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註七、怒る劉備の諌め方
註7.
先主與曹公爭,勢有不便,宜退,而先主大怒不肯退,無敢諫者。矢下如雨,正乃往當先主前,先主云:「孝直避箭。」正曰:「明公親當矢石,況小人乎?」先主乃曰:「孝直,吾與汝俱去。」遂退。
(訳)
先主が曹公と争ったとき
形勢が不利となり、撤退を余儀なくされた。
しかし先主は大いに怒って退却を肯じず、
敢えて諫めようとする者もいなかった。
矢が雨の如く降り注ぎ、
法正はそこで進み出て
先主の前に躍り出た。
先主が云った。
「孝直、箭を避けよ」
法正は述べた。
「明公が矢石の近くに
晒されておりますのに、どうして小人が?」
先主はそこで
「孝直、吾は汝とともに逃げよう」
と言い、かくて退却した。
(註釈)
曹操・孫権と比べて
劉備が怒ってるのはなにげに珍しいです。
しかしさすがは法正、
イラついてる劉備をちゃんと諫めてますね。
簡雍伝でも、直接諫言するのでなく
遠回しに行動で伝える事で
劉備を窘める描写があります。




