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淡々三国志  作者: ンバ
蜀書第七、法正伝
88/603

まとめ

法正伝は以上です。

例によって年表にして

事績を振り返ります。



・176年

法正生まれる。

(馬超とタメです)



・196年前後

天下が飢饉により荒廃し、

同郡の孟達(もうたつ)とともに

蜀へと入国し、劉璋の下へ。



・???

久しくして新都の令となり

後に召されて軍議校尉に就く。



・209〜210年?

益州別駕(べつが)張松(ちょうしょう)が荊州において

曹操と会見し、帰国して劉璋に

劉備と結ぶように勧める。


張松が劉備への使者として

法正を推薦し、法正は止む無く荊州へ。




・211年(36歳)

劉璋が劉備を益州に招き入れ

法正は再びその使者となり

益州を取るように勧める。


鄭度が劉璋へ焦土作戦を献じ

劉備が法正に咨ると、法正は

「結局は用いられないでしょう」と断じ

果たしてその通りとなる。



・214年前後(39歳)

劉備の軍が雒を包囲するに当たって

法正は劉璋へ降伏の手紙を送る。


成都に危機が迫った時、

劉璋の蜀郡太守の許靖が

城壁を越えて降伏しようとしたため

劉備は彼を用いようとしなかったが

法正の助言で考えを改め、厚遇する。


蜀が平定されたのち、

法正は蜀郡太守、揚武将軍にされる。



・217年(42歳)

漢中の守将である夏侯淵と張郃に

将帥の器量無しと判断し

劉備に漢中攻めを進言。


劉備は漢中に攻め入り、

法正もこれに随行する。



・219年(44歳)

劉備が沔水を渡り

定軍山・興勢に陣営を建て

夏侯淵の軍勢と激突する。


法正が「攻撃せよ」と言い

劉備が黄忠に命じて高所から攻撃させ

夏侯淵の軍を大破する。


劉備が漢中王に立てられると

法正は尚書令、護軍將軍に任じられる。



・220年(45歳)

没する。


劉備は法正の死を悼んで

何日も涙を流し、彼に翼侯と諡する。


子の法邈ほうばくに関内侯の爵位を賜わり、

のちに官位は奉車都尉・漢陽太守まで至る。






最後に、ンバの個人的な法正評です。



戦闘★★★★★★6


作戦参謀なので、

直接兵を率いて戦うイメージは

あまり無いですが、

劉備から将軍位を賜っており

漢中でも劉備とともに

前線にいるため、この位の評価は。



戦略★★★★★★★★★9


主君の性格をよく理解しており

随所で的確な策を献じて

劉備から深く信任されました。


劉璋の下では用いられませんでしたが

劉備の傘下に入ってからは

水を得た魚のよう。

法正が加入してから没するまで

劉備はほぼ全ての戦に勝利しており

蜀はその歴史に於ける

最大版図を築いています。


未来予知レベルの洞察を誇る

曹操配下の郭嘉と比較しても

殆ど劣らぬ謀略家として、

蜀臣の中では最も評価の高い人物です。



内政★★★★★★★★8


蜀が平定されたのちは

その喉元を総べる蜀郡太守、

漢中王になってからは

権限の強い尚書令になっています。


首府の一帯の統治を劉備から

任されているあたりは流石で、

また、諸葛亮や伊籍とともに

蜀の法律「蜀科」を制定しています。


内政の達人である諸葛亮が

★10だとすると、

その諸葛亮に

「君は政治の一を知って二を知らない」

的なことを言われたことのある法正は

★8が妥当かなぁと思いました。



人格★★★★4


一度は劉璋に臣下の礼を取りながら

二心を抱いて劉備を招き入れ、

出世してからはその権限を利用し、

ちょっと睨まれた程度でも因縁をつけ

自分を非難した者を殺害するなど

けっこう問題のある人物です。


陳寿評では、

頭はいいけど、人格面は称賛できない

って言われています。


考え方がどことなくデジタル的で、

彼もまた儒教の規範からは

やや外れてそうな印象を受けます。


法正、劉巴、魏延、楊儀など

人格に難のある人物でも

手足のように動かせるのが

劉備の器量とも言えそうです。


貸し借り無しのデジタル軍師であり、

劉備にウン、と言わせられる

貴重な謀臣、法正伝でした。


明日から姉妹作品

淡々晋書を公開します。


史記→三国演義→三国志→晋書→後漢書→史記

というローテで更新します。

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