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淡々三国志  作者: ンバ
蜀書第六、関羽伝
8/603

三、旧主を求めて

3.

初、曹公壯羽為人、而察其心神無久留之意、謂張遼曰:「卿試以情問之。」既而遼以問羽、羽歎曰: 「吾極知曹公待我厚、然吾受劉將軍厚恩、誓以共死、不可背之。吾終不留、吾要當立效以報曹公乃去。」遼以羽言報曹公、曹公義之。及羽殺顏良、曹公知其必去、重加賞賜。羽盡封其所賜、拜書告辭、而奔先主於袁軍。左右欲追之、曹公曰:「彼各為其主、勿追也。」

(訳)

当初、曹公は関羽の人柄を立派だと思ったが

内心では長く留まる気持ちがないと察し

張遼に言った。


「君、試しによしみを以て

関羽の気持ちを聞いてみてくれ」


すぐに張遼が関羽に問うたところ

関羽は歎息して


「曹公が私を厚遇してくださる事は

よくよく承知しております。


しかし私は劉将軍(劉備)から

厚い恩義を受けておりまして

共に死ぬことを誓っているため

それに背くことなどできません。


私は決して留まりませんが

必ず手柄を立て、曹公の恩に報いてから

ここを立ち去るつもりです」


張遼が関羽の言を曹公に報告すると

曹公はこれを義挙とした。


関羽が顔良を殺害するに及んで

曹公は彼が必ず去るだろうと思い

重い賞賜しょうしを加えた。


関羽は賜り物の尽くに封をして

手紙を拝して別れを告げると

袁紹軍にいる先主のもとへ奔った。


左右の者が関羽を追おうとすると

曹公は言った。


「彼も我々もお互いに

主のためを思っての事だ。

追ってはならない」


(註釈)

関羽はもちろんですが、

この場面で関羽を黙って

行かせてあげる曹操も超かっこいいですね。


武帝紀によると、

関羽が顔良斬ったのが200年4月で

8月になる前に「關羽亡歸劉備」とあり

手柄を立てたら割とすぐ

いなくなっちゃったようです。

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