作戦会議!
「・・・すいませんでした。」
自分とサクシードさんはすごい楽しそうに馬に乗ってるのピッパちゃんを温かい目で20分程見ていると、ようやくこちらの視線に気づき、馬から降り恥ずかしそうにそう言った
「いや、気にしないで。ちなみにどうだった?」
と感想を聞くと、再び興奮しながら
「シュンさん!これはすごいです!ジャンヌが私の思い通り動いてくれてまるでジャンヌと一つになったみたいになって・・・」
あ、またあっちの世界に行っちゃった
「という具合に、ハミと鞍を使うと人の思い通り馬を動かす事ができます。」
「おお・・・ピッパでは無いがまるで夢でも見ているようだ。本当に馬を意のままに操る事が出来るなんて・・・」
とサクシードさんも感想を口にした
「はい、では本題に入りましょう。ちなみにこの街と王都には何頭位の馬がいますか?」
「うむ、確かこの街には15頭と王都には200頭くらいいたはずだが」
「分かりました。ではその馬全頭と、自警団の中から比較的背が低く体重の軽い人を集めて下さい。ピッパちゃんと自分でハミを着けて馬に跨って貰います」
「分かった。ウシュバ、直ちに自警団から体重の軽いものと馬をここに集めてくれ」
「かしこまりました」
ウシュバさんはそう一言言って颯爽と、その場をあとにする
「それとピッパちゃん」
とピッパちゃんの方に目をやると、さっきの呆けた姿は嘘のような真剣な眼差しをこちらに向ける
「ピッパちゃんは鞍着けが終わった後、援軍要請の手紙と、ハミと鞍を200持って行って貰いたいんだけど、この鞍とハミをどう運ぶかなんだけど・・・」
と頭を悩ませていると
「それならば私が男爵を爵位した時に国王から賜ったマジックボックスを使ってくれ。これならば重さも大きさも心配なく運べるだろう。ちなみにこのマジックボックスは金貨1000枚はくだらない貴重なものだから大事にしてくれよ?」
ききききき金貨1000枚っ!銀貨1枚でも10000円位だから、もし金貨が銀貨の10倍だったら・・・一億っ!
自分はその金額を聞いてアワアワしていたら
ピッパちゃんは何も躊躇わず「任して下さい大切に使わせて頂きます」と言って作戦に頷いた。
本当に強い子だなぁ。おじさんまだ少しビビってるもの
て、そんことよりも今は話の続きだ!
「ピッパちゃんは王国の馬200頭に鞍とハミを着けて、王国の騎士200人とこっちに向かってきて。サクシードさんはその旨書状にしたためておいて下さい。」
「分かった」
「分かりました」
二人は返事をする。
すると続けてサクシードさんが
「ちなみに鞍着けを含めて、本当にそれで間に合うのか?」
「大丈夫です。馬は人間の三倍は早く走ります。しかも人間と違いほぼ休みなく行けるはずです。」
「なんと!三倍とな!往復で2日だと、三倍だと1日足らずか!しかし200頭の鞍着けをとなると・・・」
サクシードと自分は不安な眼差しで、まだ年端もいかない少女に目をやった。
すると彼女は強い決意の眼差しで
「絶対にやって見せます!できるよね?ジャンヌ?」
ジャンヌがヒヒーンといななく。
この二人の目を見ると本当に可能だと逆に励まされちゃうんだよなぁ
よし!迷いも問題も解決した!やるぞー!