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淡々三国志  作者: ンバ
蜀書第六、趙雲伝
62/603

註七、順平侯

註7.

雲別傳載後主詔曰:「雲昔從先帝,功績旣著。朕以幼沖,涉塗艱難,賴恃忠順,濟於危險。夫謚所以叙元勳也,外議雲宜謚。」大將軍姜維等議,以為雲昔從先帝,勞績旣著,經營天下,遵奉法度,功效可書。當陽之役,義貫金石,忠以衞上,君念其賞,禮以厚下,臣忘其死。死者有知,足以不溺;生者感恩,足以殞身。謹按謚法,柔賢慈惠曰順,執事有班曰平,克定禍亂曰平,應謚雲曰順平侯。


(訳)

趙雲別伝に載録されている

後主の詔にいう。


「趙雲は昔先帝に従い、

功績は既に顕著である。

朕は幼き頃艱難を味わったが

(趙雲の)忠節によって危険を免れた。


そもそもおくりなとは功績を記録するもので

宮外では趙雲に追諡するのが

妥当であると論じている」


大将軍姜維(きょうい)等が議論するには


「趙雲は昔先帝に従い、

功労と業績は既に顕著で

天下を経営して法度はっと遵奉じゅんぽう

功績を記録するべきであります。


当陽の戦役において、義心は金石をも貫き

お上を護衛した忠義を以て

我が君は恩賞を賜らんと念じられ

下を厚遇する礼節に

わたくしはその死を忘れるものです。


死者に知覚が有るとすれば不朽とするに足り

生者が恩徳を感ずれば挺身に足りえましょう。


謹んで諡の法則を調べますに、

従順・賢明・慈愛・恩恵を以て「順」、

執務に当たって秩序の有を以て「平」、

禍乱からんち定めるを以て「平」といいます。


趙雲に順平侯と

諡するのが適切でありましょう」


(註釈)

姜維は1年程度しか趙雲と一緒に

仕事してない計算になるんですが

彼に物凄い尊敬の念を向けています。


もしかして実は

「趙雲別伝」を書いたのは

趙雲の身内でなく、姜維なのでは……



姜維がまるで趙雲の活躍を

その目で見てきたかのように

語っているのは不自然ですが、


蜀臣で二字の美諡を貰っているのは

諸葛亮と趙雲の二人だけなので、

劉禅がかつて長阪で

趙雲に救助されたことに

感謝の意を評している事だけは

絶対に間違いないと思います。




最後に、三国志演義に載っている

趙雲を讃える五言律詩を載せます。


「2回」劉禅を助けたとありますが

2回目は註二の孫夫人のくだりです。



常山じょうざん虎将こしょう在り 知勇ちゆう関張かんちょうなら

漢水かんすい功勲こうくん在り 当陽とうように姓字(あきら)かなり

両番りょうど幼主をたすけ 一念先帝に答う

青史に忠烈をしるし まさに百世に芳を流すべし

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