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淡々三国志  作者: ンバ
蜀書第六、馬超伝
46/603

註六、裴松之が斬る!!

註6.

臣松之按,以為超以窮歸備,受其爵位,何容傲慢而呼備字?且備之入蜀,留關羽鎮荊州,羽未甞在益土也。故羽聞馬超歸降,以書問諸葛亮「超人才可誰比類」,不得如書所云。羽焉得與張飛立直乎?凡人行事,皆謂其可也,知其不可,則不行之矣。超若果呼備字,亦謂於理宜爾也。就令羽請殺超,超不應聞,但見二子立直,何由便知以呼字之故,云幾為關、張所殺乎?言不經理,深可忿疾也。袁暐、樂資等諸所記載,穢雜虛謬,若此之類,殆不可勝言也。


《訳》

わたくし松之が調べたところによると

馬超は困窮して劉備に身を寄せ

その爵位を受けることになったのに

どうして驕傲し、劉備を

字で呼ぶことがあるだろうか?


かつ、劉備の入蜀にあたって

関羽を留めて荊州を鎮撫させたため

関羽が未だ嘗て益州の地に

在ったことは無いのである。


故に関羽は馬超の来降を聞いて

諸葛亮に書を出して

「馬超の人格と才能は誰に比肩するか」

と尋ねたのであり、

この書の云うことにはそぐわない。


関羽がどうして張飛とともに

侍立することができようか。


およそ人間が行動を起こす時は

皆よいと思うからであり

よくないとわかれば行わないものだ。


馬超がもし劉備を字で呼んだのであれば

また道理に適っていると思ったからである。


関羽が馬超の殺害の命令を請うたことを

馬超は聞いていないのに

ただ二人が直立しているのを見ただけで

どうして即座に字を呼んだ故だと知り

関羽と張飛に殺されるところだった

などと云うのか。


言葉が論理的な検証を経ていないことに

深い怒りと憎しみを覚えるものである。


袁暐えんい楽資がくしらの諸々の記述が

穢雑わいざつ虚謬きょびゅうであることはかくの通りであり、

挙げて指摘することは殆ど出来ない。


(註釈)

袁暐は「献帝春秋」

楽資は「山陽公載記」の著者です。


彼らの記述はデタラメばかりだと

裴松之がキレています。


事実を記しているというよりは

虚構と脚色を含んだ小説って感じです。

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