表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
淡々三国志  作者: ンバ
魏書第七、呂布伝
98/603

註五、袁紹のもとから脱出

註5.

英雄記曰:布自以有功於袁氏,輕傲紹下諸將,以為擅相署置,不足貴也。布求還洛,紹假布領司隷校尉。外言當遣,內欲殺布。明日當發,紹遣甲士三十人,辭以送布。布使止於帳側,偽使人於帳中鼓箏。紹兵卧,布無何出帳去,而兵不覺。夜半兵起,亂斫布牀被,謂為已死。明日,紹訊問,知布尚在,乃閉城門。布遂引去。


(訳)

英雄記にいう、

呂布は袁氏に功績があると自負して

袁紹配下の諸将を軽んじて驕傲し、

相勝手に役職に就けられたのだから

貴ぶに足らずと考えていた。


呂布が洛陽への帰還を求めると、

袁紹は呂布を司隷校尉に仮した。


外向きには洛陽に派遣すると言いつつ、

内心は呂布を殺したいと考えていた。


明日出発する日に当たって、

袁紹は武装した兵隊三十人に

呂布の辞去を見送らせた。


呂布はとばりの外側に彼等を留めて

偽って人を使い、中で

太鼓や琴を鳴らさせた。


袁紹の兵が眠りに就くと

呂布は何事も無く帳から立ち去ったが

兵らは気付かなかった。


夜半に兵は起きて

呂布の寝床の布団を滅多斬りにし

すでに死んだと考えた。


明くる日、袁紹が問い質して

呂布がなお生きている事を知り

そこで、城門を閉じてしまった。


呂布はかくて引き去った。



(註釈)

138頁の後漢書で、呂布が楽器鳴らして

逃げる場面がありましたが、

ネタ元はここの描写っぽいですね。


乱斫らんしゃく=滅多やたらに切り刻む

だそうです。

呂布のふとんをランシャクって

響きだけ聞くとなんか笑っちゃいますが。



「布」って呂布のことなんですけど

ベッドのくだりでは、

布団のことを指してるのかと思いました。


「被」の方が掛け布団の意です。




袁紹が呂布を司隷校尉に任じるなんて

すごいなぁ、大抜擢やん!!

などと思っちゃいますが、

英雄記だと「仮」がついてるので

よりフェイク感が強まっています。


呂布を超要職に推薦する名目で

油断させて暗殺しちゃおう、

という袁紹の作戦なんですね。


袁紹が呂布のことを

かなり恐れてるのが興味深いです。

張燕との戦で身に染みたのでしょうね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ