのでちょっと多めに木材と布を貸したもらえないですか?」


「今?ここで?おい、木材と布持ってきぃ。シュンはんこれはつけときますよ。」


段々とブリッジさんは失意の眼差しを向けてくる様になってきた。まぁしょうがない。新たな商売の話だとワクワクしてたのだろう。それが蓋を開けてみたら馬を買うお金がないときたもんだ。


けど大丈夫です。貴方なら価値が分かるはずです!

一緒に大きな商いしましょう!



と木材と布を手に取り数十分で馬車を完成させる。


「これは?なんでっしゃろか?」


「これが馬車です。ちょっと表に出て貰えますか?」


なんかに敬語系ヤンキーみたいになっちゃった。CV石田彰でお願いします。絶対強キャラ。ガラスの様に繊細ですね。君の心は。とか言って人の心に侵食出来そう。




表に馬車を出しブリッジさんも着いてくる


「ピッパちゃん、ちょっとジャンヌ貸してくれるかな?」

と言うと

はい!と元気よく返事をしジャンヌを連れて来る。そしてジャンヌに馬車をドッキング!ストライクフリーダムジャンヌの出来上がり!ジャンヌ、カッコ良いよー!


「それでピッパちゃんジャンヌ歩かせてくれるかな?」

分かりましたと言って手綱を軽く引くとジャンヌがトコトコ歩き出し馬車がゴロゴロ動き出す。


ブリッジさんはその光景を見ると口をぽか〜んと開け動かなくなる。


「という感じで、馬車の中には人が二人は乗れます。馬車を引く馬の頭数を増やせば馬車の改良次第でもっと、むぐぅ!」


話の途中でブリッジさんの手が自分の口を塞ぐ。


「シュンはん!なんちゅーもん、こんなお天道さん当たる所で堂々と!おい!アイテムボックスはよ持ってきぃ!」


と急いで馬車をアイテムボックスにしまうブリッジさん。

なになに?自分なんかやったの?

疑問の目を向けながらまた店内に戻される


「シュンはん、あんな素晴らしいもん、人の行き交う場所で堂々と見せたら他の商会の輩にマネされてまう。シュンはんあれは流行りまっせ!もう、うちの中ではこの王都は大量の馬車が行き交う様になるのが目に浮かんでますわ!」


「ありがとうございます!」


「・・・でこれは国王陛下に献上されたりしはるんですか?」


「いや、つい最近トランプあげたばかりですからねぇ。そのつもりはありませんよ?」


思いつきで男爵と言い渡され一銭のお金をくれなかった。トランプあげたのに。。。ちょっとシュン君オコですよ?


するとブリッジさんはニヤリと笑い


「馬は50でええでっか?」


「ありがとうございます。マイネル商会独占でよろしくお願いします」


「お主も悪よのう」


ヒッヒッヒとおじさん二人で笑う。

王様が「なにあれ!わしも欲しい!」とダダをこねる姿が目に浮かぶぜ!


そんなおっさん二人を見てピッパちゃんとジャンヌがドン引きしていた。

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