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淡々三国志  作者: ンバ
呉書第四、太史慈伝
393/603

一、東萊のペテン師

呉書4巻、孫呉の敵対者を

まとめたらしき巻に

劉繇りゅうよう士燮ししょうとともに載ってる

太史慈の列伝です。


揚州と交州の長官だった

ほか二人と比べると、太史慈だけ

毛色が違う印象を受けますが

どういう事なんでしょう?

1.

太史慈字子義,東萊黃人也。少好學,仕郡奏曹史。會郡與州有隙,曲直未分,以先聞者為善。時州章已去,郡守恐後之,求可使者。慈年二十一,以選行,晨夜取道,到洛陽,詣公車門,見州吏始欲求通。慈問曰:「君欲通章邪?」吏曰:「然。」問:「章安在?」曰:「車上。」慈曰:「章題署得無誤邪?取來視之。」吏殊不知其東萊人也,因為取章。慈已先懷刀,便截敗之。吏踴躍大呼,言「人壞我章」!慈將至車閒,與語曰:「向使君不以章相與,吾亦無因得敗之,是為吉凶禍福等耳,吾不獨受此罪。豈若默然俱出去,可以存易亡,無事俱就刑辟。」吏言:「君為郡敗吾章,已得如意,欲復亡為?」慈答曰:「初受郡遣,但來視章通與未耳。吾用意太過,乃相敗章。今還,亦恐以此見譴怒,故俱欲去爾。」吏然慈言,即日俱去。慈既與出城,因遁還通郡章。州家聞之,更遣吏通章,有司以格章之故不復見理,州受其短。由是知名,而為州家所疾,恐受其禍,乃避之遼東。

(訳)

太史慈たいしじは字を子義しぎ

東萊とうらい(こう)県の人である。


少くして学問を好み

郡に奏曹史そうそうしとして仕えた。


ちょうど、

郡と州に間隙(諍い)が有り、

正しいのか間違っているのか

分からず、先に上聞した方が

是となるような状況であった。


この時、州からの上章は

已に発されており、

郡太守は後手を踏む事を恐れて

遣わすべき者を求めた。


太史慈は二十一歳で、

選出されて出向し、

昼夜で倍の道のりをゆき

洛陽らくようへ到達した。


公車門を詣でると

州の吏人が通達を要求せんと

している所を目撃したので、

太史慈は問うた。


「君は上章を届けようとしているのか?」


吏人は言った。


「そうだ」


(太史慈はまた)問うた。


「上章文はいずこに在るのか」


(吏人は)言った。


「車の上だ」


太史慈は言った。


「上章文の題署(書き写し)に

誤りはないか?

取って来てそれを視てみろ」


吏人は彼(太史慈)が

東萊の人間であるとはつゆ知らず、

かくて上章を取って来た。


太史慈はすでに

前もって刀をいだいており、

すぐに上章を切り破ってしまった。


吏人は跳躍し、大声で呼ばわった。


「こいつ、我の上章を破りおったぞ!!」


太史慈は車の間に

(吏人を)連れて行き

ともに語って言った。


「先に君が上章文を寄越さなければ

吾もまた、これを破る事は出来なかった。


これは(自分と君の)吉凶と禍福が

等しいという事で

(ひと)りがこの罪咎ざいきゅうを受けるのではない。


黙然としてとも

立ち去ってしまうのが一番だ。

滅亡を生存に変える事がかない、

倶に刑辟(刑罰)に処される事もないぞ」


吏人は言った。


「君は郡の為に吾の上章を破り、

已に思い通りの結果を得られたであろうに

どうしてまた逃亡しようとするのだ?」


太史慈は答えて言った。


「当初郡から仰せつかったのは

ただ、上章の通達を確認してくる

事だけに過ぎなかったのだが、

吾は思うままに振る舞い過ぎて

こうして上章を破棄してしまった。


今帰還すれば、恐らくはこの事で

譴怒けんどされる事になるだろう。

故に、倶に去ろうとしているのだ」


吏人は太史慈の言葉が尤もであると考え

即日のうちに倶に逃げ去った。


太史慈はともに城を出た後

そこで姿を眩まして帰還し、

郡の上章文を(中央へ)届けた。


州家はこれを聞き、

改めて吏人に上章を通達させたが

有司は既に上章されているという理由で

再び審理する事はなく、

州側が不利を被る事になった。


(太史慈は)

この事に由り名を知られたが、

州家から嫉まれる所となり、

その事で禍を受ける事を恐れ

かくて遼東へ避難した。


(註釈)

セコーーーーーーーーーイッッ!!!!


太史慈ってもっとこう……

豪傑のイメージじゃん。

それが、最初のエピソードだけ見ると

完全に詐欺師のそれです。


東萊郡は青州刺史に属してます。


奏曹史はその名の通り

上奏分関連の役職と思われ。


この頃の青州刺史と

東萊太守って誰だろう??


太史慈は東萊を救いはしたが

青州刺史からは

目の敵にされてしまったくさい。

これはもう逃げるしかねぇ。

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