もっと作戦会議です!
取りあえずこれから来る馬のハミと鞍を作っているとウシュバさんが自警団15人と馬15頭を連れて現れる。その中にザキオさんがいた。
「ザキオさん、何でこんなところに?」
「?なんでって、おおおオデは自警団の団長だからととと当然だろ。」
ええええぇ!ザキオさん自警団の団長だったのー!喋り方や風貌が世紀末の無法者みたいだからてっきり街のゴロツキかなんかかと思ってた。確かに喧嘩の仲裁に入ってたり、みんなに妙に慕われたけど・・・てか俺って言えてませんよ。オデって
「でででで、オデ達は今から何をするんだ?」
「これから皆さんにはこの道具を着けた馬に跨って貰います」
「ううう馬に跨って言っても言う事なんてききき聞く訳ねぇだろ」
「大丈夫です。じゃピッパちゃん鞍つけていこうか。」
「シュンさんは鞍とハミを作ってて下さい。私が皆さんとやります」
助かる。本当に出来る子ピッパちゃん
訝しげに見てるザキオさんや自警団の人達を余所に、ピッパちゃんが、馬に話しかけてどんどん鞍を着けていく。ぼーっと突っ立っているザキオさんたちにピッパちゃんが
「ぼーっとしてないで手伝って下さい!シュンさんもこっち見てないで早く作って下さい!」
指示をだす。そして慌てて手伝いだすザキオさんたち。
ピッパちゃん、ちょっと怖い女上司みたいになっている。それを尻目に自分もそそくさと鞍とハミを作る。
あっと言う間に鞍着けが終わる。
「おおお終わったけどよ、これで跨るのか?」
とザキオさんが不安気にそんな事を口にするので答えようとすると
「シュンさんは私に任せて鞍作りに専念してください。はい、そうです。大丈夫です。馬達も納得してるんで早く跨ってください」
とピッパちゃんに言われる。
ピッパちゃん、怖いよぉ
そんなピッパちゃんの女教官さながらの雰囲気に気圧され、全員馬に跨ってみせる。
「いいです。では歩き出す為に足でお腹を挟んで下さい。右に行きたいとには右に引いて、左に行きたい時は左を、止まりたい時は両方引いて見て下さい。ザキオさん、あまり強く馬挟みすぎです!」
「わわわわかったよぉ・・・」
と、もうピッパちゃんの言うがままだ。
数分すると、一人は馬の高さと速さに物怖じして乗れなかったが、他の14人はピッパちゃんの鬼指導?の元、馬を乗りこなすようになっていた。
「すすすすげぇぇぇ!馬がオデの思い通り動きやがる!ヒャッハー!」
「ザキオさん!大声出しすぎ!馬は音に敏感なんですから気をつけて下さい!」
「・・・はい」
と全員が、完璧に馬に乗りこなせるようになり、ピッパちゃんは全員を使いこなせるようになっていた。女強し
そうこうしてる内に自分も鞍とハミを作り終える。準備は万端だ
「皆さんお疲れ様です。1人脱落したので、自分と皆さんにはノーザン帝国の足止めに向かいます。」
自分も行くと言うとサクシードさんが
「シュンもいくのか?吟遊詩人様にそんな事をさせるわけには。。。」
「大丈夫です。あくまで足止めですから。もし危なくなったら逃げますよ。ちなみにノーザン帝国がここまで来るまでに開けた草原などありますか?」
と笑ってみせる。
「う、うむ草原だとここから二時間位いった場所が開けた草原があるが」
「分かりました。ではそこで敵を迎え撃ちましょう。迎え撃つと言ってもあくまで足止めですが。そしてピッパちゃんが到着したら迎撃する感じです。」
馬は機動力が命である。森林とかだと真っ直ぐには走れないし足を取られる可能性がある。開けた場所で縦横無尽に撹乱すれば足止めも出来るはず。
「ウシュバさんは残りの自警団を集め、念の為に住民の避難を手伝って、街に待機。ピッパちゃん準備できたかな?」
「はい!いつでも行けます!」
と鞍とハミ、そしてサクシードさんの手紙をマジックボックスにしまい力強く答えた。
「では開始です!作戦名は『風火作戦』です!」
「ナナナ。なんだその『風火作戦』って?」
きゃっ!真面目な顔して聞かないで恥ずかしい。
「えっと、動くこと風のごとく、攻める事火の如しって感じで・・・」
と、中二設定みたいな某武田さんの言葉を説明すると
「ななな、なんかわかんねぇけどいいな!風火作戦!行くぞ!野郎ども!動くこと風の如くだー!」
と、みんなを鼓舞する。それ続いて自警団は声をあげる。よし、準備は整った!我らこれより修羅にはいる!