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淡々三国志  作者: ンバ
蜀書第六、張飛伝
35/603

まとめ

最後に、年表にして

張飛の事績を振り返りましょう。



・???年

若くして劉備に仕え

数歳年長の関羽に兄事する。



・184年

黄巾の乱が起こる。

張飛も恐らく劉備とともに戦った。



・191〜192年?

別府司馬となり、

劉備の別働隊を預かる。



・198年

劉備は曹操に従って呂布を破り

許に帰還した曹操は

張飛を中郎将に任命する。



・208年

劉表が亡くなり、曹操が荊州へ侵攻。


劉備は江南へ逃れたが

当陽とうよう県の長阪ちょうはんで曹操に追い付かれ

妻子を見捨てて逃げ出す。


張飛は二十騎とともに殿軍を担い

水に拠って橋を落として

「我こそが張益徳である。

来い、ともに死を決しようぞ」

と曹軍を大喝し、劉備は難を逃れる。


劉備が荊南の諸郡を平定すると

張飛は宜都ぎと太守・征虜せいりょ将軍となり

新亭しんてい侯に封じられ、後に南郡なんぐんに転任した。



・212〜214年

劉備が葭萌かぼうから還り劉璋を攻めると

張飛は諸葛亮とともに江水を遡り

手分けして諸郡県を定める。


張飛は巴郡はぐん太守の厳顔げんがんを攻め捕え

その態度を壮として釈放し

賓客として礼遇する。


張飛は行く先々で全て勝利し

成都せいとで劉備と合流。

益州が平定されると

金銀財宝を賞与として賜り

巴西はせいの太守に任命された。



・215年

漢中を降した曹操が抑えとして

夏侯淵かこうえん張郃ちょうこうを留める。


張郃は巴西・巴東はとうの二郡を降して

住民を漢中へ移す。


宕渠とうきょにおいて張飛と張郃は

五十余日に渡って対峙し、

張飛は精兵一万を率いて

別のルートを取って攻撃し

張郃の軍を前後に分断、勝利を収める。




・219年

劉備が漢中王となり

張飛は右将軍に任じられ節を仮される。


関羽が孫権に敗れ、斬られる



・221年

劉備が登極し、漢を建国する。

張飛は車騎将軍となり、さらに

司令校尉を兼務し、西郷侯に封じられる。


劉備が呉討伐に出向くと

張飛も万の兵を率いて

江州で合流しようとしたが

配下の張達ちょうたつ范彊はんきょうが張飛を殺害し

首を持って呉へ逃亡する。


劉備は張飛の都督から

上奏文が届いたのを聞き

「張飛が死んだ」と嘆く。



・260年

桓侯と諡される。




217、218年に馬超といっしょに

曹洪と戦ってるんですが

張飛伝には載っていません。




張飛に対するンバの個人的な評価です。



・戦闘★★★★★★★★8

関羽と並び称される存在で

益州平定戦では行く先々で全て克ち

巴の戦いに於いては

魏の五将軍、張郃に勝利を収めています。




・戦略★★★★★★★7

長阪での曹操軍への大喝は

張飛なりの成功の確信を持って

行ったように思えます。

対張郃では地勢を活かして

敵の虚を衝いており、

蜀将の中で最も戦術眼に

長けた存在なのかもしれません。

「戦略」と「戦術」はまた

違いそうなものですが、評価は高いです。



・内政★★★★★★6

宜都太守、巴西太守に遷り

警視総監とでもいうべき

司隷校尉に任じられています。

張飛の威圧感で睨みをきかせていれば

そうそう犯罪は起こらないでしょう。

刑罰が厳しすぎるのがちょっと問題ですが。



・人格★★★★4

厳顔の態度を壮であるとして

釈放する場面においては

国士の風格があります。


しかし、

目下をすぐに殺す粗暴な面もあり

劉備に注意されても改めず

部下の裏切りによって

非業の死を遂げてしまいました。


士大夫の劉巴には侮られたり

求心力にもやや欠けるようです。





改めて読んでみて、

「劉備の爪牙」って感じがするのは

関羽より張飛の方だなと思いました。


関羽伝に比べると註釈による異説は少なく

影響力ではやはり関羽には及ばないようです。



物語においては、直情型で酒好きの豪傑。

愛すべきトラブルメーカーの立ち位置を

与えられていることが多いです。


乱暴者のイメージが付いて回るからなのか

関羽・趙雲に比べると人気はいまいちです。

どうか張飛にも愛の手を。



これにて張飛伝を終わります。


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